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猫又ジキル博士シリーズ

猫又ジキル博士の手紙~誰が手袋をつけたのか~

作者: 夜霧ランプ

蒼雀玉大学あおじゃくだまだいがく、ジキル博士からの投書が届きました。

「拝啓。ワタクシの名は猫又ジキル。蒼雀玉大学あおじゃくだまだいがくで教鞭をとる職に就いている者でございます。

 メフィスト・フェレス捜査官。貴方を、巡査犬とは比べ物にならない優秀なシェパードであることを見込んで、この度、蒼雀玉大学で起こった不祥事の捜査に協力いたしたい。

 この文面は、猫の大学である蒼雀玉大学で、犬族の貴方が捜査に苦戦していると聞き及んでの、善意からの投書であることをご承知いただきたい。

 悪戯が好きな悪童達の書いていると言う脅迫文、犯行声明文とは別に保存して、ワタクシが投書を送ったことは内密にしていただきたい。

 犬族に協力したとして教職を断たれると、ワタクシには食い扶ちも家も猫としての信用も無くなってしまう事をご承知いただきたい。

 以上の事を確認の上、以下の文章を読み、この情報と推察を捜査に活かし、犯人の穏やかな逮捕を願う」


 と言う文面の不思議な投書が警察署に届いてから、メフィスト・フェレス捜査官は便箋のにおいを嗅いでみました。どうやら、この猫はマタタビに酔っているわけではないようです。

 猫又ジキル。確か、事件当日に大学で講義をしていた何かの博士だ。何の博士なのかは不明だが、博士号の証書は本物だった。何の博士なのかと言う問いには、本猫も「ワタクシの博士号が何なのかと、関係のある事件なのですか?」と言っていた。

 猫揚々として、高飛車な物言いだと思った。しかし、こちらも「野蛮な犬族が来た」と言う偏見のある場所に出向いたのは分かっている。紳士的に、「確かに、事件とは関係ありませんね」と受け答えて、彼が被害者の死亡時刻に何処にいたのかを訪ねた。

 七日前の昼の十一時三十分。猫又ジキル博士は大講義室で猫の味覚についての体験講義の実演中だった。その講義に出席していた学生全員が猫又ジキル氏をほぼ注視している。居眠りをしていた猫も居たが。彼が「同じ時間に二ヶ所の別の場所に居られる」とか言うエスパーでも無ければ、犯行は不可能だ。

 この猫は潔白と見て良いだろう。

 メフィスト・フェレス捜査官は、そう考えて、手紙の続きを読んでみることにしました。


「七日前の昼の十一時三十分に、蒼雀玉大学で何が起こっていたのか。ワタクシは、猫流の方法で、学生や教授達から情報を集めました。

 少しばかり犬族には嫌われることを言って、警戒を解いて聞き出しました。ワタクシがあちこち嗅ぎまわっているのを悟られないため、自分の仕事の合間を縫って、世間話のふりをしながら一週間で集めた情報でございます。この努力を唯の紙くずにするほど、貴方は愚かな犬ではないとワタクシは知っています」

 

 シェパードと言う血統が、巡査をやるような犬とは一味違う事を、この猫は分かっているようだぞ、と、メフィスト・フェレス捜査官は思いました。

 ちょっと気分が良くなって、鼻の穴がひくひく動きましたが、捜査官は公務として承認欲求を自制する事を思い出し、続きを読みました。


「我が、蒼雀玉大学の校風は、現在の所、良好とは言い難いものです。ファッションとしてナイフを持ち歩く事が流行し、隠れてマタタビ煙草に手を出している者も多数おります。

 そのような有様ですから、あなた方、犬族が『誰の犯行でもおかしくない』と思うのはごもっとも。

 しかしです。ナイフにも煙草にも興味を示さず、日々の勉学に生き甲斐を見出す僅かの学生達のために、ワタクシは彼等にかけられた疑いを晴らしたいのです。

 あなた方が先日、疑いをかけて連れて行かれた二名の若者の無罪を、まずはワタクシはお約束します。『アリバイがない』と言う理由と、『偽の出席表を書いた』と言う理由は、殺猫事件とは全く関係ありません。

 セイラ・フィム君は確かに一般で言う『いじめられ猫』でした。それを理由に明野ルキフェル君を殺害したなどと言うのは邪推と言うものです。

 セイラ・フィム君は非常に体も弱く力も弱く、被害者になれど、加害者になれる猫ではないのです。

 セイラ・フィム君の理解者であったノトル・ダーム君は、休みがちな彼に代わって出席表の代筆をしていただけです。確かに彼等は偽造行為をしておりましたが、それは殺猫を犯すためではなく、出席日数を得て、大学を卒業するためなのであります。

