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かわいそうなのは

作者: 北澤ゆうり




 

 猫のミケが大きな黒い怖い猫とケンカをしてる。

 とっても怖そう。

 でも、私じゃなくて良かった。







 おじいさんが冬の寒い公園の冷たいベンチで寝ている。

 とっても寒そう。

 でも、私じゃなくて良かった。







 ゲホゲホと咳が止まらないおばあちゃんが道の端っこで座ってる。

 とっても苦しそう。

 でも、私じゃなくて良かった。








 目の見えないお姉さんが杖で頑張って歩いている。

 とっても大変そう。

 でも、私じゃなくて良かった。







 道路で車とぶつかってお兄さんが真っ赤な血を流してる。

 とっても痛そう。

 でも、私じゃなくて良かった。






 ぐにゃりと曲がった「とまれ」の足元に花束がたくさん置いてある。

 とってもかわいそう。

 でも、私じゃなくて良かった。








 怖いのも、かわいそう。

 寒いのも、かわいそう。

 苦しいのも、かわいそう。 

 大変なのも、かわいそう。

 怪我をするのも、かわいそう。

 死んじゃうのも、かわいそう。







 でも、私じゃなくて良かったって思ってしまう


 私が、一番



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― 新着の感想 ―
[良い点] 明日はわが身と思ってしまう
2019/10/23 04:44 退会済み
管理
[一言] なんだか、とにかく刺さりました。
[良い点] 流れは良い。いかにも絵本のような構成。 [一言] ただ自分で自分のそんな姿がわかってるならマシ。 最後の一文は第三者視点にしても良かったんじゃないか、或いはあえてボカすことによって読み手…
2018/11/30 20:37 退会済み
管理
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