アヴァロンゲートへの誘い
「あー、美味しかった!ご馳走さま!……あ。着替えるの忘れてた。着替えてくるね。」
そう言って立ち上がり、自分の部屋へ走っていく花音。
それを見届け、優は咲の方を向くと、咲は優の方をジッと見ていた。
「な、なに?さーちゃん。」
「前前から思ってたんだけど……、ゆーくんと花音ちゃんって仲良すぎない?」
「……んー。あんまり考えたことなかったけど、そうかな?」
「うーん……。私は一人っ子だから分かんないけど……。」
そんなことを話していると花音が降りてきた。
「二人とも、どんな話してるの?」
「あ、姉さん。そう言えば言い忘れてたけど、なんか荷物届いてたよ?」
「……!なんですと!?」
そう言って急いで白い箱のおかれたリビングに駆け寄る花音。
そして、焦ったような顔をして咲に声をかける。
「……咲、まさかのパターンよ。どうしよ。」
「え、え!?当たったの!?」
そう叫ぶ咲に、頷く花音。
全く話についていけていない優が声をかける。
「姉さん、その箱の中身って?」
「……朝話した、オンラインゲーム。全国で9000人にしか当たらないはずなのに……。こういう所で強運が発揮されたわね、ゆー。」
そう言って優の方へ振り向く花音。
「ゆー、一緒にオンラインゲーム、しない?」
上目遣いで優に問いかけた。