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第117話 俺は、珍しい場面に出くわす。

朝、俺は唇に柔らかい感触を感じて、目を覚ます。

目を覚ますと、目の前には静の顔があった。



「おはよ。健くん」



薄目を開けて俺が起きたを確認した静が、唇を離す。



「おはよう、静」

「起きて、出発するから」



姉に催促され、起きる。 

今日は、栗栖とのデートが昼からある。



「朝食食べれないけど、しょうがないね」

「そうだな、食べてみたかったが」

「帰りにカニ買って帰ろうよ、あのお店で」

「お、そうだな」



俺はそんな会話をしながら、静と一緒に服を着替える。

着替え終わってすぐに、出発の準備を終わらせ、チェックアウトする。



「よし、行こ」



静が、車を急いで走らせる。

昨日行った店に行ったあと、すぐに走り出す。



「結構高いカニ買ったけど、いいのか?」

「大丈夫。お金に余裕あるし。今日はカニ鍋かな?お父さんとお母さんも喜ぶよ」



静が車を走らせながら、そう話す。

また山地を超えて高速道路を走り、渋滞に引っかかることなくいつもの駅前に辿り着く。



「いってらっしゃい」



静が、俺を見送る前に、俺にキスをする。



「ん、行ってくる」



俺は静に一言残して、車を降りる。

静が車の中から手を振りながら去っていくのを、俺も手を振りながら見送る。



「あれ、まだいない?」



それから駅前の待ち合わせ場所に行くと、栗栖の姿はまだ見えなかった。

また中で隠れてるのかと思い、駅中に行くが、やっぱりいない。



「あれ?」



どうしたんだろう、と考えていたら、駐輪場のある方向から、走ってくる。



「ごめん、待った?」



栗栖が、俺に訊いてくる。



「俺も今来たとこ」

「よかったー」



俺が正直に答えると、栗栖がすごく安堵した顔をする。



「今日はちょっと遠出するけど、大丈夫?」

「あぁ、大丈夫だ」

「そっか。じゃ、ついてきて」



俺は栗栖の後を、ついていく。



「ん?今日は電車でか?」

「そ。ちょっと遠いからね。今の時期、バイクはいろんな意味で危険だし」

「それはそうだな」



俺は栗栖の後をついていき、駅の中へと入っていく。


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