2 長女が天然すぎて気付かないだけの軽犯罪姉妹の日常
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「おねぇちゃんっ、起きて」
「…んっおあ…うは、なんかべとつく…」
ふと、ぱちっと目を開ける。がばっと体を起こすと、口元に違和感が。…そうだ、寝てたんだった。毎度の事ながら涎出し過ぎなんだが。
「あ、起きた。夕飯出来てるよー」
「…あー、おー。…んんぅ…」
眠いのでうつ伏せになって寝た。猫のポーズである。
「ちょ、寝ないでー?あぁもう…パンツ出てるよ。ブラも出てるし。真っ当な服を着てて何でこの露出度になるかなぁ」
パンツもブラも出てるらしい。いやん、恥ずかしい。
「麗…変態…」
「寝ぼけ眼で言われてもね。ほらっ、もう莉愛と凛は食べ終わって居なくなっちゃったよ」
「えぇ…」
だったら食べる前に起こして欲しかったかな。団欒したいじゃん…現代っ子だなぁ。
「…今日の夕飯何だっけ…」
「えぇっと、なんか良く分からんリゾット」
「私は良く分からないものを食べなくちゃいけないのかぁ…」
「や、違くてね。なんかほら、海老。…あ、そうだ。あーんしようか?」
「おぉ~。良いの?んじゃ頼みますぅ」
麗はあーんが凄く上手い。タイミング、分量、掛け声など、どれを取っても一流だ。もはや職人なんだよね。
「はい、あ~ん。…はいっ、よくできました」
「んっ、んっ…んくっ。美味しかったぁ~」
おねぇちゃんが、最後の一口を飲み込んだ。顔に幸せと書かれていて、なんか子供みたい。
いや、精神年齢で言ったら確実に私よりも下なんだろうな。可愛い。
「凛が張り切ってたからねぇ。その割にめっちゃ寝てたけど」
ほんと、蹴っても叩いても起きないし何なら結構度が過ぎた悪戯したけど起きる気配一ミリも無かったんだよねぇ…あの時の凛、見るに堪えなかったなぁ…
「うっ…ごめん…」
「それは凛に言ってよね。あ、お風呂も沸いてるから入っちゃってね」
「あっはーい」
そう言って、おねぇちゃんはお風呂場へと消えていった。
そして、片付けの為、食卓をちらりと見ると。
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> おねぇちゃんの使ったスプーン、コップ、ナプキン <
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「………」
そう、私はこの瞬間を待ち望んでいた。思わず手に取ったスプーンは液体に使ったようにぬらぬらと輝いている。
鼻を近付けると…ヘンな感じ。リゾットの匂いと唾液の匂いが混ざり合って、ちょっと臭い…かな?
でも嫌いじゃない。むしろ好き。これが、おねぇちゃんのなんだもんね。だったら無条件で好き。
匂いの感想もそこそこに、スプーンを鼻から離し、口に含み―――
「あっぶなー、下着、下着…と。あれ?何してんの?」
「ブッッッッッッッ」
全裸のおねぇちゃんがバーン!!!とリビングに入って来た。五歳児かな?
私の手は神速でしなり、スプーンを彼方へ投げ捨てた。空手四段舐めんな。空手にこの動き無いけど。
「いや、なんもないっす。というか早く風呂入ってよ早く早く早く!」
「いや、あの、下着…」
「私が用意しとくから!風邪ひいちゃうよ!」
おねぇちゃんに裸で居られると私の精神衛生上良くないのでさっさと退場して貰った。よし、これで邪魔者無し…と。
投げたスプーンを見に行くと、柄が壁に刺さっていた。やべぇ、怒られる。けどまあいいや。
今度は迷わず口に含む。すると―――
「―――ッ!!!」
広がる芳醇な香りとほのかな甘み。あー、間接バクテリア交換最高だわ。直でやるのも良いんだけどこれはこれでめっちゃ興奮する。おねぇちゃんは口腔内バクテリアにまで催淫効果があるのか…なんか麻薬やってるみたい。
さ、次はコップ。おねぇちゃんは牛乳が滅茶苦茶好きなんだけど、好き過ぎてコップの底の牛乳を舐めとろうとするんだよね。つまり…
「あぁ~…れろっ、れろぉ、っつぅっ、じゅるる…」
コップの底はおねぇちゃんの舌の温床なワケ。間接ベロチューも乙な物があるね。少し大変だけど。でもおねぇちゃんと舌先で愛し合ってる感じが堪んない。
最後にナプキン。ぴらっと開くと白いクリームがついていたので迷わず舐めとってくちゅくちゅごっくんからの反芻。牛ばりに反芻したら名残惜しくも飲み込む。
まあこれは前哨戦なので。普通ですよね。
ここからが本番、本領発揮。おねぇちゃんが口を拭いたこのナプキンを…
「よい、しょっと」
パンツの中に仕込みます。以上です。
勿論アソコに拭いた所が来るようにね。これで疑似クンnげふんげふん危ない危ない。
よし、これでこの一週間を安心して過ごせる。急所をおねぇちゃんが守ってくれてるんだからね。もうこれは守護神なんじゃない?
