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弱虫テイマーは今日も頑張る。  作者: 一兄
序章 ~始まりの空~
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コミュ障?

優は教室のドアの前で立っていた。

かれこれ1分以上。

幸い、彼の登校時間はかなり早いほうなので、周りに人はおらず、不審がられることは無かった。

深呼吸を繰り返し、ようやく優はドアに手をかける。


ガラッとドアを開くと、そこには見慣れたクラスメイトが5人ほど談笑しており、ドアが開いたことに気づき優の方を見る。

見られた優はそそくさと、ドアから一番近い自分の席に座った。

クラスメイト達は、すぐに興味をなくし、また談笑を始める。

対する優は、(な、なんで見られたんだろ……?……あ、今日も挨拶できなかった……。……今から挨拶するべきかな……?でもそれも変だよね……。)と、心の中で考えつつ机に突っ伏して寝たふりをしている。

優は、言うまでもなくコミュ障というヤツであった。


男だけれども女の子よりも可愛く、友達がいてもおかしくはない優に友達がいないのは、人見知りでありコミュ症だからだ。

優に声をかけてきたクラスメイトは沢山いた。友達になろうとスキンシップを取ってくる人もいた。

しかし、優はそれに対して無言で睨んだり、小声でぼそぼそとなにか呟いたあと、急に立ち上がってどこかへ行ってしまたりしたため、声をかける人はいなくなった。

ちなみに、無言で睨んでいたのではなく、どんな返事をすべきか一人で考え込んでいたら睨んでいるように見られただけであり、返事できた時もあったものの小声になってしまい、その上恥ずかしくてトイレに逃げ込んでしまっただけというそんなオチである。

そんなわけで、星原優は、クラスでぼっちポジションを確立してしまったわけである。


そんなこんなで寝たふりをしているうちに本当に寝てしまい。

そのまま朝礼が始まり、先生が入ってきたのに起きない優を見た後ろの席の優しい女の子が、背中をつついてあげ、ようやく起こされ。

起きた優がまたどうやってありがとうと言おうと悩んでいるうちに朝礼が始まってしまい。

結局お礼をいう機会を失ってしょぼくれる優なのであった。





そして特に何も起きずに六時間目の授業の終わりを告げるチャイムがなり。

担任がなにか喋っているのをボーッと眺めていた優の耳に、男子達の囁き声が聞こえた。


「なあ、お前、正式サービス当たった?アヴァゲの。」


「家に帰ってみないとわからん。マジで期待してんだよなー。あのゲーム。」


「当たってたらいいな。後でLIMEでお互い、当たったかどうか言おうぜ。」


「それ、片方しか当てれてなくて気まずくなるやつだろ?w」


「かもなwwwwww」


そんなやり取りを傍で聞きつつ、優はようやく、今日の朝テレビでやってたオンラインゲームの事だと気がついた。

みんな期待してるんだなー。と思いつつ、優はボーッと担任の教師が先ほど喋っていた2人を注意するのを眺めているのだった。

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