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誰が召喚したか知りませんが、私は魔獣ではありません  作者: もっけのさひわひ


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銀世界② シショーの座を譲るわけにはいきません!

 雪の上でもやることは変わらない。いつにも増して寒い中でも、体操をしていれば皆すぐに暑くなって外套を脱いだ。男達の方は最初から放牧場の隅にある柵に外套を投げ掛けてある。私達も同じようにして外套を柵に掛けておいた。


 体操が終わる頃になって、引っ詰め髪にパンツスタイル、そして腰に短剣を穿いたマージが現れ、タキを始めとしたママ友軍団が色めきたった。


「町長様ぁ! 待ってましたぁ!」

「ああ、あのマージ様のご勇士が見られるなんて…! 夢みたいよ!!」


 母親達がまるで子供に戻ったかのように目を輝かせている。その反応だけでもマージの実力の程が知れようというものだ。


「あの、皆さん、私がザコルの戦闘を見てはしゃぐのが変わってるとか言う割に、自分達だって強い人が大好き、ですよね…?」

「あっはっは、好きに決まってんだろ、強い女は好きさ! ミカ様も憧れるならタキや町長様にしときなよ!」

「そりゃあ、お強いお姉様方にだって憧れてますよ。でも、男も女もどっちも格好いいじゃないですか」

「分かってないねえ! 男のむさ苦しい戦いと女の戦い方は全然違うんだよ!」

「女は強けりゃ強い程、スマートで美しい戦い方をするの。野蛮な力試しなんて無意味な事はしないのよ」


 彼女達が私を変わり者扱いするのは、男女で目指すべき戦い方のスタイルが違うからだったらしい。

 だが、私としてはどちらも好きだし憧れる。そもそも、ザコルはスマートにだって戦えるのだ。かと思えば巨大鎚で城壁も割るが。


「ミカ、お待たせして申し訳ありません。領境の方で少々トラブルがありまして。急いで片付けたのですが遅くなってしまいましたわ」

「いえ、丁度私達も準備運動を終えた所ですので。…もしやマージお姉様が直接手を?」

「ええ、せっかく動きやすい格好に着替えたところでしたから。ですが準備運動にもなりませんでしたわ。…ダメね、屋敷の敷地で鍛錬しているだけでは物足りなくなりそうよ」


 マージが外套を脱ぐと、ママ友軍団の一人がササッと受け取る。真っ白なブラウスに飛んだ鮮やかな赤の飛沫があらわになった。どう見ても返り血だ。

 同じ町内でも、町長屋敷から領境まで移動するとなればそれなりに距離はある。しかも侵入者などのトラブルが起きやすいのは屋敷から比較的近いモナ領側ではなく、町外れの教会の後ろに広がる東の森奥だ。先日大軍が現れた方向でもある。

 まさか、この短い時間であそこまで走り、戦闘し、また走って戻ってきたというのか。マージは多少汗はかいているようだが、息を切らした様子などはなかった。


「いいじゃないですか町長様。あの小言ばっかりのうるさい爺も、町長様が活躍する度に無駄な対抗心燃やして面倒事起こしてたドーラン様も居なくなったんだ。これからは全て町長様のお好きなようになさればいいよ!」

「あのジジイ、町長が代わっても頑なに『奥様』呼びを正そうとしなかったよねえ! 絶対わざとよ、ほおんと嫌味ったらしいったら」

「女を舐め過ぎなんだよ。前々町長からの付き合いだからってデカい顔しやがってさ。前々町長様はいい方だったけど、あのボンクラ息子なんか立てて何になるっていうのさ!」


 あの執事の老爺とはあまり深く会話した事がないので彼の人となりはよく知らないのだが、いわゆる男尊女卑的な、女は家を守ってろ的な考えをする人物だったのだろう。

 ただ、ドーランを町長に戻すため…だけではないかもしれないが、それでイアンに魂を売ったりもしている。単にあのどうしようもないドーランが可愛くて仕方なかったのか、それともドーランと結託して何か悪いことでもしていたのか…。


「あたしら、町長様に絶対ついていきますからね! あいつらと違って、町長様がどんなに町に尽くしてくださっていたか、ちゃあんと解ってるんだから。文句言う奴はとっちめてやるよ!」

「今日はザハリ様信者の女共は見かけないけどさ、あいつらも今度おかしい動きしたらただじゃおかないわ!」

「そうさ、どんだけ町長様にご迷惑をおかけした事か。ザコル様やミカ様にだって窮屈な思いさせて…。ミカ様を一度お守りしたくらいでチャラになったと思われちゃあたまんないよねえ…」


