第一話:contact
生暖かい風が、僕の耳を掠めた。電車の音がやけに小さく聞こえた。僕は、ゆっくり目を閉じた。
現在の時刻7時40分。今日もまた、電車に乗り、会社へ向かう。
ガタン、ゴトン、電車の揺れる音に合わせて、耳障りな女子高生の声、メールの打つ音、ウォークマンから漏れた憎音。何も変わらない朝。
8時30分、会社到着。同僚たちに挨拶。席につき仕事開始。
そう、僕は、この時までこれから起きる悪夢なんて全く想像してなかった。いや、想像できるはずなかったんだ。アイツに出会うまでは。
夜、9時30分。残業を終え、帰宅。近くのコンビニで、ビールと弁当を買い家に向かう。
アパートの階段を登り終えると、僕の部屋の前に知らない男が立っていた。
男が振り返り、僕を見た。僕は、目を奪われた。そいつは、スラッと高い身長に、長い手足。顔は、日本人離れしていて、男の僕から見てもかっこよかった。独特の雰囲気を持った男は、ゆっくりと僕に近づいてきた。
男が僕の目の前で足を止めた。
「なあ、俺のこと雇わないか。」
僕は一瞬何を言っているのか理解できなかった。そんな僕に男は笑って、もう一度、
「お前、狙われてるんだよ。」
「そんな顔すんなよ。」
そこで僕はやっと思考を動かした。こいつは、おかしい。関わらないのが1番だ。僕は足早に部屋に進んだ。僕がドアを開け、部屋に入ろうとした時、
「明日の朝8時、ゲームスタートだ。頑張れよ。」
彼は、心底楽しそうに笑った。
遂に連載書いてしまいました。文才の無い私ですが、どうか最後までお付き合いください。