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廃遊園地の噂 ミラーハウス

作者: 霧影サイガ

今回、初の企画挑戦です。

しかしホラー作は書いたことがなく怖くないかもしれません。

ただ読んでもらえると嬉しいです!

(またミラーハウス以外のアトラクションを書く予定はありません)

ある夏休みの日、とある高校生達が肝試しに廃園となった遊園地へ遊びに行くことになった。

どうにもそこには6つの噂があるらしくグループを組み噂の検証をすることとなった。



「よし皆集まったな。今日集まっていただいたのはこの遊園地の噂の検証のためだ。どうにもここには6つの噂があるらしい。ということで4人1組でグループを作り検証していくぞ!」

宏樹ひろき君はそう言うとくじが入った箱を取り出しグループ分けをしていった。

集まった人数は男子14名女子10名の24人だ。

皆この遊園地の噂は聞いたことがあるらしいが皆信じてはいないようだった。

「よし皆くじを引いたな。ならその番号順に集まってくれ」

僕は3番の列へ向かった。

1番はジェットコースター。

2番はアクアツアー。

3番はミラーハウス。

4番はドリームキャッスル。

5番はメリーゴーランド。

6番は観覧車に向かうらしい。

3番には男子3人女子1人という結果だった。

「ではまずここが廃園になった理由から言っておこう」

宏樹君はそう言うと理由を話した。

なんでもこの遊園地は10年前まではとても人気スポットだったらしい。

当時は子供連れの家族やカップル、地方から旅行に来る学生たちなど様々人たちが来ていたが、

10年前にある男の子が急にいなくなったらしい。

それだけではなくそれから立て続けに不可解なことが起きたらしいのだ。

急にジェットコースターの座席の安全レバーが外れたとか生首が突然消えた等で死人が出たり、

アクアツアーでこの世のものとは思えない影を見たり、

ミラーハウスで別れた人が出てきたとき急におかしくなったり、

ドリームキャッスルでないはずの地下に行って拷問器具を見つけたり、

閉園したのにメリーゴーランドが回っていたり、

観覧車から謎の声が聞こえたり、

そんなことが起きたせいで廃園になったらしいのだがまだ裏があるらしいと書き込みに書いてあったそうだ。

「さて、では検証をしに行くぞ。今は20:00だから22:00にここに集まろう。では出発!」

宏樹君の合図で各グループはそれぞれ散っていった。







「えっと。確か僕たちはこの辺のはずだけど」

「どうした裕隆ゆたか?」

「ねえ翔斗しょうと君、本当にここら辺なの?全然見つからないよ?」

「おいおいマジかよ。ちゃんと確認しとけよな翔斗」

「うるさいな秋戸あきと。マジでこの辺なんだって」

「ね、ねぇ。あそこだと思うよ?」

このグループ唯一の女子である舞奈まなちゃんが指差した先には塗装がところどころ落ち見た目もかなりやばそうな家だった。

「お!?あれだよ!あれ!ちゃんとあっただろ!」

「見つけたのは舞奈さんだろ」

「そうだよ翔斗くん。舞奈さんの手柄をとっちゃ駄目だよ」

「でもここまで来れたのは裕隆くんの案内のおかげだよ」

「そ、そうかな。えへへ」

「いや!俺の事前で調べてたからだって!」

「ほらさっさと来いよ翔斗。置いてくぞ!」

「・・・俺の活躍が・・・」

「あはは。ドンマイだね翔斗くん」

翔斗くんは三人を追いかけて走っていちゃった。

僕も追いつかないと。










「入口はここだな」

入口もかなり古びれてかなり不気味に見える。

「ねえ本当にここから入るの?とてもヤバそうなんだけど」

「でもここ以外入口なかっただろ?」

「こ、ここから入るしかないね」

「なら入るか!」

そう言うと翔斗くんはドアに手をかけた。

ドアはギィィと音を立ててゆっくり開いていった。

「なんだか湿っぽいね」

「そりゃそうだろ。もう廃園されたんだから」

「い、今いるところは受付かな?」

「そうみたいだな。ん?ここにミラーハウスのパンフレットがあるぞ」

「おお!やっと役に立ったな。翔斗」

「ここに来れたのも俺のおかげだっての」

「うーん。でもかなり昔のだから読めないね」

「翔斗。前言撤回」

「はあ!?酷くねえかそれ!」

「ね、ねぇ。これなら読めるんじゃないかな?」

舞奈ちゃんはわりかし綺麗なパンフレットを見つけたようだ。

「やっぱり舞奈さんは役に立つな!」

「確かにこれなら読めるね。ありがとう舞奈さん」

「う、ううん気にしなくていいよ。裕隆くん」

「・・・なにかひどい贔屓を感じる」

「いやー。翔斗くんはとことんついてないね」

「えっとなになに」

ミラーハウスへようこそ。

こ●パンフレットを●ったらINのドア●ら入ってね。

中にはた●さんの鏡がいた●ところにあるから迷子●ならないようにね。

もし迷子になったら●●●を正面の●に当ててみよう。

そうすると作業員が●けに来てくれるよ。

「だとよ」

「ところどころ読めないね」

「ご、ごめんなさい」

