魔王、一時の休息
あの異世界の魔王へなった日から早くも数年。俺と、元の世界から一緒に迷い込んだ親友で側近のサトシは、住めば都という言葉の意味を深く理解した。いや、本当に。
最初はどうなることやら…と思っていた異世界生活にも慣れ、今となっては異世界の文献も読み書き出来るようになった。それもあって、他国の魔王達と話すようになって、今は文通する仲の魔王友達もいる。
俺の前の魔王で現在側近の一人であるクラシスは、度々サトシと喧嘩をするが、凄く有能なので重宝してる次第。もう一人の側近は親友のサトシなのだが、彼は俺を中心に考えて行動していて、それが今のところは良い方向に動いているから良いものの、ボロが出ちゃったらどうしよう?と俺が焦っている。
書記官で魔族長のエミールさんは、俺達に魔界のことを教えるために残ってくれたのだが、今は正式に契約を結んで、現在も一緒に仕事をしている仲だ。正直、助かってます。
まぁ、そんな魔界生活にも多少の問題はありまして…。
「あ。お勤めご苦労様です、魔王様」
「お風呂の支度がしてありますので、私がお背中を流しますわ」
「あら。お腹がお空きな筈よ。甘いクッキーを焼きましたので、どうぞお一つ」
上記の3人含む、数人の女性が、只今俺の自室に入っています。全員、王女達です。同じ人間。
そして、俺の嫁にやって来たらしいんだ。
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詳しく説明すると、