 何せ、セイラ・フィム君が講義を欠席したのは今回だけではないのです。度々色々な講義を休んでは、ノトル・ダーム君に出席表の代筆を頼み、ノートブックを写させてもらっていたのを見ている学生は、ワタクシが話した相手だけでも、七割の確率で遭遇しました。

 ワタクシは夫々の実名を存じておりますが、そんな事より、まずはフェレス捜査官。貴方に真犯人の存在を納得してもらえる情報を綴るべきですね。


 当日のワタクシの様子は、もう貴方にお伝えしてある通りです。味覚体験のための味のついた水を用意し、実際に体験したいと申し出た学生達の舌にスポイトで滴らせておりました。

 ワタクシ流の調べを進めた所、リバイア・サン教授、唐傘ハイドン教授、火車ダンテ教授、ベルゼ・ブブ君、ウェン・ディーネ君の五名が、今回の殺猫事件で疑われているか、疑わしいと言う推察をワタクシは持ちました。

 リバイア・サン教授は、昼の十一時三十分には学生食堂で早めのお昼ご飯を食べていました。そうです。ワタクシが、『何か手に付いた赤いものを舐めながら歩いていた』と証言した猫物です。

 彼は職員の居室に向かう廊下でワタクシとすれ違った時、丁度お昼ご飯を食べ終わったばかりで、好物のケチャップ揚げ芋を食べて居た後でした。彼の手に付いていたのは、毛の間に染み付いたケチャップの名残だったのです。

 サン教授がケチャップ揚げ芋を注文していたのは、学生食堂の給仕の猫達が覚えています。なんでも、サン教授はケチャップの刺激に憑りつかれて、毎日のようにケチャップ揚げ芋を食べていたのだそうです。

 もちろん、食事中の彼の様子を目撃している学生達もおりました。犬族の貴方にはお分かりいただけないかと存じますが、猫にとってケチャップと言う酸い物は刺激物。タバスコのようなものだと考えればよろしいでしょう。

 サン教授は、殺猫の快楽ではなく、めくるめく味覚の快楽に酔っていたのです。

 次に、唐傘ハイドン教授。彼の事は学生達から、『赤い水を滴らせながら歩いていた』と言う話を聞いたかと思います。ワタクシも同じ話を聞きました。しかし、彼の手を染めていたのは、これも血液ではなく、芸術の証だったのです。

 唐傘教授は芸術の歴史を説くのと同じくらい、芸術そのものに熱き情熱を持っております。

 七日前の彼は、朝一番の講義の後から、居室で描きかけの絵の加筆を行なっていました。彼の芸術は『指の毛先ほど卓越した線の出る筆はない』と言う心情を持った前衛的な絵画が主流で、あの当日の十一時三十分は、居室で白い夕日の光る真っ赤な海原の絵を描いておりました。自分の手の毛に絵の具を含ませて。

 この事は、ワタクシも推察をする上で非常に悩んだのですが、いくら猫族とは言え、殺猫を犯した者が大胆に血を滴らせて歩くはずがないと思うに至りました。

 やはり世間話を装って唐傘教授から聞き出した所によると、彼は描きかけの芸術を、ワタクシがこの手紙を書く七日前に完成させたと誉れ高く述べて下さいました。彼の独特な絵の描き方は、その時に伺い知ったのです。

 芸術を完成させた歓喜と疲れから、うっかり手を洗うのも半端に食堂に行ってしまって、みんなに嫌な顔をされたと言う事も、ご本猫は覚えていらっしゃいました。彼用の居室には、まだその時の絵の具の名残と赤い絵があるはずですので、調べていただければ「赤い滴」は絵の具だと分かるはずです。

 次は、火車ダンテ教授です。七日前の彼の講義は、畜産実習と言うもので、我々猫族の家畜である鶏を解体して料理して食べると言うものでした。学生達のお腹の減り具合と合わせるために、午前中の内に生きた鶏を集めて、脚をくくって逆さにつるし、黒い作業着に着替えて、スパンスパンと首をはねて行く作業をしていました。

 首をはねられた鶏達は、そのまま血抜きされ、午後から生徒達が『羽毛むしり』から始まる解体の実習をして、小腹も空いてくるはずの午後十五時には、骨と頭以外の全身の鶏肉を調理して味わったと言う事です。

 ワタクシは、火車教授には何も落ち度はないように思いました。しかし、アリバイと言う点では疑問があります。鶏の首を刈る仕事の間、火車教授と一緒に居たのは、助手の塗壁トゥリアン君だけです。

 首を刈られる間の鶏達の悲鳴は、校内の何百名もの学生が聞いています。しかし、火車教授と塗壁君、彼等が共謀して居たら? もしくは、火車教授が一人になる時間があったら? と言う考えを、ワタクシは頭の中に置いておくことにしました。

