父さんは笑いを堪えよう努力しました
すみません、風邪引いていて投稿出来ませんでした。
「しつこいな、まだ追いかけて来るのかよ!」
あの戦略的撤退をした後、俺は森を抜けて家がある街まで戻ろうとしていた。
しかし、ゴブリンの群れは諦めず、走っていた俺について来ていた。
「まずいな…街まで持って来てしまったな」
この状況をどう振り切ろうと考えていると
「グギャッ!?」
後ろから追いかけているゴブリンからそのような声が聞こえてきた。
「何が起きたんだ?」
そう思って後ろを振り返ってみる。
「よう!何匹うちにゴブリン読んで来てるんだよ。祭りでもしたいのか?」
悠長に笑いながらそんなことを言う父がいた。
「何で、父さんがここにいるんだよ?それが全然分かんないよ」
「子どもを心配しない親なんていねぇよ。って事で、俺はお前が森に入ってすぐを追いかけてたんだよ」
(マジかよ…全然気づかなかったぞ)
やはり父は凄いと、より一層俺は理解した。
ちょっと待った…今、俺が森に入ってからずっと後ろの方からついて行ってたって今言ったよな?
「父さん、森に入ってからずっと隠れて見てたって言ったよね?」
「そうだな、お前が入った直後に森に入ったからな。まぁ、見てたって言っても瞬きぐらいはしたぞ?」
「いや、そういうことを言ってるわけじゃなくてさ」
「あのさ…全然分からなかったら良いんだけど、森の中で何か見た?」
「ん、知らんな?というかアルマ、森で楽しそうだったなぁ。ハッハッハ」
「へっ、楽しそう?何言ってるの?何も見てないんだよね?そうなんだよね?」
慌てた顔で父さんに問いかける。
「アルマが兎を魔物と間違えて恥ずかしがって…フフッ」
父さんは魔物達と戦っている癖に笑いを堪えながら、言ってきた。
「わー!?やめろーーー!もう掘り返さないでくれ!見られたなんて…終わった、人生終わった。」
「あー、いや…けどだな。別に初めてみる魔物だったし、兎と魔物間違えることだってま、まぁあると思うぞ?」
「何で疑問形?酷くない!?絶対そんなこと思ってないでしょ、父さん!」
「そ、そんなこと…ないぞ?」
誤魔化した!この人今誤魔化したよ!?
酷いよ、この人
「ま、まぁともかくだな、終わったし帰るか」
「うわっ!いつのまにか全滅してる!こういうことは凄いのにな…」
流石だな、やっぱり凄いわ。
やっぱ、戦闘はレーニス家って凄いんだよなぁ。
そのことを改めて知ったアルマだった。