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8話 転換点

色々と至らない点もあると思いますが優しい気持ちでご覧になってください

※この文章は10話まで残そうと思います

 「父様、お呼びでしょうか」

「オリオンか、入っていいぞ」

そう言われ、部屋に入ると父が手を組んで執務机に向かっていた。

「急に呼び出したりして、どうしたのですか?」

家族と喋る時は猫を被るようにしているので丁寧な口調で父に聞くとこう返って来た

「いや、まだ早いとは思うがオリオンの将来について話そうかと思ってな。」

「え?」

いきなり将来について話すと言われ、少しびっくりすると、

「まあ、最終的な選択権はオリオンにあるのだが、まずは問おう。オリオンはこのまま貴族のままで在りたいか?」

突然核心を突かれ、息を飲んでしまったが、ここははっきり言わなければならないだろう。

「…実を言えば、貴族という枠組みの中から抜け出して自由に生きたいと思っています。ですが、公爵家の、それも長男としてそれは叶わないことだと諦めていましたが、よろしいのですか?」

そう聞くと、父は、

「ふむ、やはりか…ならば自由に生きることを条件付きで許そう。その条件が果たせなければ、後継として精進しろ」

うーん、条件付きか。どんなのだろうな。

「分かりました。ですが、その条件とはなんなのですか?知らなければそこに向かって動くこともできません」

と、条件を聞くと

「そうだな、その条件とは…10歳の誕生日に模擬戦で私を倒すことだ」

周りから見ると、あまりにも高すぎる条件を出してきたのであった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


俺の父親であるアモス・バルキリーは、ガンダーラ王国で近衛騎士団長を務めており、王への忠誠心も高く、また王国最強の呼び声も名高い為、「王剣」の異名を与えられているほどの人物だ。その性格は公平無私である…が、かなりの親バカである。

…まあ、親バカという点を置いておくとしても問題は王国最強という所だ。

俺は全くと言っていい程、この世界の戦闘のレベルがわからない。まあ、基準となるような物の近くに寄せられなかったからな、コレばっかりは仕方ない。

悲観ばかりしていても意味がないので、やっと堂々と出来るようになったトレーニングを始めた。

トレーニングといっても、仰々しいことをするわけではない。

家の道場で推奨されていた走り込みや腕立て伏せ、腹筋、背筋そして体幹と他武術の構えである、「馬歩」をキープするだけのトレーニングだ。ここ、グロウディアでは身長が伸びきるまで筋肉は付かず、代わりにステータスが伸びるみたいだ。トレーニングを続けてきて分かったことだ。

まず、走り込み。500メートルくらいある中庭を40往復(・・・・)くらい走る。少し身体が暖まってきたと感じると、腕立て伏せ、腹筋、背筋。これを大体1000回程度(・・・・・・・)行う。

最後に「馬歩」の構えを30分(・・・)程キープしてから一人組手に入る。

流石に家で討魔を出すわけにはいかないので、(どこで手に入れたか詮索されたくないからな)刀と相手をイメージしながら行う。このイメージは刃○みたいに再現するヤツに近い。まあ、再現するのは相手だけじゃなくて刀もだが。

今回、再現(イメージ)したのは、昔殺りあったことのある某国のエージェントだ。

コイツは、あらゆる銃器の扱いとCQCに長けた人物だった。

遠距離と近距離の戦闘のシュミレーションが終わって、ここで6時になったのでトレーニングを終了した。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


その夜、アモスは自室でもある執務室で、ため息をついていた。

「今日は嬉しい知らせが入ったのに喜んだらすぐコレか…まあここはあの子の意思を尊重したいが、流石にあの子が私に勝てはしまい…」

そう言いながらもアモスの勘は、簡単にはいかないことを感じていた…

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