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桜の天使たち  作者: 氷雪杏
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桜の天使たち 23

 美和は、美咲と雄一に連れられて保健室までやってきた。

 ベッドに横になり、しばらく目を閉じているとだいぶ楽になってくる。

 息が穏やかになってきた頃、美和はそっと目を開けて二人を見た。

「ごめんね、心配をかけさせてしまって」

「そんな事ないよ、大丈夫?」

 美咲は不安げな顔で美和を覗き込んだ。

「えぇ、もう大丈夫。今日は朝からあまりにも色々な事があったから驚いてしまったの」

「先輩、冷静そうに振舞ってますけど、実は割りと繊細ですもんね」

 雄一はずばりと言った。当たっているので美和は少し照れながらも反論する事ができない。

 美和は少し黙って何かを考えているようだったが、重そうに口を開けた。

「あさみ、大丈夫かしら? 脅されたりしていないかしら?」

「そういえば、あさみちゃんって無謀なくらい大胆な行動だよね。クラスの男子ならともかく、知らない男の人と一緒になんて」

「私のせいだわ……」

 美和が起き上がりかけるのを雄一が制した。

「そんな事ないですよ、全部自分のせいにしちゃいけません」

「いえ、違うの。本当に私のせいなの。きっと、あさみは私のためにあの男の人と戦う決心をしたんだわ。……私、以前、盗撮まがいのストーカーのようなものにあってて精神的に参ってた時期があったの。だから、それを思い出してあさみはあの男に立ち向かっていったんだわ」

「そんな事があったんですか……!」

 雄一は顔をしかめて心配そうに美和を見る。美和にそのような過去があった事に驚いた。

「早くあさみを助けなければ。いくらあさみでも、大人の男の人に一対一で勝ち目はあまり無いわ」

 美和はよろけながらベッドから出る。雄一がささえてやっと立ち上がった。

「大丈夫? 私だけ様子を見に行くから美和ちゃんは横になってたら?」

「いえ、私も行く」

 美和はふらふらになりながらも、目だけはしっかり光を携えて真っ直ぐ保健室の出口を見た。

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