 ゴゴゴゴゴゴ…。


 殺気立つママ友軍団。震え上がる同志村女子達。ほほ、と優雅に笑うマージ。


「あら、彼女達には今日、東の森の巡回を命じているのよ。あの娘達ったら、ザハリ坊っちゃまからザコル坊っちゃまにあっさり鞍替えしたでしょう? あまりこちらの鍛錬に参加させてはただのご褒美になってしまうし、坊っちゃまも鬱陶しいでしょうから」

 マージはチラッと私の方を見る。

「…えっ、ちょっ、お姉様、私に気を使っていただかなくていいんですよ! 別にファンが増えるくらい…」

「いいえ、ミカのせいにするつもりなんてありませんわ。…ただ、わたくしが気に入らないだけよ。全く、ミカや同志の皆様の一途さを見習っていただきたいわね」


 どうやら、彼女達はまだこの古参ファンのお眼鏡に適わないらしい。彼女達もあの戦によって多少筋を通したくらいの立場なので、これ以上町長の命令に異を唱えるとは思えないが。


「あんな女達の事はいいのです。町長様、さあさあどうぞ、ミカ様とお手合わせを!」

 いつも冷静でキリッとした印象のタキが浮ついた様子でマージを急かす。

「まあタキったら、調子のいいこと。あなたの実力ならミカのお相手もできるでしょう。大体あなただってザハリ坊っちゃまのファンだったというのに…」

 ぎく、タキが僅かに肩を強張らせる。

「わ、私はあの天女のようにお美しかった昔の双子様達のファンなんです! 妹に付き合ってザハリ様のファンは続けておりましたけれど、娘のミワがああもザコル様とミカ様のお世話になっては…」

 天女のように…。

 ああ気になって仕方がない。早くコマが例の肖像画を持って帰ってきてくれないだろうか。

「ふふ、責めるつもりはないわ。あの過激派の娘達とタキは違ってよ。あなたが彼女らを説得し、まとめ上げてくれた事には感謝しかないの。…いくら過激な思想を持とうとも、大事な町民には違いありませんからね。直接手を下さずに済んだ事は喜ぶべきだわ。いいこと、あなた達。彼女らにはわたくしが適宜罰を与えていくつもりですから、直接の手出しはよしてちょうだい。分かったわね」

『は!』

 ママ友軍団が背筋を伸ばす。


 やっぱりマージは優しい。こうしておけば、元ザハリファンの女性達が町長以外から私的な罰を受ける心配も減るだろう。結局、彼女らが更生して町に馴染むまでは守ってやるつもりなのだ。


「うふふ、あの子達はこれからじっくりとザコル坊っちゃまという沼に沈めてあげるのよ。楽しみだわあ…」

 にんまりと笑ったマージに誰もが顔色を悪くしたのはオマケだ。




「ほら、ミカ。お腹がお留守よ」

「はい!」


 シュバ、短剣が弧を描くのを紙一重で避ける。

 …いや、紙一重で避けさせられている。私の避けられる範囲を正確に読んで攻撃を繰り出しているのだ。


「高く飛び過ぎては駄目。落下の瞬間を狙われてしまうわ。それを見越して誘い込むのならばよく考える事ね」

「はい!」


 強いだろうとは思っていたが、マージは実に強かった。コマの動きと比べても何ら遜色ない。

 戦闘員としてはピークを過ぎた年齢だとか言われても全く信じられない。逆にピーク時はどんなに強かったのか…。これが坊っちゃまのお世話係の実力か。サカシータ領、ハンパないって。


 領の女性達が言うように、男性のパワーありきの戦い方と、女性の小柄さや身体の柔らかさなどを活かした戦い方は全く別物だ。コマも、私には後者の戦い方を教えてくれていた。


「あなたに短刀の型を仕込んだのはコマ様でしたわね。素晴らしいわ、どこの流派のものか判らないけれど、攻撃と防御の基本は既に仕上がりつつある…。コマ様の教えもいいけれど、短時間で習得につなげているあなたも素晴らしくってよ、ミカ」

「恐れ入ります」


 コマは短剣、短刀の戦い方に型なんざねえとは言いつつ、私が復習しやすいようにか、基本的な突きや振り、防御をパターン化して、それを私が覚えられるだけ教えていってくれた。彼の指導には迷いがない。それだけ多くの者を見て導いてきたという証なのかもしれない。


「異次元…」

 ピッタがつぶやく声が聴こえる。

 昨夜、いかにも難解そうな暗号を頭脳とペン一本でスラスラ解いていた敏腕工作員に、異次元だの非常識だのと言われる筋合いはない。


「あっ」

 跳ぼうと踏み込んだものの、雪の塊でも踏んだか足を滑らせて体勢を崩した。

 すかさずマージが迫ってきたので思い切って転がり、片手一本で素早く体を起こして背後を取ろうとする。瞬間、マージがさっと後ろに蹴り上げた雪が顔にかかり、視界の半分程を奪われる。

