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エピソード Ⅰ 「ユニコーンの角」

 ロミリークから帰ってきて二日たった。スティンガー姐さんはもうすこし同行することになった。

 宿に帰ってきた……けど……マスター(グラッドおじちゃま)がいない……。おでかけ中で、イリス的にさびしい。


 「友人がトラブルに遭ったらしく、助けに行ってるよ。いつ帰ってくるかは、わからないねぇ」

 「そうですか……」


 「いないものはしょうがない。ちょっと調べ物があるから帰る、またな」


 グラシア君は、帰ってきてから調べもののために魔術ギルドに行った。


 そこで、ローゼン氏(グラシア君の師匠)に、旧文明の遺物、遺失呪文のスクロールを3個渡されて、それの解析を頼まれたそうです。

 クマさんは……ミュッカとスティンガーと行動中の僕が知る由も無く(お家の用事で忙しいらしい

 

 「この鍵っぽいのはなんでしょう?」

 「祝福の鍵ですよ~。いわゆる魔法の鍵で、どんな錠前でも開けてしまいます」


 「露天で売って良いような代物ではない、と精霊は言ってます」

 「しかも、開けるときには周囲一帯に、盛大にファンファーレが響く、おまけ付きです」


 「……それ、強制?」

 「鳴らないようには、出来ませんね~」

 「なんとも微妙な……と、精霊も同意してます」


 「じゃあ、これなんてどうです? 空に投げると、流星となって投げた人目掛けて降ってくる星降る魔石です」

 「それも、露天で売って良いモノじゃないと、精霊は言っています」

 

 「ならコレとかどうです?」

 「地味に使えそうだと、精霊は言ってます。頂きましょう」

 

 「こら! ソコの! 営業許可は取って……、あ、まて、逃げるな!!!」

 「お買い上げどうも~、それでは、また何処か出会いましょう!」


 んで、フェイル君は珍しい店?(謎の露天商)でお買物。買物が終わると衛兵が来て、その露天商の主人は逃げていった……。

 

 (買ったのは“不死鳥の涙石ティアドロップ

  持ってると、どんな深手を被うとも、命の火が尽きる瞬間まで、意識を保ち続けることができる。

  死ぬまで戦えると考えるとイメージ悪いけど、気を失う=死となりえる冒険者にとって、起死回生にかなり有効な品だと思う)


 さて、そんなこんなでグラシア君は、勉強の成果で、使い魔(ファミリア)を持てるように……何の動物かな~♪

 白いふくろう……。名前は「ヘドウィッグ」……ふ~ん、よろしくです~♪


 スクロールの実験結果。一つ目は、力量不足で未発動。効果も不明。二つ目は「高次鋭刃ハイ・エンチャント


鋭刃エンチャントの上位呪文。鋭刃は、刃に魔力を纏わせ、強度を上げ、さらに普通の武器の効かない相手にも効くようになる補助魔法。

 高次鋭刃は、それに加えて、重心バランスの補助も行い、扱いやすさも向上させるんだって。これ、強くない?)


 最後の一つは「衣装替え(チェンジ・クロース)


 そこらに居た、ネズミに試した後、僕に試した。

 ドレス着たネズミ~! 僕は? くま~! 着ぐるみ~! 楽し~♪


 (幻覚呪文で、着ている服を任意の形や色に変える魔法らしい。見た目だけだどね)

 

 んで、そろそろ宿に。テクテク


 同じくらいの頃、ミュッカとスティンガー姐さん。怪しい二人組みにミュッカがぶつかった。

 

 「なんで付いてくるのさ?」

 「おもしろそうだからみゅ~」

 

 「おらどけ!」

 「みゅう?!」

 「そっちから、ぶつかっといて、何言ってるのさ!!」

 

 「ああ?、なんだ、文句でもあんのか?」

 「やめとけ、さあ、行くぞ!」

 「チッ。覚えとけ!」


 「断るみゅ~。さんぽ歩いて、わすれるみゅ~」

 「なんだいありゃ?」


 その時、手に持ってた袋が入れ替わった……と言うより、相手が間違えて持ってったようです


 宿に集まって、その中を見ると、ぐるぐるうず状の杖?が……グラシア君の顔は真っ青。そこにフェイル君も到着。

 で、杖?を見て死人のように顔色を変えた。そして、二人に連れられて僕らは上の部屋に駆け込む。


 そこで言う「ユニコーンの……角?」その後、グラシア君が「どうして持ってんだよ!」って。ミュッカは事を説明する……カクカクシカジカ


 (一角獣の角。いわゆる万能薬。高価なだけではなく、幻獣の保護もあって、所持や運用には管理組織の許可がいる。めっちゃ貴重品)


