転生前
見切り発車です
突然だが俺は高校三年目の全国大会を明日に控えている。
何の全国大会か? 弓道である。
俺の名前は祖父が付けてくれた、自分からは高祖父に当たる人にあやかりそう名づけたと聞いた。
その人は弓が上手だったと聞き自分も始めてみたところその魅力に取り付かれめきめきと腕を上げていき1年生の時点で県代表になり優勝こそ出来ずにいたが今では全国大会優勝も夢ではないと周囲の人は言っている、現に優勝候補の筆頭でもある。
明日の全国大会もやることはいつもと一緒。自分が出来ることをやる。そう考え目を閉じた。
次の日、全国大会は優勝できた。
自分が思ったよりも案外楽に優勝することが出来た。
しかしなぜか満足できなかった。帰り道で俺はそんなことを考えていた。
優勝できた。三年間そのためだけに過ごしてきたといっても過言ではないほど弓道に励んできた。
でも、なぜか心の中にしこりのようなものがある。
決して弓道をやってきたことに不満があるわけではない。むしろ満足といってもいい。
ただ何かが違う気がする。
【教えてあげようか】
なんか聞こえたかな?・・・幻聴か?
【後でゆっくり話を聞いてもらうからね】
・・・幻聴だ。俺は考えすぎたせいで幻聴まで聞こえるようになってしまったか。
【思案を巡らせるのはいいけど前方不注意がすぎるんじゃないのかい】
前方不注意?だれが? 俺か。
気付けば自分は道路に飛び出していた。
そして右からはには車が走ってきている。
俺は悲鳴は上げなかった逃げようともしなかった。
ただ一言いつもの口癖がでてきた。
「お疲れ。」
これが俺の遺言だった。
週1で更新していく予定です