 砂と違いそこまで目を痛める恐れがないので、雪が滲みても目は閉じなかったが、背後を取る事は諦めてサッと距離を取る。


「雪を目眩しに使う事もあるんですね、勉強になります」

 束ねた髪をサラッと翻し、マージがこちらを振り返る。

「…瞬間瞬間の判断がいいわ。転んでも慌てずチャンスに繋げようとする冷静さも、深追いしない所も…。素敵ねえ、ミカ」

 マージが呟くようにそう言い、ニヤリ、と少々らしくない笑みを浮かべる。

「お姉様こそ最高に素敵で格好いいです。ですが、お褒めくださるだけでなくもっとダメ出ししてください。私が調子に乗ってしまいます」

「まあ、生意気ねえ。ふふっ。…でもね、あなたがほぼ初心者だと思えば、褒める所しかありませんのよ。困ったわ」

 マージは片手を頬に当て、おっとりと首を傾げる。


 ふと周りに注意を向けると、またも多くの人が観覧に集まっていた。

 目を爛々と輝かせている女性陣に加え、いつの間に来たのか、アメリアもイーリアの側でキラキラと瞳を輝かせていた。イーリアはその様子をにっこりと斜め後ろから眺めている。

 領民男性達は、そこだ、いけ! と野次めいた声援を送ってくれていた。同志達は行儀よく体操座りというか三角座りで並んで見ている。テイラーの騎士達は一箇所に固まって私達の戦いについて何やら意見を交わしながら見ているようだ。普段長剣を使う彼らの目には、短い獲物を使った戦いが物珍しく映るのかもしれない。エビーやタイタも一緒になってその輪に加わり、ザコルを捕まえて質問したりもしている。


「はっはっはあ、雪の中よくやってんなあ嬢ちゃん!」

「あ、山犬のおじさまにカオラ様」

 声がする方を見れば、モリヤを伴った元モナ男爵夫妻だった。

 今日はカリューに出向くようなので、モリヤは衛士を率いてその護衛につくのだろう。

「ミカったら、いつの間にそんなに強くなったんだい。もう護衛なんて要らないんじゃないのかい?」

 カオラが冗談めかして笑う。

「夫人、僕らを不要扱いしないでくれますか。ミカが調子に乗るでしょう」

「そ、そうです! いくらなんでも護衛が要らぬとは…」

「またヤンチャされたらどーしてくれんすか!」

 ザコルと愉快な仲間達が抗議の声を上げる。

「ミカに遅れを取る方が力不足なのではないか? 私が護衛を代わってやろうか」

 イーリアが横から口を挟む。

「義母上は下心しかないでしょうが。余計に危ないです!」

「お前程ではあるまい」

 義理の母子の遠慮のないやり取りに周囲も笑う。


「そんじゃあ、俺らはちょっくらカリューへ行ってくる。モリヤを借りるぜ、イーリアちゃんよ」

「ああ。お二方が来たとなればカリューの者達も大いに喜ぶだろう。よろしく頼む」


 山犬とカオラが馬車に乗り込んで出立するのを見送り、私達は手合わせを再開した。

 私達の観覧をしていた人々もそれぞれ相手を見つけて手合わせを始め、あちこちで大きな歓声も上がる。テイラーの騎士達はまずタイタに挑む事にしたようで、行儀よく列を作った。




「さあさあやってまいりました注目の一戦ッ! まずはー、この国では言わずと知れた深緑の猟犬! またの名を歩く火薬庫! あるいは神のいかづち! その存在はもはや世界中から天災級とまで恐れられているぞッ!! この地が生んだ、わあぁーれらが英雄うぅぅー、世界のザコル・サカシータその人だあー!!」


 うおおおおおおおおおお、猟犬! 猟犬! 猟犬!


「対するはぁー、平民出身ながら剣一本と根性で今の地位にまでのし上がった剛腕ッ!! かのテイラー伯から全幅の信頼を勝ち取り、広大なテイラー邸と領都を一手に任される、誰もが認める真の実力者ッ!! わあぁーれらが団長おぉぉー、テイラー第二騎士団団長ッ! ハコネだあー!!」


 うおおおおおおおおおお、団長! 団長! 団長!


