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僕の海馬を君に贈りたい  作者: ハイドランジア&シーク
【第三種「受容の種」―自分を受け入れる―】
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「これなら……むさ苦しくならないしね」

 たまには由野さんも骨休めが必要だろうと思い、

 誘ってみたというのに、失敗に終わってしまった。


 まあ、ちょっとした下心がないでもないが。


 それにしても、彼女は仕事熱心すぎて、

 プライベートというものがあまりないように思う。


 どうしてそこまで根詰めて働くことに徹するんだろうか。


 お金の為というよりは、

 何かに対する執着が見え隠れしていた。


 結局花火大会は、鈴木や宮田を誘って、男三人で観に行った。


 むさ苦しくなりそうだったが、

 鈴木がとても意外な格好をしてきた為に、

 案外そうでもなかった。


 鈴木は、

 ミルクチョコレート色したふわふわ猫毛の髪で、

 眼鏡を装着していなかった。


 それに、服装も「かこかわ」というやつで、

 可愛さをアピールしながら、

 格好良さも兼ね備えている、

 という反則的なスタイルだったんだ。


 端的に言うと、

 彼は美形男子だったということだ。


 その理由を訊いてみると、


「女子にモテて、嫌がらせとか、面倒な目に遭ったから、

 高校に入ったら地味な眼鏡くんになろうと思ってね。


 あ、眼鏡は伊達だよ。


 顔隠すのにちょうどいいからさ」


 だそうだ。


 イケメンにも苦労というものは付き物らしい。


 じゃあどうしてその格好で来たのかを尋ねると、


「夜だったら分かりにくいし、

 あの格好で遊びに行くのはさすがにダサいから。


 それに、

 これなら男子三人でもむさ苦しくならないしね」


 妖しげな笑みを浮かべて、彼はそう言った。


 その直後、彼の言葉の意味を知ることになる。





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