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僕の海馬を君に贈りたい  作者: ハイドランジア&シーク
【第二種「感情」―表現する術―】
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『結婚を前提にお付き合いしてください』

「そうですね。


 でも、あれから好きな人に告白して、

 一度振られました。


 それから、最後と思って、もう一度告白しました。

 

 そうしたら、考える為に二週間待ってと言われ、

 約束通りのその二週間後に、

 告白を受け入れてもらえました」


 一度振られたのに、告白するのもすごいが、

 それを受け入れた相手も大概だ。


 気になりながらも掘り下げた

 質問ができずにいると、彼女が問いかけた。


「よければ、どんな告白をしたのか

 伺ってもよろしいですか?」


 生き生きと彼は答える。


「はい。


 『灯さんが好きです。

 

 結婚を前提にお付き合いしてください』です」


 彼は、はにかみながらそう言った。


 僕は告白の言葉に驚愕した。


 付き合ってもいない人にする

 告白にしては甚だ重いものだ。


 それは相手も悩むだろう。


 しかし、

 告白を受け入れてくれたということは、

 相手の方にもそれなりに好意があり、

 プロポーズを持ち出すような

 度胸に惚れたのかもしれない。


 はたまた、一度目に告白されて、

 断ってから彼のことが気になり始めた頃に、

 二度目の告白をされたことだってあり得る。


 それはその人のみぞ知ることだ。


 ただ、それ以上に

 相手の名前を聞いた途端に、強い衝撃を受けた。


 彼女はククッと意味深な笑みを漏らすと、

 彼にこう言う。


「では、実を一つ、頂戴しますね」


 実をもぎ取り、その表面をそっと撫でる。


 そして、

 その実から光り輝く何かを取り出し、

 それを液体の入った小瓶に詰めた。


 彼女はそのことを口にしなかった。


 また、知るときがあるんだろう。


 なら、僕も黙っていることにする。


 そう遠くないうちに、

 彼はそれに気づくだろうから。






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