ばりん!!
……毎日がダルい。今日もダルい。
学校にも行きたくない。
人とも喋りたくない。
他人とかかわりたくない……。
いつもこんな気持ちじゃ、永遠にバッドトリップだ。
……と、わかっていながらも、今日も俺はこの白い粉のお薬を飲む。
センター街にいる黒人のやさしいおじさんからもらったんだ。
とっても楽しいきぶんになれるんだ。
っていうか一言で言うと麻薬なんだ。
だからね、僕ね、見つかるとね、捕まるんだよゴルァアっ!
……まぁ、幻覚剤だ。
幻覚剤による幻覚はそのときの心理状態に左右される。
負の感情、たとえば悲しいとか死にたいとか、そんな状態で服用するとバッドトリップを引き起こしてしまう。
今の俺はまさにモロ負の感情に支配されているのだが、もう薬をやらずにはいられない。
中毒ではないが……。
中毒か?
俺は自分の部屋の壁の大きな鏡の前に座った。
大鏡か。四鏡の最初の作品だったか、たしか。
トリップしているのになぜこのような思考が出来るのか不思議に思った。
「……よぉ」
誰かが俺に声をかけた。聞いたことのある声だ。
「誰だ?」
俺は言った。
「俺だよ、俺。目の前だ」
俺は鏡の中の自分を見た。
自分と同じように、胡坐をかいて座っている。
その口が、にやり、と嗤った。
「へっ……シケた顔してんじゃねぇよ」
鏡の中の俺が言った。
「誰だ、お前?」
俺は訊いた。
「はぁ?馬鹿じゃねぇの?お前に決まってるだろうが!俺はお前だよ」
「そうか。お前は俺か」
「そうさ」
「なぁ、お前さ、わかってるだろ?」
「……何が?」
「現状に目を向けずに夢を見ている……逃げてるって」
「……さぁ」
「少年マンガの様にはいかねぇって、わかってんだろ?ちょっと修行しただけで必殺技がマスター出来ると思うか?」
「…………」
「どうなんだよ?ウンとかスンとか言えよ」
「…………………」
「……ま、いいや。でもさ、正直わかってるのはソレだけじゃないだろ?」
「何が言いたいかわからないな」
「何か欲しい。何か欲しいけど、何が欲しいかはわからなくて、しかも自分で求めに行かずに与えられるのを待っているだけ。甘えてるって、わかってるだろ?」
「イミわかんねぇよ。もういい。イヤだ」
「そうやって、すぐ弱音吐くだろ。弱音を吐く度にカウンターを押すと、一日で数字はゼロからいくつにまで膨らむと思う?ま、お前のことだから考えるのも嫌だろ」
「……………………黙れ」
「今すぐこの鏡の前から立ち去りたいだろ。今すぐこの鏡を割りたいだろ。自分のことが好きじゃないって、実は大嫌いだって、わかってんだろ?消えたいと思っているけど消せない、この臆病者めが!」
「黙れっ!」
ばりん!
…………なぁ、これからどうすればいいんだよ。
俺は割れた鏡に向かって訊いた。
歪んだ俺は、何も答えなかった。
どうも。かなり久しぶりの投稿です。蒼山です。
えぇと……とりあえず、あんなクリアなトリップはまずありえませんから。ご注意を。
ってゆーか首がめっちゃ痛いです。
カラオケ行ってホルモン歌いながらヘッドバンギングしたからかな……。
ヘッドバンギングってやってる間はアドレナリンだだ漏れで全く痛くないんだけど終わった後に首に激痛がはしるね。アレね。
何の話だろうね。
……すみませんキモかったですね。