日本支部 7時32分
日本支部 7時32分
「おーい切崎、いつまで寝てんだ。早く朝飯行こうぜぇー。」
その声で俺は目を覚まし、時計を見た。7時半を少し過ぎたくらいであった。
「ヤッベ。寝坊したぜ。」
まだ起ききってない体を無理やり叩き起こし、1分で着替えを済ませた。しかし、外には小隊長はいなさそうなので、俺は極上のスマイルでドアを開けた。その瞬間、
「随分と気持ち良さそうじゃないか、切崎。」
冷たい声がした。そこには、俺の同期の藤代勇大と、スカタン教官こと、宮野翔小隊長がいた。俺の顔色が一瞬でブルーに染まった。小隊長はさらにまくし立てる。
「時間厳守は兵士の基本だ!そんな事が出来なくてどうする、このスカタン!」
俺は90度頭を下げ、全力で謝った。
「まぁいい。朝飯だ。早く行くぞ。」
フォックスでは、パイロットの試験に合格すると、同期1名と先輩パイロット1名の計3人の小隊を組む。俺のチームメイトの藤代勇大は、俺と同じ近接型の双刃を使用している。俺との相性はバツグンだ。訓練生時代は彼と同じ部屋で生活したこともある。
小隊長の宮野翔は、訓練生時代にクロガネ操縦の基礎訓練の担当教官であった。何かしくじると、すぐにスカタン、と言いながら怒鳴るので、俺たちからはスカタン教官と呼ばれている。小隊長は遠距離型のスナイパーライフルを使う。小隊長の狙撃は敵を一撃で倒してしまうほど正確だ。自慢の狙撃でいつも俺たちをサポートしてくれる。性格は鬼だが、戦闘にはなくてはならない存在だ。
俺たち3人は、早足で食堂へと向かう。