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ガイ・グレーム・クロイドンの黄金の五年間  作者: 水前寺鯉太郎


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パンと にっきと あたらしい くすり

4がつ 1にち


 きょうから にっきを かくことに した。

パンやの ギルバートさんが 「おまえも もう いい としなんだから、なにか のこせ」 といって、    あおい ひょうしの ノートを くれたんだ。

 ぼくの なまえは ガイ・グレーム・クロイドン。

ギルバートさんの パンやで はたらいている。

さんじゅうごさいだ。

 むかし、しろい ふくの せんせいが 

「ガイの あたまは、ろくさいの こどもと おなじくらいだよ」 と いっていた。

 だから じを かくのは ゆっくりだ。

 でも がんばって かく。

 パンを こねるのが だいすきだ。

 こなを まぜて、おみずを いれて、てで ぎゅっ ぎゅっ と する。

 ぼくの ては すごく おおきくて あついから、パンが 「あったかくて きもちいいよ」 っていってる きがする。

 パンが ふっくら ふくらむと、ぼくの おなかも いっしょに ふくらむみたいに うれしくなるんだ。

きょうは おもてで パンを ならべていたら、いつもの おにいさんたちが きた。

「おい、ガイ。きょうも おつむは はっぴーか?」

 よく わからないけど、みんな にこにこ わらっていた。

 だから ぼくも へらへら わらった。

 おにいさんが ぼくの あたまを ぺちぺち たたいた。

 ちょっと いたかったけど、みんなが わらっているから、これは たのしい あそびなんだと おもう。

「ガイは いいよな、なにも わからなくて」

 そういって、パンを かって いってくれた。

 ぼくは 「ありがとう」 っていって、ずっと わらっていた。

 ギルバートさんは うらで 「あいつらは おまえを ばかにしてるんだぞ」 って こわい かおを して いった。

 でも、ばかにする っていうのが どういうことか ぼくには わからない。

 みんな わらっているんだから、いいことだと おもう。

 ギルバートさんは ためいきを ついて、ぼくの あたまを やさしく なでてくれた。

 おにいさんたちより、ずっと あったかい てだった。

 あしたは しろい たてものに いく。

 びょういんの せんせいが、ぼくに 「あたらしい くすり」を くれるって。

 そのくすりを のめば、ぼく は 「かしこく」 なれるんだって。

 「かしこく」 なったら、もっと じょうずに パンが やけるかな。

 ギルバートさんが もっと にこにこ わらってくれるかな。

 あした たのしみだ。

 おやすみなさい。

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