日本支部 22時58分
日本支部 22時58分
クロガネ。それは人類存続の為の最終兵器である。2115年、突如としてロンドンに現れた正体不明の機械の群れは、一晩にしてロンドンの街を壊滅させた。その後奴らは宇宙へと帰り、その後世界各地に現れるようになった。国連及び各国政府は彼らを人間の脅威と認識し、彼らを駆逐する為の特殊部隊を設立することを決定した。組織の名前はフォックス。当時最新技術の最前線を行っていたアメリカと日本の共同開発により、クロガネを開発した。
クロガネは近接攻撃特化型と遠距離特化型の2種がある。近接攻撃特化型には日本刀のような剣を始め、軽量型の双刃型、機動力は劣るが敵を一網打尽にできる大剣型などがある。
遠距離特化型は、マシンガンやショットガン、スナイパーライフル、グレネードランチャーなどが存在し、その中から一種を選ぶ。
クロガネの開発によって、機械生命体による街の損害を大幅に抑えることができた。クロガネの力があれば、本来の地球を取り戻す時はそう遠くはないだろう。
そこまで読んで、俺はあくびをしながら本を閉じた。俺は切崎和真。7年前にクロガネに命を救われた事をきっかけに、クロガネのパイロットに憧れそして3年前にフォックスに入隊した。1年前にパイロットの試験を合格し、戦場で戦うようになった。俺は近接型で戦っている。学生の頃は祖父に剣を教えてもらったので、実戦歴1年ながらも、優秀な成績を残している。
俺が所属しているのは、ヨコハマ市の中心にあるフォックス日本支部だ。なぜカタカナかというと、横浜、今では旧横浜と呼ばれているが、そこは7年前に、機械生命体に襲撃され壊滅した。機械生命体が日本を襲撃してきたのは、横浜が最初であり、故に日本政府の対応が遅れてしまい、横浜は壊滅した。旧横浜は今では無人の要塞都市となり、機械生命体との戦闘はそこで行う。民間への被害は無いから心おきなく戦えるってわけだ。
時計を見たらもう11時だった。明日に備えるためにも、俺は寝る事にした。そして俺は電気を消す。