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0.プロローグ



河北美菜かわきた みなは、美容室の鏡の前で静かにハサミを持ち、お客様の髪を整えていた。細かなカットを入れながら、どこか余裕を持った手つきで仕事を進めていく。彼女は美容師として、日々の仕事に誇りを持っている。お客様の笑顔を見て、どんな髪型にするかを考えながら、カットを繰り返す。その瞬間、美菜はまさに美容師として、完璧な姿だった。


「この髪型、きっと似合うと思いますよ。」


優しい言葉をかけ、お客様が鏡を見ると、満足げな表情を浮かべる。それが、美菜が最も喜びを感じる瞬間だった。


昼間の美菜は、美容師としてしっかりとした仕事ぶりを見せる真面目な一面を持っていた。しかし、日が沈んでくると、彼女にはもう一つの顔が現れる。

それが人気VTuber「みなみちゃん」だった。


「さて、今日も配信の時間だね」


仕事が終わると、美菜は急いで自宅に帰り、配信の準備をする。PCの前に座り、カメラをセットすると、彼女は少し深呼吸をしてから、マイクに向かって話しかける。


「こんばんは、みなみちゃんだよー!今日も楽しい一日を過ごせたかな?」


その笑顔と元気な声は、昼間の美菜からは想像できないものだ。VTuberとして、美菜は自由で明るく、ファンとの交流を心から楽しんでいた。彼女のチャンネル「みなみちゃんといっしょ」には1万人の登録者がいて、毎回の配信で多くのファンとコミュニケーションを取ることができる。


配信が進む中、ファンからのコメントが次々と流れていく。美菜はそれに応えながら、楽しい時間を作り上げていくのだった。彼女のVTuberとしての活動は、仕事とは全く違った、自分らしい一面を表現する場所だった。


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