 次に、ベルゼ・ブブ君です。遺体と成った明野ルキフェル君の第一発見者です。

 何故、彼が非常口の内側にある明野ルキフェル君の遺体を発見できたのかをご説明します。本猫からも聞かれたかと思いますが、我が校には、非常口に抜ける正確なルートがあります。そして、内側に入り込めれば、後は鍵のレバーを九十度倒すだけで、簡単に外に出られます。そうでなければ、非常口の意味がありませんので。

 しかし、火災時でもない限り、一般の学生が非常口を開けるのは禁止されており、見つかれば罰則を受けます。その事は探検好きのベルゼ・ブブ君も知っています。

 ですから、彼は非常口の内側で明野君が血を流して倒れているのを見つけた時も、校則を思い出して非常口を開けずに、わざわざ正しいルートを戻って、あなた方に電話をかけたのです。もう調べてあるかと存じますが、明野君の皮の衣服にも、非常口のレバーにも、ベルゼ・ブブ君の肉球紋は付いていなかったでしょう?」


 そこまで読んで、メフィスト・フェレス捜査官は目の間にシワを作り、犯人の名前を挙げるならさっさと書けば良いのに、と思いました。

 でも、こんな風に最初から丁寧に話を綴ってある猫の手紙と言うものは初めて読んだし、何にせよ何処かに有力な情報が書かれているはずだと捜査官は思い直して、文字を見過ぎて疲れた目を休めてから、次の便箋を見ました。


「最後に、ウェン・ディーネ君です。彼は七日前から流感にかかったそうで、長く学業を休んでおりました。ワタクシが受け持っている講義の課題だけでも渡してあげようと思って、彼のアパルトメントを訪ねました。

 七日前の彼は、十時三十分からのワタクシの講義に出席しており、あなた方の調べでも『容疑者ではない』と判断されておりましたね。ワタクシも、そのように思っていました。

 アパルトメントのインターフォンを押しても、彼は出て決ません。ノックをして、猫又ジキルの名を出し、提出してほしい課題のための印刷物を持って来たと言うと、ようやく鍵を開けてくれました。

 その時、ワタクシは、すっかり頬もそげ、痩せ細ったディーネ君の顔を見ました。ワタクシは驚きましたが、彼の家に入れてもらい話を聞きました。

 ウェン・ディーネ君は流感にかかったのではなく、この七日間、砂糖水だけで生きていたのです。何故そんな事をしたのかと聞いたら、『猫又博士の言った通りか調べてみようと思って。暇だったから』と彼は述べました。

 ワタクシが講義で言った通り、猫にとっては『味のない水』にしか感じない砂糖水で、本当に三日以上生きられるのかを試していたのだそうです。彼がそんな無謀な挑戦を試みたのには、もう自分には希望的な生涯など存在しないのだと言う絶望からでした。ウェン・ディーネ君は、明野ルキフェル君を、刺してしまった本猫だったのです。彼の口からそう聞きました。

 死亡時刻にはワタクシの講義に出席していたのに、どうやって明野ルキフェル君を刺せたのか。そう問いかけたら、『僕は、刺しただけなんです』と彼は言いました。その時ワタクシは、白黒猫である彼の左手が、肘の辺りまで手袋をしたように黒い事に気づきました。返り血を浴びたはずの手は、黒い毛色だったために、周りの者に気づかれなかったのです。

 そして、彼の言った『刺しただけ』の意味に、ワタクシは気づきました。彼は、ナイフを引き抜いていなかったのです。明野君が刺されたのは、十一時三十分よりも前。恐らく、十時三十分の講義が始まるよりだいぶ前です。返り血に気づかれないまま、洗面所で、他の者が見ていない間にさっと手を洗ってハンカチで拭いてしまえば、証拠は隠滅されます。残されたナイフを除いては。

 ワタクシは、あなた方から、明野君は右の脇腹を刺され、失血死していたと聞きました。だとしたら、誰が明野君のナイフを引き抜いたのでしょう? 引き抜けば大々的に出血して、返り血を浴びるかも知れない仕事を、誰が? そう思ったワタクシは、ディーネ君に『諦めてはいけない。君には、まだ希望はある』と告げて、彼のアパルトメントを去りました。

 その足で大学に戻り、帰る間際だった火車ダンテ教授を捕まえました。ディーネ君の黒い腕から連想した、ワタクシの賭けでした。黒い作業着を着て、鶏の首をはねていた黒猫。返り血を浴びても分からない猫物と言ったら、彼しか思い浮かばなかったのです。

