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誰が召喚したか知りませんが、私は魔獣ではありません  作者: もっけのさひわひ


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王都とテイラー領の今④ 八つ当たりはよしてくれますか


「全く、さっきは堂々と膝に入れようなどとしていたくせに。貴殿はまず人との距離感がおかしいのではないか?」

「せっ、説教は聴きません。自分でもおかしいと解っているんです!」


 ハコネの正論攻撃にザコルが自分の耳を塞ぐ。

 ピッタを始めとした数人が何かを堪えるように口や顔を押さえている。


「まあまあまあ。議論に戻りましょう。とりあえず、例の香に関しては『魔封じの香』とそうじゃない普通の香の二種類が存在している可能性が高いってのが解りましたね。ニタギの毒と併用して麻薬のように使っているのも一部の信者のみと考えるべきでしょうか。各地で見かけられてる魔獣なんですが、今まで誰かが襲われたとか、事件になった事はないんですよね?」

 私はハコネの方を見た。

「ああ。俺の方ではそのような事件は噂にも聞いた事がない。魔獣を喚ぶにも従えるにも喚んだ本人の資質や戦闘力が肝心なのだろう。どう考えても素人がホイホイと召喚できるものではないし、もし召喚に成功していたとしても大した戦力にならない低級の魔獣ではないか、というのが俺達の見解だ」

 ザコルの方を向くと、耳を塞いだまま頷いた。

 塞いでも聴こえているなら塞ぐ意味はないのではないだろうか…。


「同志の皆さんの方では他に判っている事はありますか。話に聞く限りだと、彼ら割と頻繁に召喚の儀式を行ってるんですよね? うっかり何か喚べちゃった現場とか、誰か目撃してないんでしょうか」

「やたらに儀式をしているのはその通りですね。ですが、そこらで見かける末端信者に関して言えば、例え我々の妨害がなくとも魔獣や渡り人を召喚できている様子はないですよ。あれはそれっぽい真似事をしているだけではないでしょうか」

 それっぽい真似事を…。

「その儀式の前後に酒盛りをしている現場はよく見ますな」

 まさか儀式を口実に集まって飲んでる…?


「しかし、あのノリでミリュー殿のような強力な魔獣でも喚んでしまったら、彼奴らのような軟弱者は一瞬で全滅ですぞ」

「サカシータ一族でもなければ到底御し切れるとは思えませんからな。あの怪獣大戦争、ぜひとも騎士団長殿や辺境エリア統括者殿にもお見せしたかった!」

「そんなの僕だって見たかったさ!! 何なんだい、君達ばかりいい思いをして!」

 プンスカするマネジに皆が和やかに笑う。

「はは、話に聴く限りとんでもない戦いだったらしいな。俺としては、かの有名な峠の山犬殿の戦いが見られただけでも一生分の幸運を使ったかと思ったぞ。ザコル殿とマネジ殿や、ザッシュ殿とタイタの手合わせも全く常軌を逸したレベルだった。やはり、流石はサカシータ領という他ない。アメリアお嬢様には、この領に連れてきていただいた事を感謝申し上げたい程だ」


 明日は騎士団長殿もぜひご参加を! と同志達が誘っている。タイタはむず痒そうな顔をしてエビーに背を叩かれている。


 さあ、そろそろこの情報共有会もお開きかな。


「ふふ、怪獣大戦争はコマさんとミリューが戻ってきたら再現をお願いしてみましょうか。今度は放牧場の外でやってもらいましょうね。またクレーターができちゃうし……あ……」

 …………………………。


「どうかしましたか、ミカ」

 ザコルが覆っていた自分の耳から手を離す。


「魔獣、少なくとも二体以上は保有してる可能性が高いんですよね、ラースラ教…」

「そのようですね。その魔獣が本当に魔獣ならばですが」

「まあ確かに魔獣じゃない可能性もありますけど…いやでも最低でもユニコーンは魔獣じゃ…? いえ、とりあえずは何かしらレアな感じの生き物を保有しているとして……あの、確かセオドア様だったと思うんですが、以前、王弟殿下も違法に魔獣を喚んでいる可能性があるとおっしゃっていませんでしたか」

 ザコルが頷いてみせる。

「ええ、前々からそういう噂があったんです。王弟殿下は王都の隣にある王家直轄地の管理を任されていますから、その土地で強力な魔獣を秘密裏に囲っているのでは、という噂が確かにありました」


