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二人の行き先
「高広ーまだですのー?」
柊の声ではっと我に返る。
麦茶とお茶菓子の乗ったお盆をもって自分の部屋へ向かう。
「遅かったですね。」
部屋に入ってすぐに投げられた質問に「思い出してたんだ。」と隠さずに告げる。
柊は僕が信頼できる数少ない人物の一人だ。そんな彼女に隠し事なんてほぼしたことがない。
「それで考えとは?」
「彼女をいじめてたやつら全員を見つける。」
「なるほど・・・・それ本当にあなたの考え?」
「へ?」
思わぬ問いかけに妙な声が漏れる。確かに僕の案ではない。
「加月。あいつが死ぬ前に言ったんだ。」
「暴いて欲しいと。」
柊の断言する口調に「ああ。」とだけ答える。
「そうと決まれば早速行きましょう。」
「え?どこに・・」
問おうとした声は
「もちろん学校ですわ。」
柊の声に遮られた。
こうして学校に行くことになったのである。
柊はお嬢様だけど高広を尻に敷いてます・・・
高広ドンマイ!(^^)!