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七分の二

「随分、ご活躍の様じゃない?」


「瑞稀さんにそう言われても、こっちが滅入(めい)るだけですよ」


「まぁ! 少し会わないうちに……『男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ』ね!」


「いや、園児が中学生に育ってるくらい会ってませんよ」


「そんなに? 正に『光陰(こういん)矢の(ごと)し』だわ」


「……言葉遊びに興じたいようでしたら、姉を呼びますよ」


 露子(つゆこ)を持ち出せば、この女傑は(はかな)い。


「ちょっとやめてよ。冗談じゃないわ」


 ひと回り歳の離れた姉、露子とは高校時代の同級生。


 二人は、互いを思うベクトルの違いが生んだ数奇(すうき)な関係で結ばれている。


 それまで自分より秀でた存在と出会わなかった瑞稀が、初めて後塵(こうじん)を排した相手が露子! 入学式で新入生総代(そうだい)を奪われて以来、青春全部を注ぎ込んで負け続けた宿敵……。


 一方の露子にとって、瑞稀は懸命に背を追い続けてくれた稀有(けう)な存在……。家族以外で初めて、自分と同じ目線で向き合ってくれた唯一無二の親友!


 二人は決して、交わらない。

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