表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/42

五殺目 宴会

鑑定をしたその日の夜、


道場「流拳技」では過去最大規模の宴会が開かれていた。




普段は健康に気を使っている弟子たちも、この日ばかりは浴びるように酒を飲み、腹が千切れるほど飯を食っている。



ある者は泣き叫び、ある者は大声で喜びを表し、またある者は悔しがりながら嘔吐していた。




なぜこんなにも盛り上がっているのか——









────数時間前


「この度、私アビト・ハーライドは、師匠のスキル『流拳殺技』を引き継ぎました!!」




「「うおおおおぉぉぉぉぉッ!!」」



「よくやったアビト!!」



「くそぉ、俺が引き継ぐつもりだったのにッ!!」




そう、俺が継いだのだ。


誰も継げなかった、師匠以外には発現できないと言われていた、


ガイト・ハーライドのスキル「流拳殺技」を。










——だからこそ、この日の宴会は狂気じみていた。




まず師匠が酔っ払った。泣き喚きながら酒瓶片手に暴れまわっていて、その姿は、アースドラゴンの時よりも怖かった。



「良かった、本当に良かったぁ!!」と泣きながら、兄弟子の頭を酒瓶でかち割り回る。



兄弟子も兄弟子で、頭から大量に血を流しているのに「師匠が努力され続けたからですよ!!」と叫びながら抱きついていた。






──こっっわッ!! 何人か師匠のせいでぶっ倒れてるぞ!? あれ……死んでないよね?


兄弟子もなんで、自分の頭をかち割った人間と泣き合って、抱きつくんだよ……






そして、ババァは兄弟子たちを襲っていた。



「うえっへへっへへへ」


と、笑いながら抱きついたり、舐めまわしていた。




酔っ払った感を出しているが、回復魔法使いは状態異常耐性が高い。


ましてや、元トップクラスの回復魔法使いであるババァが、酔うはずがない。






つまりシラフだ。




酔ったフリをしたシラフババァがムキムキマッチョを襲っているのだ。


兄弟子の筋肉を舐め回したり、ハムハムしたりしている。







……前から思ってたが、一番イカれてるのはこのババァではないのか?












そして、その時の俺はというと——






「太ももぉぉぉ!! 太ももはどこだァ”ァ”ァ”ァ”!!

色白ムチムチ太ももお姉さんを連れてこぉぉぉい!!」








……めちゃくちゃ酔っていた






「どこだ!! 年上高身長ツリ目黒髪ロング甘やかし系ムチムチお姉さんは、どこだぁぁぁぁぁ!!!!!!!」










そして、数分後——


「太ももぉぉ……太ももを……ひっぐ、ひっぐ……触りたいだけなんだよぉ……触らせろよ……揉ませろよ……ハムハム、ペロペロさせてくれよぉぉ」






さらに数分後——


「あー膝枕したい。うつ伏せで膝枕して……顔面で太ももを感じながら寝たい。というか、そのまま死にたい……」






また数分後——


「あ゛あ゛!? 太ももが一番エロいに決まってんだろッ!! 舐めたこと言ってんじゃねぇぞ!! ぶち殺すぞッ!!」






さらに数分後——


「いやぁ〜分かりますよ。脇もエロいですよねぇ。うん、うん、熟女もいいですよねぇ、エッチだもん。 でも一番はやっぱり太ももですよね!!」






そのまた数分後——


「だからぁぁ!! 一番は太ももだって何回言えば分かるんだ?! やんのか!? かかってこいよ!! お前ら全員このガーターベルトの錆にしてやるッ!!」






そしてさらに数分後——


「一番は満場一致で黒髪魔女ですよね〜。一番いい、一番可愛い。黒髪魔女以外ありえない!! だってみんな大好きだからッ!!」






そして最後は、


「黒髪魔女ッ!! 黒髪魔女ッ!! 黒髪魔女ッ!! 黒髪魔女ッ!!」






……こうして、「アビト流拳殺技引き継ぎ宴会」は幕を閉じた。



こんにちは、マクヒキです!!

やっぱり、太ももですよね(*´▽`*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