 ちなみに、その王家直轄地とは、以前ザコル達暗部の活躍によって粛清されたホムセン侯爵の治める土地だった。テイラーとも隣接しており、気候風土も穏やかで暮らしやすく、実り豊かな土地らしい。


「怪獣大戦争かぁ…」


「ミカ、何を心配しているのか判りませんが、あれは荒唐無稽と言っても過言ではないただの噂です。喚ぶだけならば、あのイアン兄様を買収するなりすれば可能だったでしょう。しかしミリューレベルの魔獣を喚んだとしても、それを維持管理するのは至難の技なんです。相応の戦闘力を持った人間をパイプ役に置かないとまず従ってくれませんし、そうなれば余程弱らせでもしないと世話すら…」


 はた、とザコルが何かに思い至ったような顔をする。


「…そうか、なるほどここで『魔封じの香』か」

 ハコネが低い声で呟いた。

 ゴクリ、と誰かが喉を鳴らした。



「え、まずくないすか。王弟殿下が魔獣飼ってるかもしれねえって話は一旦置いとくとしても、最悪の場合、それなりに強え魔獣が全国各地で拘束されてる可能性アリって事すか」


 エビーがイマイチ緊張感のない調子でそんな事を言うと、同志一行とその部下二人がざわざわとした。


「まだ可能性に過ぎんぞエビー。ザコル殿、質問なのだが、魔獣を喚ぶのに魔力は必要なのか? それによって『魔封じの香』の使い所が変わってくるだろう」

「召喚にあたって魔力を少しも消費していないとまでは判断できかねますが、何かを急激に消耗するような事はないはずです。僕も魔獣召喚の現場は数回見た事がありますが、毎度の如く技師本人が召喚直後から全力の戦闘を繰り広げていたと記憶しています」


 知ってはいたが、召喚していきなり拳で語り合う仕組み、喚ぶ方も喚ばれる方も凄いよな…。


「そうか、では『魔封じの香』を焚きしめた状態での召喚も可能かもしれない、という事だな。香が魔法陣自体には影響を及ぼさず、さらには全ての魔獣の弱体化に繋がる事が前提になるが…」

「うげ、もしそうなら大した戦闘力がない奴らだけでも強え魔獣が喚べちゃうって事じゃねえすか。あっぶね、姐さん、ミリューちゃんが帰ってきたらあの香を見てもらいましょうよ。何か判るかもしれねえし」

「そうだねえ…」


 あまりミリュー本人に影響があるかもしれないものを近づけるような真似はしたくないが、まずは遠目に見せて意見を仰いでもいいかもしれない。他の魔獣のためだと言えば協力はしてくれるだろう。


「あ、あの!」

 ピッタが手を挙げる。

「どうぞ、ピッタ」

「また話がズレてしまったら申し訳ありません。以前イーリア様がおっしゃっていた事ですが、渡り人を喚ぶのには膨大な魔力か生命力が必要だそうですよね。どうして魔獣召喚には必要ないんでしょうか…」


 この中では一番召喚に詳しそうなザコルに視線が集まる。


「申し訳ないですが、僕もよく知りません。また義母に訊いてみましょう。ですがまず、この議論で出た情報や仮説についてどこまでサカシータ側と共有するか、一度アメリアお嬢様にご判断いただいた方がいいのでは」

 その言葉にハコネが頷く。

「その通りだ。モナ家の関係者の手を借りている以上今更かもしれんが、お嬢様への報告は先んじた方がいいだろうな。ただ、今の仮説に関しては明日以降の尋問にも活かしていただいた方が絶対にいい。邪教信者への尋問を独自にさせていただくか、もしくはあちらの主導で尋問をする際に同席させていただくか。子爵夫人に許可を願い出る事にしよう」

 ふむ、とザコルも頷く。

「テイラーの軍属が増えたのは助かりますね。僕自身が尋問を行うとなるとどうしてもミカの側を離れないといけないのが不安だったんです。これからはハコネに全部任せるとしましょう」


 モヤァ…。ハコネの表情に翳りが広がる。


「……何が不満なんですか、ハコネ。騎士団としての立場を主張したかったのでしょう。僕はミカの専属護衛に戻りますので」

「……そうかそうか、自分は女と過ごしてこっちに丸投げという訳か…。よし。明日は俺も鍛錬に参加させていただけるようアメリアお嬢様に許可を取る。子爵夫人にも護衛補助をお願いしよう。ザコル殿、ここへ来てから長剣の鍛錬もしているそうじゃないか。ぜひともお相手願おうか」

