↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/1

聖女アリステラ

新連載です!!

月の淡い光をほうふつとさせる銀色の髪が、風を受けて柔らかく揺れている。

白を基調とした祭服には淡い青や紫の装飾が施され、胸元や腰には蒼い甲冑を身にまとっている。


「なんて……お美しい……」

やがて一人が膝をついた。

「聖女様……白銀の聖女、アリステラ様。どうか、私たちをお救いください……」

それを合図にしたかのように、アルトミラン王国の民が次々と跪き、深く首を垂れていく。


聖女アリステラは宝石のような金の瞳で国民を見つめながら、そのすべてを受け止めるように、人民救済の祈りをささげる。

「どうか、この者たちに救いを――」

その瞬間。聖女の身体から、柔らかな光が広場を覆い、傷ついた者たちを包み込んでいく。


裂けた肌は塞がり、痛みに伏していた者は立ち上がる。

飢えに震えていた身体には力が戻り、絶望に沈んでいた瞳には、再び生きる光が宿る。


「ありがとうございます……ありがとうございます。まさにあなたこそ神のお使い!」


すべての苦しみから解放された国民はまるで本物の神を見るように聖女を見つめている。

聖女はその眼差しに応えるように、苦しむ者のもとへ歩み寄り、その手を取り、また祈る。


ただ一人、彼女の一歩後ろを歩く青年だけは、その光景を違う目で見つめていた。

「あなたが世界を救うというのなら。俺は、そんなあなたを救ってみせる」


私だけは知っている。あなたが癒すたびにその命を削っていることを。誰かを救えば救うほど、彼女自身が死へと近づいていくことを。その奇跡の代償を。だからこそ、何があってもあなたを救う。私が救う。あなたを縛る運命からも、聖女という宿命からも、すべてから。たとえそのために、私の命が尽きようとも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。