 その後、誓いの短剣を刺して確かめる……本当らしい。そして、この角をどうするか話し合う

 結局良さそうなのは、匿名で、本来管理してる、正教神殿に置く(投げ込む?)と言うことになった。


 さて、夜に計画を実行する際、スティンガーは「チェンジ・クロース」と変装で別人に成りすまし、グラシア君の指示で、ヘドウィグつれて出発。


 その頃宿では、宴会中。カーライル兄ちゃんたちが遠出するから……。で、僕とミュッカもすること無いから参加。

 フェイル君も宿にいたけど、参加しなかった。


 して、ステインガー姐さんは、正教神殿の前に到着

 そして、予定どうり、開いてる窓に角を投げ入れようとすると、盗賊風の男が立ちふさがり邪魔をする。

 でもめげずに角を投げる!!……が、空中で止まる!?  念動? 魔法?!


 そして、屋根の上にいた魔術師風の男の手にわたる。ヘドウィグの目を通してみていたグラシア君は絶句。

 盗賊風の男は「グラッド」で、魔術師風の男は「ローゼン」!! 


 けっそうかえて、全力疾走で宿を飛び出すグラシア君。それを見て追いかけるフェイル君

 なんだか分からないけど、つられて飛び出したのが僕

 (ミュッカは疑われたことでフテて、酒飲んでダウン中~)


 ステンガー姐さん。2対1で自分が不利(面識無いから当然だね~)。でも、隣は正教神殿……なら、することは一つ!

 「キャー!助けてー!!」絹を裂くような悲鳴をわざとあげる。ざわめく神殿。あわてる二人(グラッド&ローゼン)

 

 (正教神殿は、独自戦力の神兵を持ち、状況によっては治安維持も行う。たまに暴走するけど、基本的には、正義の集団)


 そこにグラシア君到着。で、ローゼン氏が「ちょうど良い、手伝ってくれ」

 グラシア君は、ローゼン氏の方にヘドウィグを止まらせて、手伝うふりをする。で、隙を見て小声でスティンガーに引くように伝える。


 そして、両者とも撤退。


 グラシア君もステンガー姐さんもいない……。ざわざわして、うろついてる正教の神官に混じって僕とフェイル君は二人を探すが見つからない……帰る。

 行き違いになったみたい……。


 翌日。宿で、グラッド氏に詳しい話を聞く。魔術ギルドに保管してある「ユニコーンの角」が必要なので、ローゼン氏に協力してもらい、貸し出しの許可を貰った。だが、その運送中にシーフ?に強奪されてしまい、慌てて探していた」そうです。

 ……その、強奪したシーフの荷物と、ミュッカの荷物が入れ替わったのが騒動の原因だったようで…………。


 んで、改めてグラッドおじちゃまからの依頼。

 「この角を、デルミスの魔術ギルドに届けてほしい。ただし、その前にある所に寄ってもらいたい」


 ある所?……・マクガイア伯爵の館?

 

 ……病気~! もちもち、全力で引き受けます~♪

 ついでに色々聞いた~。


 実は黒……何だっけ?。とにかく黒の組織がいて、その組織とグラッドおじちゃま(の所属してる所?)は対立してて、僕らはそれに巻き込まれたらしい。

 よく、分からないけど……、グラッドおじちゃまが、悪でなくてよかった♪

 

 「黒豹、だ。イリス」

 「正体不明、神出鬼没。アタイが知ってる事は、“何か”を探し集めてるということだけさ」

 「スティンガーの目的も、それなの?」

 「違うよ。アタイはタダの雇われ。まぁ、あんたらは、なんだかんだで渦中にいるから、また直ぐ逢うだろうね」

 「たのし……めんどうみゅ~」


 話が終わる頃。何故か昼間なのに暗くなってきた。雨は降ってないし曇っても無い。

 知識人曰く「日食」と言う凶兆だって。怖いなー。グラッドおじちゃまは、隠れたお日様にらんで、何も言わずに険しい顔を向けてた。


 …………これから、どうなるのかな?

 ローゼン(男)グラシアの師匠。魔術ギルドの導師の一人。あまり人気のない、異界の研究をしてる。

 ヘドウィッグ(雄) グラシアの使い魔。白ふくろう。使い魔と術者は、精神的に繋がっている。

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