『やめろエビー』

 対峙したザコルとハコネが揃って眉を寄せる。

「へへっ、ハモりましたねえ。みんな楽しみにしてるんで、ちゃっちゃと始めてくださいよお」

 最後は雑に振られ、二人が渋面のままそろそろと剣を構える。

「気が削がれるな…」

「同感です」

 二人は同時に溜め息をついた。


 何だかんだでこの二人は気の置けない仲だ。

 ザコルには決まった役職名がない、というかその場に応じていくつか使い分けているらしいが、一介の平騎士や文官などよりは余程上の立場にある。

 騎士団長という管理職にあるハコネにとっては、数少ない対等に近い同僚の一人なのだろう。


「遠慮はいらん、と言いたい所だが、俺とて国最強と謳われる貴殿の力を侮るつもりはない。胸を借りるつもりでいこう」

「やけに弱気じゃないですかハコネ。僕もあなたを侮るつもりはありませんよ」


 エビーが以前、タイタは団長に次ぐくらいの強さ、という表現をしていたのを思い出す。この領に来てよりパワーアップを遂げたタイタと比べたら分からないが、少なくとも以前のタイタよりハコネは強いはずだ。

 この世界ではどうも貴族出身者のポテンシャルが高くなりがちのようだが、イコール貴族が必ず強いとか、平民が必ず弱いとは言えない。『異次元』の戦いをする人間に魔力が高い者が多い、というのは通説のようだ。しかし確か、ハコネも平民だが武人を多く輩出する家系の出身だったと言っていた気がする。まあ、魔力の多い少ない以外に、強さを支える要因がないとも言い切れないのだが。


 私は、護衛隊を務める若い騎士達の顔をチラリと伺う。彼らの瞳に宿るのは不安や心配などではなく、圧倒的な信頼と尊敬だ。それはハコネの強さを期待させるのに充分な根拠だった。



 二人は剣を構えながらジリジリと足の踏み場を探すように動いている。どうやら間合いを測っているようだ。


「基礎鍛錬の厳しさには恐れ入ったぞ。流石は武のサカシータ領だな。どなたも大変に優れている」

 そんなハコネの言葉に、サカシータ領の男性達がガハハと照れたように笑った。


「初日からあれに倒れずついてきた領外の者は、タイタを含む数人の同志とあなたくらいですよ、ハコネ」

「……同志が数人も…? いや、まあいい」

 ハコネは行儀よく並んで座って目を輝かせている同志達を横目でチラリと伺った。

「ザコル殿の構えはもしかしなくともテイラー式か。なぜだ。サカシータにも長剣の流派くらいあるのでは?」

「十六でここを出る前に習う機会がありませんでしたので。一応、独学でぼちぼち続けていましたが、本腰を入れたのはここ一、二年の事です。敢えて師と呼ぶ相手がいるとすれば、テイラー第二騎士団の者全員かと」

 え、と若い騎士達が驚いたように顔を見合わせる。

「彼らの稽古をつけるうち、やはり僕も長剣を持てた方が指導に活かせると思いまして。彼らの中でもいい動きをする者から基本的な構えなどを勝手に覚えさせてもらい、鍛錬を重ねていました。ただ、まだまだあなたを凌駕する程ではないと思います」

 ふ、とハコネが口元を緩める。

「団員の指導のためだったか…。せっかく英雄がいるからと軽い気持ちで稽古を頼んでしまったが、貴殿の人の良さを甘くみていたな。そんな思いつきのような経緯で、あのモリヤ殿をして『剣豪』と言わしめる腕に至ったというのは全く非常識だが…」

「非常識とは何です」

 む、とザコルが眉を寄せる。

「…ですが、そうですね。なるべく常識的な戦いをするつもりですが、たまに長剣使いらしからぬ非常識な動きをしてしまうのはご愛嬌、とでも思ってください」

「くっ、その仏頂面で愛嬌とは。何の冗談だ」


 グッ、雪を踏みしめる音がして、ザコルが消えた…と思ったらガキィン、と剣と剣がぶつかった。

 そのまま激しい剣の打ち合いが始まる。いきなり力任せの一撃を入れたモリヤとの一戦とは違い、剣技の型をおさらいでもしているような感じだ。もちろん、非常識なスピードと威力でだが。


 ザコルの剣技をこれまたお手本のように受けていたハコネだが、隙をついて下方から重たい一撃を放ち、ザコルがそれを真正面から受け止めると、パァンと弾いた。ザコルの身体が浮く。ザコルは構えを取り直しながら危なげなく着地した。


 わっ、と観客が湧く。いいぞー、やっちまえ騎士団長! とサカシータの男達からの野次も飛ぶ。毎度ザコルにのされている彼らにすれば、ザコルと善戦するだけでもヒーローなのだ。