「ふぅ…」
一仕事やり終えたので、私はいそいそと片付けを始めた。
――――――――――
「…下着…すんすん…はぁーっ」
私こと神室凛は、空気清浄係だ。姉さんの下着に付いた汚れを吸い取り、溶かさなくてはならない。
食物連鎖で言えば分解者。とても大事な役割だ、欠けて良い筈が無い。
特に今日の下着は白い布地の筈だが若干赤みがかっている。これは生理か。ふむ、流石に生理をぺろぺろする訳にはいかないので、表側から下着を舐めるだけにしておこう。
白い布地を口に含み、唾液を混ぜ、思いっきり吸い込むと―――
「…おぱんちゅジュース最高」
ジュースの完成である。DNAの味がして美味しい。
我ながらこれはまずいと思ったのだがなかなかどうして止められない。人間の所業じゃないというのならば人間じゃなくて良い。だって美味しいんだから。
最後にパンツそのものを口の中に含み、二、三分ほど経過してからパンツを開放した。自分の唾液でベトベトだが、謎の「してやったり」感があって素晴らしい。
ブラはデリケートなので股間に擦りつけるのみに留めておいた。
淑女の嗜みとはこうあるべきだよ、諸君。
――――――――――
「…ずずっ」
ボク?神室莉愛だよー。
部屋一面の瑠衣ねぇの写真に囲まれながら夜のティータイムを過ごしてるよ。
うんうん、やっぱりR-15くらいが一番目に良いよね。癒しになるっていうか?
Rー18になるとボクの性欲が高まり過ぎて一日中部屋から出れなくなるからさ。何をしてるのかと言えば…秘密♡
それはさておき、今日は瑠衣ねぇの盗撮のコレクションをまた一つ増やそうかなと思います!
実はこの家には盗撮用の監視カメラが多数仕掛けてあるんだ。勿論瑠衣ねぇのえっちぃ姿を盗撮する為の物なんだけどね。
さあ、それでは遡っていきますか。
『はぁ~っ…』
これは昼前かな?瑠衣ねぇ、パンツあんまり履かない割に丈がめっちゃ短いパンツとかワンピースとか着るからローアングルだといい感じに取れるんだけど…ソファーだと厳しいな。よし、これからはソファーの正面にもカメラを仕掛けよう。
さて、次次。
『…ッ、ふッ…』
ああ、これはトイレ中か。トイレは何千枚、何千秒と撮ったので次。
『…んんぅ…むぐっ、ちゅぅ…れろぉ…』
あ、これはボクが瑠衣ねぇにキスしてる所だね。いやぁ、やっぱりボクって美少女だよなぁ。瑠衣ねぇには敵わないけど。ここだけ見れば一枚の絵画みたい。瑠衣ねぇも途中から変な声出すから、更に燃えちゃって大変だったなぁ。
お、麗ねぇと凛ねぇ。うわぁ、僕に負けず劣らず濃厚だねぇ。それでいて、やっぱりあの二人も凄く美人。うーん、負けないよ?瑠衣ねぇはボクのモノだからね。
さて、今日の夜は長くなりそうだ。編集って結構大変なんだよ?
いつの日か、『神室瑠衣総集編』として本人の前で出来る限り恥ずかしく編集したビデオを再生するんだ。瑠衣ねぇ、どんな反応するかな?恥ずかしがるだろうなぁ。顔真っ赤にして震えるんだろうなぁ。そしたら、ボクもう我慢出来ないかも。
楽しみだなぁ。
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人道悖参戦!