【22】
最終話です。
あれから――。
この国に、世継ぎが誕生した。
王女の名はアルテミシア。
ミーシアという愛称で呼ばれ、多くの者から愛される私の大切な娘。
父親は居なくとも、私が居るのだから、私がこの娘の幸せを守ればいい。
結婚はしないと決めた。 誰ともしないと決めた。
女王の夫という立場より、軍務官として、宝飾師としての生き方をして欲しいと望んだから。
その方がより自由だし、束縛は出来るだけしたくない。
でも、私はエレナの娘。 自由を与えても手放したりはしない。
本当の私は我が侭で嫉妬深く独占欲が強い。
何より彼らも、私を自由にしてくれない。
サイラスともナディルとも恋人関係は続いている。
そして肝心の娘、ミーシアと言えば…。
「ワ、ワ、ワ、」
「ミーシア様!髪を引っ張るのはお止め――痛っ!」
すっかり政務官に懐き、一体本当は誰の子よ?と言いたくなるぐらい。
しかも、最初に喋った言葉は「ワ」どうやら、ワルターの事を呼んでるらしい。
ワルターもすっかりおじいちゃまモードになってる。デレデレとはまさにこの事。
母親は私なのに…。
二人のじゃれ合いに目を細めつつも溜め息が出る。
そんな様子を見てラスは「どうして、白銀色の髪に産まなかったんだ」と言うし、ナディルは「瞳の色が朱鷺色なら、僕の子だと言い切れるのに…」と言う。
アルテミシアは、琥珀色の髪に空色の瞳。
その姿は――アルス前王弟殿下そのもの。
果たして、この子の父親は……。それは、また別の話。
何より私は、
本当の私で居続けられる場所を見つけたのだから――。
『女神降臨Ⅱ・特別編』END
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