 しばらく打ち合ったのち、ふう、とハコネが汗を拭いつつ息を吐いた。


「力比べもしようじゃないか」

「いいんですか」

 分かりやすくザコルの顔が明るくなる。

「なるほど。ホッター殿の言う通り、可愛らしい面もあるな」

 くくっ、とハコネが笑うと、反対にザコルの眉間には皺が寄った。

「僕はすぐ調子に乗りますので。受けきれなくなったらすぐに声をかけてくださいね」

「ああ」


 ハコネが返事をするが早いか、ザコルが低姿勢で長剣を横に構えたまま突進する。

 ガキィィッ、と耳を刺すような激しい金属音に思わず耳に手をやる。周りでも耳を押さえている人がちらほらいた。

 充分踏みしめられたはずの雪にハコネの足が沈み、そのまま後ろに二メートルくらいズザーっと押された。


「ぐ…っ」

 遅れてハコネの呻きが漏れる。


「凄い…! 俺はあれで後ろに吹っ飛びました…! 流石は団長です!」

 タイタが興奮したように言う。確かにタイタが吹っ飛んでいるところは何回か見た。


 ただ、冷静に考えて、あのカリューの城壁を破壊した時よりは力を抑えているはずだ。いくら何でも、あの城壁より強固な人間など存在しないはず。……いや、存在するのか? ザコル本人なら城壁より強い可能性はあるな、と思い直す。

 そう考えると、私は毎日城壁? にすりすりしたり抱きついたりしているも同然だ。それは確かに変態っぽい。


 また金属音が響き、今度はハコネの全力の一撃をザコルが受け止めた。恐らく長身のハコネの方がザコルより体が重いのだろう、ザコルも雪をえぐるようにして数十センチ後ろに押される。


「では、次から非常識な動きをするのでよろしくお願いします」


 ザコルの宣言に、ハコネはニッと緊張を走らせた笑みを浮かべた。

 瞬間、ザコルは受けていたハコネの剣を刀身で滑らすようにして受け流し、普通の人ならバランス一つ取れないだろうというような低姿勢を足一本で支えながら、長剣をブオンと振り回す。


 モリヤとの手合わせの時に『うっかり獲りそうになる』と言ってやめたマ○リックス風のスタイルを再現するようだ。


 ハコネはその攻撃を高く跳んで回避し、というか跳ぶしか回避できないのだが、落下しながらザコルの上に剣を突き下ろそうとする。ザコルは無茶な体勢からさらに無理矢理体をひねり、雪の上を転がって避ける。ハコネの剣は雪を刺し、その隙を狙ってザコルの剣が容赦なく突き出される。

「うおっ」

 そう呻きながら間一髪突きを避けたハコネは、思わず剣を手放してしまった。が、突いてきたザコルの懐にサッと入り込んで手首を掴み、そのまま捻り上げようとする。


「ぐ、動かん。普通この角度で手を取ってねじれば拘束できるのだが」

「そうですね。僕でなければ動きは封じられたかと」

「ふむ、手詰まりだ。一旦離れよう」


 単純な力比べと非常識な戦い方では、やはりザコルに分があるようだ。

 ザコルの手を離したハコネは自分の剣を雪から抜き、構え直す。


「ハコネ、僕に正しい長剣術を教えてくれませんか。僕はどうも、型を無視して剣をただの棒のように使ってしまいがちなので」

「はは、そのようだな。貴殿は棒術もかなりできそうだが」

「基本的には何でも武器として使えます。棒はもちろん、ドングリや石ころでも」

 指一本、ドングリ一つでも刈り取れるとエビーを脅していたのを思い出す。

「ふむ。貴殿の強さは、その柔軟性にあるのだろうな。つい並外れた膂力や体の頑強さに目が行きがちになるが…。身体の柔らかさはもちろん、型にこだわらず合理を取る頭の柔らかさもあるのだろう。それでも敢えて『型』を学ぼうとするのには何か理由があるのか?」


 ハコネの問いに、ザコルは一瞬考えるように視線を逸らし、そしてすぐに視線を戻した。


「あなたの言う通り、僕は自由な戦法を取りがちですし、作法より合理を取るところもあります。しかし『型』の徹底的な習得にはその合理が詰まっているとも考えています。一から武術を修めようとする者にとって、基礎を固めるのにこれ程効率的なやり方もない。そこを疎かにした騎士は実際頼りないですし」


 むう、とエビーが小さく唸る。彼は、コマにも『お前はまず型の見直しからだ』と言われていた。


「僕の柔軟性や勘……恵まれた五感ともいうべきでしょうか。そういった個人の特性を活かした技を人に受け継ぐのは限界があります。人を育てるのなら動きをパターン化し、型として洗練させる必要があるかと。その参考にもしたいのです」