「うちのモリヤ…元サカシータ騎士団長によれば、僕は独学ながら既に剣豪と呼んで差し支えない域にあるそうです。騎士団長としてのメンツを潰しかねない勝負は挑まない方がいいのでは?」

「心配無用だ。俺とて伊達に騎士団長を務めている訳ではない。領に残してきた可愛い妻と息子達にも恥じぬ戦いをしてみせようじゃないか」

「…ふむ、なるほど。自分が家族と会えないからといって、八つ当たりはよしてくれますか」


 ゴゴゴゴゴゴ…。


「ふふっ、メンチ切り合っちゃって。仲良しですねえ」

『仲良しじゃない!』

 見事に声がハモり、エビーが大爆笑してハコネにシメられた。



 ◇ ◇ ◇



 同志と部下達を見送り、部屋には私と護衛三人、そしてハコネが残された。私達もすぐ解散するのでもう席を立ち、扉の前に集合している。


「ハコネ兄さん、やけにザコルに喧々してるの、ホノルや息子ちゃんに会えないからだったんですねえ。そりゃそうか、可愛い盛りの子と離れたらイライラもしますよね」


「見くびるなよホッター殿。職務は職務だ。遠征や調査で一週間以上空ける事くらいザラにある。今回だって、ホノルや息子達はしっかり理解して送り出してくれたとも。…だがな、それだけにそこの公私を混同しまくってやりたい放題の工作員殿には苛ついて仕方がないのだ。貴様はうちの三歳の息子以下か!? あの子の涙に謝れこの変態無頓着めが!!」

 両手をワナワナとさせてハコネが叫ぶ。


「ハコネが請けた任務と僕の素行は関係ないでしょうが…。とはいえホノルと子供達には悪いですね。これで何か買ってやってください」

 そう言うと、ザコルは腰ベルトから金貨の束を一つ抜き取ってハコネのワナワナする手にズシっと乗せた。

「ああ、安心してください。それは僕の個人的な金です。どうせ使い道もないのでマージに渡そうとしたんですが、全部は要らないと半分返されてしまったんです。ああ、それから持て余している経費も今預けていいですか。ミカの小遣いも」

 ワナワナとしていたハコネが、気を落ち着けるようにフーッと息を吐き出して手を下ろした。そしてザコルに渡された金貨をブンッと投げて突っ返す。

「貴殿の金は要らん」

「そうですか、残念です」

 しゅん。本当に残念そうだ。


「経費と小遣いの余剰分は受け取ろう。今朝のようにベルトごと地面に放り投げられてはたまらんからな。ホッター殿、回収を命じてくれたな、礼を言おう」

「いえいえ。毒物も収納されてますし、色んな意味で放置は危ないかと思いまして。…ふふっ、もうね、想像以上に重たかったですよ。そのベルト外した途端にザコルのスピードがさらに上がったのにもびっくりしました。ねえ、もしかしてそれ、旅以前に出された経費の余剰分も入ってるんじゃないですか?」

 ザコルが頷いた。

 頷きつつ、ハコネが広げた布袋にどんどん金貨の束を移している。

「出立の直前まで調査していましたから。持っておけと言われて持ったまま出てきてしまいました。それに、完全なる非戦闘員の人間を連れての二人旅は初めてだったので、僕としてももっと金がかかるかと思っていたんです」

「途中森に突っ込んだせいで使う機会を完全に失いましたからねえ…。予定通り高級宿に泊まりながら進んでたらもっと減ってたんでしょうけど。そうそう、あの場にいたザッシュお兄様もね、弟が飛礫にでもする前にテイラーにお返ししてはどうだとおっしゃってましたよ。ふふっ」

「…そうか、全く人の出来た御仁だな、ザッシュ殿は。ああそうとも『ザッシュ殿は』な! どうしてあの兄上の影響を受けていないのだこの弟御は!!」

 結局ハコネはまたザコルを指差しながら叫んだ。ザコルが鬱陶しそうに指の先からズレて避ける。


「ザッシュ様とザコル、似てるとこもありますよ。私を『男や女という以前にミカという生き物』扱いするとことか、あと笑い方とか、好きなものの話になると急に饒舌になるとことか。ふふっ、二人とも本当にそっくりで可愛いんですよ」

