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僕の海馬を君に贈りたい  作者: ハイドランジア&シーク
【第一種「勇気の種」―自分次第の力―】
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甘さ控えめ

「す、すまない。


 つい、話に夢中で

 メニューを渡し忘れてしまっていたよ」


 僕もそんなことはすっかり忘れていたので

 全く気にならなかった。


 本当に何をしに来たのか分からない奴だ。


「いえいえ、大丈夫です」


 受け取ったのはレストランなんかで

 よく目にするようなサイズの大きいメニュー表だった。


 ページをぱらぱらとめくるが、

 がっつりした食事ばかりであまり気が進まない。


 連絡もなしに

 晩ご飯を済ませてきたら母さんに怒られる。


 よし、デザートにしよう。


 そう思い、ページを繰ると、

 最後のページにデザートがずらりと載せられていた。


 しかし見たところ、重たそうなものばかりだ。


 女子はこういうのを食後に食べるというのだから、

 ある意味関心してしまう。


 一番軽そうなものを、とメニューの隅まで見渡すが、

 ケーキ、タルト、パンケーキ、パフェ、

 重いか甘ったるいかのどちらかを迫られるようなものだ。


 あまりスイーツのクリーム系や重いものは得意ではない。


 スイーツ独特の甘ったるさ、

 後を引くような甘さが苦手だ。


 勿論、少しなら甘いものも食べられるが、

 チョコレートやクッキーなど

 手軽で食べやすいもののことだ。


 ケーキ系は甘みが強い上に、

 しつこいから基本避けている。


 僕がどれにしようか決めあぐねていると、

 彼が声を掛けてくれた。


「食事と、デザートのどちらで迷っているんだ?」


「デザートなんですが……


 その、甘さ控えめで、

 さっぱりしたものってありませんか?」


 一応、ダメ元で尋ねてみる。


 デザートなのに、

 甘くないものがいいなんて我が儘な話だ。


「甘さ控えめか、

 冷蔵庫に在庫がまだ残っているか確認してくるから、

 そこで少し待っていてくれ。


 すぐに戻るよ」


 そう言うと彼は僕を一人残して、

 颯爽と店の奥へと消えてしまった。


 しかし、物音が聞こえてくるから、

 思いのほか近くにいるのかもしれない。


 彼は宣言通りすぐに戻ってきてくれた、

 いくつかのカップスイーツを乗せたトレイを手に。





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