「なるほど、後進の育成のためか。工作員をやめて教官にでもなるつもりか?」

「はい。僕はもう、現役としては高年齢に差し掛かっていますから」

「そのような弱気な考えでいいのか。あそこのお転婆はこれからでも強くなるつもりのようだぞ」

 ハコネが私の方をチラッと見る。


「ええ、あのお転婆の指導をし続けなければいけないのもありますので。もちろん僕も、生涯かけてより高みを目指すつもりですよ。教官が生徒より劣るなどあり得ませんし」

 ふはっ、とハコネが吹き出したように笑う。

「まさか、いつか貴殿が抜かれるとでも? また随分と期待しているじゃあないか。あのお転婆に!」

「するなという方が無理な話です。あのお転婆はまだ、鍛錬を始めて半年、武器を持って数日なんですからね。そんな者が一瞬でもこの僕を振り切るなんて。あっちの方がよほど非常識でしょう」

 非常識に非常識って言われた…。

「それはそうだな。あの干からびた芋のようだった娘に、あそこまでの才が眠っていようとは」


 干からびた芋…。

 同志村女子達の方を見たら眉間に皺を寄せていた。諸悪の根源でも見つけたような顔だ。


「ミカのあれは武芸の才というより、並外れた、いや行き過ぎた根性という特性なのです。止められる者が近くにいないと永遠に走り続けます。そのような場面は何度も見たでしょう」

「ああ。貴殿以上にあれを指導する適任がいないという事はよく解った」


 両脇を固めるエビーとタイタが首がもげそうな勢いで頷いている。

 心配しなくとも、屋敷外であの逃走劇をするつもりはないのだが。


「…それが、腹立たしい事に、僕よりあのお転婆の教官に向いている者がいるんです。僕はシショーの座を譲るわけにはいきません! これからは全力で教官を目指しますので、ぜひ教授を!」

 教官に向いている者、とはコマの事だろうか。まさかコマへの対抗心のために剣の型を覚える気では…。


「…正直、あの娘も貴殿も似た者同士だとは思うのだが。まあ、どうせ止められんだろうし、何でも貪欲に極めようという貴殿の姿勢は素直に尊敬する。俺でよければ任務に支障のない範囲で付き合おう」

「ありがとうございますハコネ! タイタにも付き合ってもらっていたんですが、彼の型はテイラー式とは微妙に違うんです。幼少期は恐らく王宮の騎士あたりが教師として呼ばれていたんでしょう、見る限り近衛の剣に近い印象を受けました。その点、純然たるテイラー式を極めているであろうハコネの剣にも興味があったんですよ! きっと奥義のような技もあるんでしょう!? 伝授の機会を作ってもらえるとは…!」


 わーい、とでも叫び出しそうな程喜んでいるザコルだ。ハコネは別に奥義を伝授するとまでは言っていないような…。

 モリヤにも習い、タイタにも習い、ハコネにも習うつもりか。確かに貪欲だ。師が多いと混乱しますよと私には言っていたのに。


「おい、水を差すようだが、師が多いと混乱するぞ」

 ハコネも同じセリフを放った。

「僕には心配無用です! 一度習った動きは体が勝手に覚えてくれますから! 問題なく使い分けられます!」

 さらっと言ってのけたザコルに、ハコネが非常識な…と呟いた。



 タイタが見聞きに関する完全記憶の持ち主なら、ザコルは武芸に限った完全記憶の持ち主、とでも言うべきなのだろうか。

 元から記憶力自体は良さそうだと思っていたが、戦闘に関してはそんなチートを持っていたとは。


「まあ、ちょっとやり方覚えただけの後に、あのスピードで林檎捌いてたのを考えりゃ納得っす。あれならうちのパン屋、いや、どこの厨房行っても即戦力すよ」

 エビーの言う通りだ。

 昨日のあの短い時間でも、林檎のカットでは手元が見えないレベルにまで到達していた。

「てことは、武芸に限らず、体を使う実技なら割とすぐ習得できるって事かな。そりゃチートだねえ」

 調理の次は、手芸でもさせてみようか。とりあえず編み物は得意そうな気がする。捕縛用の網や私の髪は問題なく編めるようだし。




 ザコルとハコネの手合わせは、見ている方も大変勉強になる手合わせだった。

 ハコネによるテイラー式剣術の型の解説と指導は、ザコルのみならず若いテイラーの騎士達や同志達も真剣に聞き入っていた。もちろん私もだ。さらにサカシータ領民達までもが男女問わずほうほうと頷いていたりもして、手合わせが終わると早速試してみたり、テイラーの騎士達に質問する姿も見られた。