「僕や兄様のどこが可愛いというんだ…」

 ザコルがうんざりとした顔になった。

「はは、ミカ殿はまた聖母のようなお顔をしておりますよ。出来た御仁であられるのは、ミカ殿も同じです」

「そんな事ないよ、私は本当に可愛いものしか可愛いって言わないでしょ。ね、うちの可愛いタイちゃん」

「えっ」

 見上げながら小首を傾げると、タイタが少し目を泳がせて後ずさる。

「ちょっとお、俺は!? 俺も可愛いっしょ!?」

「はいはい、エビーも可愛いよ。さすエビだもんねえー…うわっ!?」

 ぐい、後ろから引き寄せられたかと思ったら、さっと肩に担がれた。

「もう遅いので寝ましょう。一刻も早く」

「ちょっ、降ろしてくださいよ! 大体ザコルはお風呂入ってないでしょ! 庭に…」

「もう湯も冷めた頃でしょう。清拭で充分です」

「駄目です! お風呂だって食事と一緒で入れる時に入るべきです! 例えば明日から一週間でも行軍する事になったら後悔するでしょ!!」

「風呂に関しては別に後悔などしませんが…」

「…分かりました。じゃあ、滅茶苦茶匂い嗅いであげ…」

「入りますから!! くそっ、嫌な脅し方しやがって」

 降ろされた上に距離を置かれた。スンスン、と匂いを嗅ぐ真似をしたらさらに後ずさった。


「ハコネ兄さんも入ってください。足し湯の方だけでも魔法かけ直しますから」

「貴殿、先程魔法の使い過ぎを危惧しているとか言っていなかったか? だったら別に」

「ハコネの言う通りです、別に少しくらい冷めた湯だって充分…」

「ふふ、大丈夫ですよー」

 ガチャ、スルッ。


「あっ、また!! くそっ、待ちやがれ姉貴!!」

 いち早く反応したエビーの手をサッと躱して廊下に出る。そして全力ダッシュ。


「ミカ!! くっ、これを見越して遠ざけたな!!」

「お、お待ちくださいミカ殿!!」

「何だあの脚の速さは…!?」


 後ろから屈強な男達三人の気配が迫ってくる。

 階段を跳ぶようにして何段か抜かして降り、踊り場の壁を蹴ってターン、そこから二歩で階下に着地。廊下では通りすがりで驚く従僕達の横をすり抜ける。


 バンッと扉を開けて庭に出ると、雪が夕方に見た時よりも大粒になってもさもさと降っていた。

 足を踏み出すとギュギュッと発泡スチロールを押し付けるような音がして、靴底に雪がくっついた感覚がする。それにも構わずテントまでダッシュし、天幕越しに灯りで透けて見えている足し湯用の樽に素早く魔法をかけた。


「うわっ、湯気が!?」

 中に誰かいたようで驚く声が上がる。

「あっ、火傷してないですか!? 横着してテントの外から魔法かけちゃいました! 驚かせてすみません!」

「ああ何だ、ミカ様か。火傷はしてねえよ。湯が冷め切ってたんだ、ありがとなあ」

 呑気な声が聴こえてきてホッとする。


「ミカ…っ」

 音も気配もない状態から突然ガバッと抱き上げられる。そして、ぎゅうう、と締め付けられた。

「うぐぇ…」

 何とか声を絞り出すと、すぐに力が緩められる。

「…けほっ。もう魔法かけちゃいましたから、入ってくださいねえ」

「ミカぁぁ…!」

 あ、本気で怒ってるな。

「ごめんなさい」

 縦に抱き上げられた状態で、彼の頭をギュッと抱き締める。


 バタバタと続いて到着したのはエビー、タイタ、そして金貨入りの重い布袋を抱えたハコネだった。


「姉貴ぃぃ…! 今度こそマジで監禁すんぞこのクソ姫ぇぇ…!! しかも俺の事だけ舐めてんだろ!? タイさんと兄貴さえ油断させりゃ捕まんねえと思ってんだろ!!」

「そんな事ないよー。流石に逃げ切れるとは思ってないし。ま、みんな精進してよね」

「も、もしや再び拐われた時の事を見越して試練を…! なるほど、精進いたします!」

「タイさんは騙されんなよ! どうせ足し湯に魔法かけるだけのためにやってんだ、兄貴らに止められるからって!」

「…なるほど、それは見過ごせませんね。ミカ殿?」

「ソンナコトナイヨォーチガウッテバー」


 ガシィ、私を抱き上げたままのザコルの肩にハコネが手を置いた。

「ザコル殿、尋問も調査も全てこっちで引き請ける。貴殿はそのお転婆の側を絶対に離れるんじゃない」

「ええ、言われなくとも」


 ゴゴゴゴゴゴ…。


 男達が揃って私を睨め付けてくる。

「ふふっ、仲良し」

『違う!!』

 今度は全員の声がハモった。



つづく

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