「いや舞奈さんは悪くないよ。そもそもここまで綺麗なんてすごいよ」

「うんうん。舞奈ちゃんはいい仕事をしてくれてるよ。どっかの誰かさんと違ってね」

「そうだよな。翔斗のやつなんて一切読めなかったしな」

「っく、言い返せない・・・」

「お!もう一枚あるな。これは・・・このアトラクションの地図か?」

「地図なんてあっても意味ないと思うけどね」

「まあ一応持っとくか。ところでこの読めない部分どうする?」

「で、でも分かるところもあるね」

「ここは俺の出番だな!えっとなになに」

こ【の】パンフレットを【取】ったらINのドア【か】ら入ってね。

中にはた【く】さんの鏡がいた【る】ところにあるから迷子【に】ならないようにね。

もし迷子になったら・・・を正面の【鏡(?)】に当ててみよう。

そうすると作業員が・けに来てくれるよ。

「でどうだ!」

「二つわかってねえだろ」

「多分最後のは助けだと思うな」

「そうか。あとは鏡に当てるもの・・・」

「た、多分ライトですよ。ぱ、パンフレットの近くに三つありました」

「おお!ナイスだ裕隆、舞奈さん」

「なあ?このライト点かないんだが?」

「はあ。あいかわらず使えないな翔斗」

「え?これって俺のせいか?」

「とにかくパンフレットの内容も分かったことだし入るか」

「また無視されるのか」

「あいかわらずドンマイだね。翔斗君」






「うーん。どこを見ても鏡だな」

「まあミラーハウスだからね」

「あ、あの翔斗君がいないんですが」

「あ!・・・まあほっとけば来るだろ」

「で、でもこのミラーハウスの噂を考えると危ないんじゃ?」

「まあ確かに翔斗君は役立たないけど何かと運を持ってるから大丈夫だと思うよ」

「そ、そうだといいんですが」

「まあ電話してみるか・・・」

『もしもし?』

「翔斗今どこに居るんだ?」

『今?えっと入ってからちょい進んだところ。パンフレットの最初の曲がり角くらい』

「まだそこかよ。俺らはだいたい5つめくらいだから早く来いよ」

『了解。走っていくからちょっと待ってて』

「・・・今最初の曲がり角だとよ」

「最初ってことはここかな?」

「そこだな。走ってくるらしいからちょいと待っとくか」

「そうだね。舞奈もそれでいいかな?」

「はい。大丈夫です」

「あと曲がり角は7つか。結構長いんだな」

「まあパンフレットを見るにかなり入り組んでるから仕方ないけどね」

「これ時間大丈夫か?今は21:00だぞ?」

「流石に戻る時間含めて1時間あれば足りると思うけど?」

「大丈夫ですよ。パンフレットの隅に30分ってありますし間に合いますよ」

「ほら舞奈ちゃんもこう言ってるよ」

「だといいんだが。お!あの光は!」

「ごめんごめん。待たせちゃった」

「ったく。遅れんなよ!」

「だからごめんって。でもかわりにいい物もってきたんだから」

「どうせまた役に立たないんだろ?」

「ひどいな!ほらこれだよ」

そう言うと翔斗君はスマホの画像から一枚の写真を見せた。

ただミラーハウスの中を撮っただけに見える。

「これのどこがいいものなんだよ?」

「ほらこの鏡。これだけ鏡写じゃないんだぜ?」

確かに翔斗君が指差した鏡は鏡写になっていなかった。

「これで証拠品ゲットだ!・・・今回は役に立っただろ?隆也、舞奈?」

「そうだね。今回は役に立ったよ」

「うん。今回のMVPだね」

「やっと翔斗君は役に立ってくれたね」

「よし!ならさっさと出るか。今はまだ・・・ってあれ?スマホ壊れたか?」

秋戸君のスマホを覗くと表示がおかしくなっていた。

おかしいのはすぐわかる。

時計の数字が反転してるんだ。

まるで鏡写・・をしているみたいに・・・

「!?おいなんかおかしい!さっさと出るぞ!」

そう言い秋戸君は走り出して行った。







「はぁ・・・はぁ・・・。ちゃんと着いて来てるか?」

秋戸君が後ろを振り返ってみるが・・・

「誰もいないよ秋戸君」

そう。そこには誰もいない。

君たちには見えていなかった僕以外はね。

「!?誰だお前は!隆也や舞奈さんや翔斗はどうした!」

「あの三人ならいま追いかけて来ているよ。・・・ほら」

そう言い後ろを見ると

「なあ待てよ秋戸」

「待ってよ秋戸」

「待ってくださいよ秋戸」

三人はケラケラ笑いそう連呼しながら走ってきた。

「な!何なんだよ!頭おかしいだろ!」

秋戸君は必死に走って逃げて行く。




「確かここを右に曲がれば出口だったはず」

でもそこは行き止まりだった。

「な!?何故だ!」

「何故だ!と言われてもね。覚えてないの?スマホだよ」

「スマホ?・・・!この地図まさか・・・」

「そうそのまさか。それも鏡写になっていたんだよ」

「っくそ!」

「ほら三人も来たんだから仲良く三人で楽しんでね」

「「「秋戸」」」

「やめろ!やめてくれ!」

そしてミラーハウスには悲鳴が響き渡った。







それから2日後新聞には【○×高校の生徒24人失踪】と言う記事が書かれた。

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