 ザコルの学びへの貪欲さは、きっとこの領の雰囲気もあって育まれたものなのだろう。一つの戦闘スタイルにこだわらない考え方も同じくだ。


「ミカ様の指導役を譲らぬために型を習おうとは」

「愛ですな、愛」

「今日も推しは尊かった…」

 合掌して天に感謝を捧げる同志達。

「うるさい。僕はお前達の指導もしなければならないんだ。さっさと位置につけ!」

 唐突にザコルの不器用なデレが投下され、ひょおお、と同志達が奇声を上げて胸を押さえる。

 きっと、同志へのファンサもずっと続けてくれるつもりなんだろうな。

「ふふっ」

 思わず笑いを溢すと、いつものように眉間に皺を寄せて睨まれてしまった。




 今日の鍛錬の時間も終わりに近づき、いつも通り同志村の部下達と協力し、お湯を用意して振舞った。

 マージを始め、仕事のある者は先に町へと戻っていく。


「いやー、この朝の鍛錬が始まってから随分と自分が強くなったような気がするよ。出産して引退した気になってたけどさ、やっぱ己を高めるって気持ちがいいもんだねえ」

「もしミカ様達がいなくなっても、皆で集まって鍛錬する時間は取っていきたいわ。きっとその方が勘を失わずに済むと思うのよ」

「子供らを中央にやる前に、私らで地力を高めてやるってのはどうだい」

「いいわねえ! ザコル様がしてくださったように、小さい子供らでも楽しめるような鍛錬を考えてみようよ」

 そうだそうだと盛り上がるのは、サカシータ領ママ友軍団だ。


 シータイでは、六歳くらいまでの小さな子供は見かけるが、小学校中学年から十二歳くらいまでの子は見ない。

 気になって聞いてみたら、サカシータ領の子供達は、ほとんどが七歳になる年に子爵邸のある中央の町へと集められ、集団で字書きや簡単な計算、戦闘術を習う機会を与えられるのだそうだ。

 基本的には十三歳になる年で卒業となるようだが、優秀な者はそのまま中央に残って鍛錬や勉強を続けたりする他、推薦という形で領での働き口を斡旋してもらったりもするらしい。

 領が給金を出すような働き口は限られているので、その倍率はすこぶる高い。騎士団や衛士といった戦闘職はもちろん、子爵邸や各町の町長屋敷に付く従僕見習いやメイド見習いなども配属先に含まれるそうだ。


 マージがペータやユキ達を指して『有望な者達なのよ』と言っていた事を思い出す。メリーも含め、彼らは領内ではエリート組だったというわけだ。


 就職を希望する者の中で、推薦枠にあぶれた者は、試験によってその枠を得たり、民間の働き口を探したり、領外へ出稼ぎに出るための紹介状を教官に書いてもらったりもする。

 ママ友軍団の一人でもあるタキは特に優秀で、卒業時には引く手数多だったらしいが、敢えてそれらを蹴り、領外の出稼ぎを選択した事で話題になったらしい。サカシータ子爵が直々に書いた紹介状を携え、相当にいい家のお嬢様専属の戦闘メイドとして活躍する事になったのだとか。


「タキさんかっこいい…超かっこいい…」

 まず戦闘メイドとかいう役職名がかっこいい。

「か、過分なお言葉ですわミカ様。ただ、領外の世界を見てみたいと、その頃は夢見ていたのですよ。ですから出稼ぎに行きたいと申しただけなのです。サカシータ領に残った方が己を高められるとは解っていたのですが…」

 タキが照れたように縮こまる。


「そんな事言ってさ、タキが仕えたお家は政敵の多い事で有名だったじゃないか。そこのお嬢様も何度も拐われかけて、うちの子爵様にどうにか戦闘力の高い人材をって泣きついてきたって噂だった。タキが大活躍だったろう事は想像できるよ」

「大活躍とは言い過ぎよ。確かにお嬢様を狙う敵は多かったけれど、アカイシの国境で戦う程の数じゃないわ。…そのお嬢様も無事、安全を約束された良家に嫁がれた。私、ここに戻ってこられて嬉しいの。好きで領を出たのはいいけれど、やっぱり根は田舎者ね。山の景色が無性に恋しくなってしまって」

