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僕の海馬を君に贈りたい  作者: ハイドランジア&シーク
【第一種「勇気の種」―自分次第の力―】
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核心にあるものがない

 いつになっても彼らは変わらないんだろうか。


 いつまでも気に食わない誰かに突っかかり、

 その人が自分よりも弱い相手なら、

 その相手をいじめて。


 それができなくなった将来はどうするのか。


 ふと途方もないことを考えてしまった。


 どうでもいいことと言えば、

 どうでもいいことだけれど、

 なぜだかとても気になって仕方なかった。


 家に帰り、

 部屋の窓辺に置いてある鉢植えに水やりをしながら、

 呆然と生長の経過を眺めていた。


 少しずつ葉が増え、

 今では葉の枚数は両手分を越えている。


 ゆっくりでいい、

 健やかに心を育んでほしい。


 種は心を映し出す鏡だと、彼は言っていた。


 だとしたら、僕は強くなれるのかな。


 人を助けられる勇気ある人になりたい。


 勇気と優しさは似ていると思う、

 どちらも強さが必要だからだ。


 僕は、鈴木くんを助けて、彼と友達になりたい。


 だがしかし、それでいいのだろうか。


 何か足りないような気がする、

 もっと核心にあるものがない。


 彼は言った、



『自分にとって何が一番大切で、それを守る為にはどうすればいいか』



 を考えるべきだと。


 僕が今まで、彼らに逆らえなかったのは、

 彼らの報復だと思い続けてきた。


 けれども、彼らはそんなことはしなかった。


 結局、僕の被害妄想にすぎなかったし、

 現状大したことにはなっていない。


 僕が本当に怖かったのは……なんだったんだろうか。


 それが分からない限り、堂々巡りなんだろう。


 とすれば、それが解明できた暁には、

 いじめを阻止して、

 勇気ある強い人間になれるはずだ。


 僕が気づかなかっただけで、

 そのときにはもう、

 小さな小さな花の蕾が生まれていたんだ。


 自分の凄さなんて、きっと見えないけれども、

 確かに存在しているものなんだと誰かが言っていた。





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