 火車ダンテ教授を問い詰めると、私は賭けに勝利した事を知りました。ですが、火車教授は言ったのです。『ナイフは引き抜かれていた』と。『私は、隠しただけなんだ』とも。

 ワタクシは訳が分からなくなりました。ウェン・ディーネ君と火車ダンテ教授の、どちらかが嘘を吐いている? と思わなくないでしょう。ワタクシも一瞬そう思いました。ですが、ワタクシは、あの非常口の内側に、もう一名、生きている猫がいた事に気づきました。明野ルキフェル君、本猫です。

 意識を取り戻した彼は、自分の腹に刺さっていたナイフを引き抜いてしまい、その出血で死亡したのです。

 資料を見て下さい。明野君の左手に、血は付いていませんか? 自分で自分の腹に刺さっているナイフを抜いたなら、必ず付いているはずですし、その後の出血に驚いて、傷口に手を当てたかもしれない」


 それを読んで、メフィスト・フェレス捜査官はハッとしました。夜勤の交代を済ませ、帰りの準備をしていた部下を呼びつけて、明野ルキフェル被害者の遺体の写真を持って来いと言いました。

 部下の黄金(こがね)レトリバーは、渋々と本日最後の仕事をこなしました。

 メフィスト・フェレス捜査官の受け取った写真には、帰らぬ猫となった明野ルキフェル被害者が写っています。仰向けに倒れ、右の脇腹から出血しているそのトラ猫の左手は、不自然に血みどろで、赤い手袋をしたようでした。


 メフィスト・フェレス捜査官は、この後の文章は、もう必要ないかと思いましたが、まだ何か綴られているので、最後まで読んでみることにしました。


「先も書きました通り、我が校には違法なマタタビ煙草に手を出す学生が少なからず居ります。火車ダンテ教授は、ナイフを隠すと同時に、明野ルキフェル君が持っていた数箱のマタタビ煙草を隠していました。明野ルキフェル君は、マタタビ煙草喫煙の常習犯であり、同時に密売人となっていたのです。火車教授は、我が校の暗部を隠そうとしたのです。

 ウェン・ディーネ君が絶望に駆られ、ナイフを使ったのも、原因は明野君からマタタビ煙草を買えなかった事と、殺猫を犯すほどマタタビ煙草への依存から抜けられない自分を呪ったからでした。

 明野君は依存の兆しを見せ始めた学生から、マタタビ煙草を渡す代わりに多額の金銭を要求するようになっていたのです。

 ウェン・ディーネ君の情状酌量を求めることが出来るかは分かりません。ですが、どうか、逮捕の時だけは、静かに彼のアパルトメントに行き、穏やかに声をかけ、優しくディーネ君の手を取ってあげて下さい。彼はきっと、抵抗する元気など無いでしょうから。

 そしてこの投書が、捜査官の所に届いたと言う事は、彼はもうそちらに出頭しているはずです。きっと、丁寧に話してくれるでしょう。火車ダンテ教授によろしくをお伝えください。猫又ジキルより。敬具」


 本当の第一発見者だった火車ダンテ教授は、異常に気付いた時の事を、捜査官に話しました。

「昼食休憩をとるために校舎の裏口から非常階段の前を通った時、微かなマタタビのにおいがしたのです。呼吸を止めてその場を離れ、鍵を保存してある部屋から非常口の鍵を持って来て、口と鼻にタオルをあて、非常口を開けました。

 そこで、血だまりを作って倒れている明野ルキフェル君を見つけました。その血液を吸って、彼の上着のポケットの中で、マタタビ煙草が臭いを放っていました。

 私はとっさに彼の傍らに落ちていたナイフを拾い、三箱のマタタビ煙草と一緒にタオルに包んで服の中に隠し、非常口を元通りに閉めました。私は、あの時通報すれば、明野君が助かったかも知れないと言う事に、考えが及びませんでした。

 鍵を元通りに戻して、ナイフとマタタビ煙草は鶏の頭を埋める穴に放り込み、塗壁君が戻ってくる前に埋めました。それが、全部です」


 その後、ウェン・ディーネ君と火車ダンテ教授には夫々の罪の名前が付き、執行猶予付きの刑に服することに成りました。

 そして、蒼雀玉大学の学生の間では、こんな噂が立ちました。

「あの非常階段の前を通ると、明野ルキフェルの幽霊が、『マタタビ煙草、要らない?』って言ってくるんだって」ですって。

学生の間に流れる幽霊の噂を、猫又ジキル博士は「困ったものだ」と思っています。

一猫の死で幽霊が出るようになるんだったら、君達が畜産実習で食べている鶏達の幽霊は出ないのかい? と聞くと、学生達は「三歩歩いたら前の事を忘れる鶏の奴等なんて、幽霊に成れませんよ」なんて屁理屈を捏ねます。

さぁて、幽霊と言うのがどういう定義で構成されるものなのかを、一度じっくり調べてみよう。

猫又ジキル博士はそんな風に思いながら、帰り道を歩くのでした。

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