「まあねえ、あたしも出稼ぎで外に出たクチだけどさ、その気持ちは解るよ」

 ママの一人がタキに同意する。彼女は避難所の取り仕切りで大活躍だった町民女性の一人だ。

「あら、領外に出た事のない田舎もんの私らへの嫌味?」

「そうよお!」

 卒業後に在領を選んだらしいママ達が囃し立てる。

「なぁーに言ってんのさ、あんたらは子育てが一段落したら屋敷付きに復職が決まってんだろ! 嫌味はそっちだね!」

「嫌味なもんか。あんたは今回避難所をよく回してくれたって功績があるんだから。やっぱ、外で揉まれてきた人は頼りになるよ。町長様もきっと評価しているさ」

「ちょっと、急に褒めないでくれるかい」

 何照れてんのよ、と女達が笑って小突き合う。


 はたから見ているとマウント取り合戦でも始まるのかとハラハラしそうになるが、彼女達の顔つきは明るく、お互いの経験や能力を尊敬し合っているように見えた。

 ここはサカシータ領。きっと何でも実力主義なのだ。




 私と護衛達が丸太に座って牛乳と軽食をいただいていると、アメリアをエスコートするイーリアが現れた。

 アメリアは雪に慣れていないので、イーリアの腕を取っていてもたまによろけている。そんなアメリアを甲斐甲斐しく支えるイーリアの緩み切った顔よ…。


「義母上、そのだらしない顔を引っ込めてください」

「致し方なかろう。この麗しの姫君は私の顔など容易に溶かしてしまうのだ」

 ついに開き直った。女帝として体面、いや顔面を保つ事さえも諦めたらしい。

 近くを歩く領民もその様子を苦笑気味に見ている。そんな視線からは、イーリア自身が慕われている事がよく判る。


「ふふ。わたくしの方こそ、このように麗しい女騎士様にエスコートしていただけるなんて光栄の至りですわ。イーリア様、今日も護衛役を引き受けてくださり、誠にありがとうございます」

 アメリアが片手でコートの端をもち、可愛らしくお辞儀をする。

「ああこのように愛い存在が他にあろうか。あなたを護れるならばもはや他に何を差し出してもいい…!」

「実母に言いつけますよ義母上」

 ああ、女帝はデロデロの溶け切った顔ですら美しい。男装の麗人とビスクドール姫のお姿が尊すぎて私も溶け……

「ミカもその顔を引っ込めてください。牛乳が垂れてますよ」

 ハンカチで口元を拭かれる。危ない、完全に昇天するところだった。

「どうしてこう変態ばっかりなんだ…」

 うんざりした声が降ってくる。

「変態には変態が寄ってくるもんなんすねえ…いでっ! 二人同時にドングリ投げてくんな!」

「またエビーにばかりドングリを…!」

「タイタ、君はこれ以上変態の沼に足を入れるんじゃない。どうか真っ直ぐで可愛いだけの君でいてくれ」

 あ、タイタが固まった。通常運転だ。というか今のは殺し文句が過ぎる。


 エビーがバシバシとタイタを叩いて起こしているのを見ていたら、アメリアが私の横にちょこんと腰を下ろした。


「ミカお姉様、今日はこれから何をなさるおつもりですの?」

 スケジュール確認だ。アメリアの方は、午前中にテイラーへの手紙を用意する他は特に用事はないのだという。


「そうですねえ、私の方は、まずは入浴支援ですね。それと林檎。早く加工してしまわないと傷んでもったいないですから。それから、他にもやりたい事が色々ありまして、何からやるべきかと悩んでるところです。薪の乾燥実験もしたいし、編み物もこっちの二人にやらせてみたいんですよねえ」

「こっちの二人?」

「ええ、タイタとザコルに」

「お、俺でしょうか?」

 タイタが戸惑ったような声を出す。ザコルは私の独り言でも聞いて把握していたのだろう、特に驚いた様子もなく黙っている。

「タイタは多分、子供の頃にお母様の編み物を側で見てたんでしょ。編み棒や毛糸の番手、編み方なんかにも詳しそうだったし、やらせてみたら案外編めるんじゃないかと思って」

「た、確かに見て覚えてはおりますが、実際に編み棒を取って編んだ事は一度も…」


 タイタの母、元コメリ夫人は紳士教育に力を入れていたらしいので、息子に編み棒を持たせるような事はなかっただろう。


「タイタ、君は繊細な動きがあまり得意な方じゃない。手先の訓練がてら挑戦してみてもいいんじゃないですか」

「お、兄貴まで勧め始めた」

 エビーが意外とでも言いたげな顔をする。

 確かに意外だが、ザコルの言う通り、タイタは投擲や弓では力みすぎて大暴投しがちだ。力加減や指先の感覚を鍛えるのに、編み物は丁度いいかもしれない。


「なるほど…。ザコル殿もそうおっしゃるのなら。ミカ殿、ご指導の程、よろしくお願いいたします!」

「あはは、堅いよ。無理はしなくていいからね。じゃあ、自分が着けるマフラーでも作ってみよっか」

「お姉様! わたくしも! わたくしも習いたいですわ!」


 アメリアが元気よく手を上げ、その様子を見た同志村女子達が自分達も参加したいと言い出したので、昼食後に食堂へ集まる事になった。女子達が毛糸の調達とともに、どこかで編み棒をたくさん借りてくるとも言ってくれたので任せる事にした。


 昼から午後二時半くらいまでは編み物、そこからは林檎の加工をしようという事で午後のスケジュールは決まった。



つづく

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