ツンツンがデレたら。
蓮華『兄ちゃんがいいのかな
お兄ちゃんがいいのかな
兄様がいいのかな
兄貴は違うか…………ブツブツ』
絋斗『(なんでブツブツいってんだろ)』
蓮華『決めた!!』
俺は今自宅へと向かう道を歩いているのだが、どうも変だ。
何が変かと言うとな。
蓮華なんだよ…………。
実はさっきの誕生日のくだりにトラップがあったんだろーな。
性格が、『もう無理しない!』って蓮華が宣言してから、百八十度変わったんだよコレが。
今だって右腕にくっついてんだぞ?腕に感じる二つの柔らかなものが…………。
ゲフンゲフン。俺は変態なのか?
というよりも、さっきのやり取りをしてやろう。
絋斗『なんで誕生日なんか聞くんだよ?』
でも、そりゃあさ、不思議に思うじゃん?
自分の事が嫌いだと思ってた子からの“誕生日いつ”宣言だぞ?
蓮華『いいから教えなさい!』
ハイハイ。
困ったお姫様だな。
絋斗『俺の誕生日は“9月20日”だ。』
蓮華『ホント!?なら大丈夫ね!!!』
おいおい。
何が大丈夫なんだ?
蓮華『さっき私の事蓮華って呼び捨てにしてたよね?
あれ気に入ったからあれで呼んでほしいなぁーお兄ちゃん♪』
お 兄 ち ゃ ん
だと……………………。
絋斗『なぁ、なんで急に
お兄ちゃん
なんだ?』
蓮華『お兄ちゃんの誕生日は、9月20日
私の誕生日は1月16日だからだよ。』
うん。わかりやすい答えをありがとう。
でもね、聞きたいことが違う。
絋斗『嫌、句調が変わったり、雰囲気が変わった事についてなんだけど。』
蓮華『お兄ちゃんが無理しなくていいって言ってたから本来の私に戻したの。
こんな私はイヤ??』
素晴らしいと思います。
絋斗『イヤ、いいと思うぞ!
こんな俺で良かったらどんどん甘えてくれよ!!』
蓮華『やった♪
お兄ちゃん大好きー!!!』
絋斗『じゃ、帰るか!』
蓮華『うん!!』
絋斗『後でちゃんと、柊ちゃんに謝まっとけよ。』
蓮華はわかってるよ!
と言わんばかりに頷いた。
蓮華『あっ、プリン食べたい。』
絋斗『買ってかえるか!』
蓮華『えへへ~♪
お兄ちゃん~お兄ちゃん~』
絋斗『(余程嬉しかったんだなあの
【バケツお化けプリン】
しかも、めちゃくちゃ重い上五人分か…………。
ふっ。蓮華には言わなかったけど、樋口さんが飛んでったよ。)』