【エピソード4】『秘密』……何のぉぉぉ?!
長椅子に座り 肩幅の広いオネェ・chanの一挙一動に悩まされながら
ボクは、ちびまる〇ちゃんバリのネタっぽい夕餉につく。
さ て と…
───とりあえず飯だ!
一枚板のテーブルの上に、サラダと果物、パン?!っぽい奴なんかが並んで居るが
真ん中にドンッと置かれたアサバジ?!
───見た目、ほんとにでっかいアジじゃん!
美味そう…正直、かぶりつきたいぐらい美味そうである。
『はい、マルコ』
お母さんであろう女性が、皿にのせてくれた。
───って、半分以上飛び出とるやないかーい!!
『こぼさないように食べるのよ!いつも、行儀悪いんだから…』
まるちゃんのお母さんらしい台詞である…
───って、ぜってー無理やろー!
『ほら、マルコ!これなら、こぼれないわ!』
オネェ・chanが気を利かして半分に折ってくれた。
───ぉぉおっ!見た目と違い、気が利くじゃ……
半身ずつに分かれたアサバジの下半身が
あっという間にオネェ・chanの口にフェイドアウトしていた。
…………
我に帰ったボクの前には、アサバジの上半身…
正しくは、苦い内臓の部分(食べれるの?!)と白く乾いた眼で睨みつける頭部だけが皿にジャストフィットしている。
───何が、起こったんだろう。
暫く、またボクは放心してしまった。
起きた事はしょうがない…まだアサバジは沢山有るし……
ボクは、なんとか前向きに考え、アサバジに手を伸ばす。
───う、うんめぇぇーっ!
しかし、この風味…アジではない…
食べた事のあるアジ、いや味!
サバ、ズバリ鯖そのものである。
───アサバジ…外見がアジで風味がサバって事か?!
一人納得して、無心になって半身を食べ
もう一匹食べようとお皿を見る……
───!! 無い、無いっ!どこに消えたぁぁぁっ!
先程まで、山盛りにあった魚は 姿を消していた……
あまりのショックに 隣のオネェに顔を向ける。
口からアサバジの尾が3つほど飛び出している…
(怒) (怒) (怒) (怒) (怒)
怒り心頭、ボクは我慢しきれず 一番口に出してはいけない言葉を
口ずさんでしまった。
『無いぞぉぉぉ!アサバジ…無いぞぉぉぉ!』
頭上が赤く滴り、食卓に大量の【アサバジの内臓】が降り注いだ!
『もうっ!こんな世界いやぁぁぁぁ!!』
───あ、やっちゃった……
途端に、家の外で、悲鳴が聞こえる!
ドアを開けると、沢山の人たちが逃げ回っている。
───な、なんだ、これ!!
『しまったぁぁぁ!!』
さっきまで、ボケばかりかましていた仮・ともぞう爺ちゃんが
突然 シャキッ!としたシリアスな顔つきにかわり、家から飛び出し 臨戦態勢をとっていた。
───えぇぇぇぇぇっ!!!
ともぞう爺ちゃんが、ボクに向かって 白い歯を見せながら
『芸能人は、歯が命っ!』と、親指を立てている。
───訳分からんのやけど…
『ピコーン!』
エピソード4が、ボクをおざなりにしながら終了した……




