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桜の都へ1

「う~ん......今はここだから、えーと......」

地図と、分厚い本を片手にもって、うなっているミリア。今は、街を出たすぐの道を歩いている。

「何うなってんだよ。バロンたちがこっちって言ってたろ?何悩んでんだよ。」

道を指差しながら歩いているアラン。

「そうだけど。どうしても、今私たちが向かってる都。桜の都にはどうしても、1日は野宿しないといけないの。だから、最短ルートで安全な広い場所を探さなくちゃいけないの。一応、野宿やキャンプなどをするときに使う魔法道具は持ってきてるけど、もしも、魔物達に囲まれたときに、広々と戦えた方がいいでしょ?......あった!今日はこの水辺付近に留まることにしましょう。」

そう言いながら、地図と本をしまうと、道を歩いていった。

少し真っ直ぐ行ったところから入れる森をぬけると桜の都が見えてくるらしい。考えるととても無謀な旅だ。世界各地を歩いて回るなど、もうちょっと計画をたててから来るべきだと思った。

「お!こっから森に入れるみたいだぞ。」

早くいこうぜ。と、かなりのんきなアランにため息がでそうになるが、グッとこらえた。 森に入っても、特に魔物と出くわすことがなかった。それもそのはず。季節は今、秋真っ只中だ。冬眠に備えているのがほとんどだろう。静かな道を歩いていく。赤く色付く木々達に感動してしまう。そんなことを思っていると、グゥウウ、と腹の音が聞こえてきた。クスクスと音のなった方を見ながら笑い。

「お昼にしようか?」

そのとき、後ろ姿しか見えなかったが、耳の先っぽまで、赤くなっているのがわかった。

お昼は、マリアが作ってくれたサンドイッチ。いつ作ったか、不思議だったが、気にしないことにした。その辺にある石に座り、渡されてあったバスケットのなかに入っているサンドイッチを手に取った。

「いただきま「うめぇ!」す......って早くない!?」

両手にサンドイッチをもち、もうバクバク食べているアランを見てため息が出たが、一口食べてみると。

「美味しい!」

アランの言うことに共感する。客観的に見れば、かなり普通のサンドイッチだが、美味しい。こんなに美味しいサンドイッチを食べたことがあるだろうか。どんなものだと訪ねられても、答えられないほどに美味しい。味わって食べたいが、無遠慮に食べている少年に、全部食べられる前に食べなくてはいけないので少し残念だ。

「マリアさん、お料理上手なのね。驚いちゃった。」

そういったとたん、アランは自分の胸辺りをどんどんと叩き出した。喉につまったらしい。私は急いで水筒のなかに入っているお茶を渡した。

「ゲホッ、ゲホッ。はぁ~死ぬかと思った。つか、それ本当か?マリアが作ったって。」

ミリアは、こくんと頷いた。

「まじか。マリアは滅多に人に料理を作らないんだ。俺もはじめて食った。」

「そうなんだ。......でも、こんなに美味しいのに何でかな?」

「知るか。何年か前にやめちまったんだとよ。」

「そうなんだ。」

(でも、こんなにアランが喜んでいるのだ。お店に出せばいいのに。)

「今度から金欠になったら、マリアに飯貰いにいくか。」

(訂正。ごめんなさいマリアさん!逃げてください!こいつ、ただでご飯食べようとしてます!)

と思ったが、旅に出るのだ。そうやすやすと、町には帰らないだろうと思うと、少しほっとした。そして、中断していた昼ごはんを再開させた。


「よし!食い終わったしそろそろいくぞ!」

「うん!」

二人は、森を歩き始めた。最初の方は何なり整地されているようで、進むのは簡単だったが、奥に進むにつれ、足場が悪くなってくる。

「ミリア!大丈夫か?」

「うん。まだ平気。この調子でいけば、夕暮れには間に合うと思うから、頑張りましょう!」

夜になると、この季節とはいえ、魔物が出てくる可能性がある。夜の戦闘はなるべく避けたい。そう思い、道を進んだ。


「案外、早く着いたわね。」

もうすぐ、日が沈んでしまいそうだが思っていたより早く着いたため、かなり安心した。

「早く着いたのはいいけど、どうするんだ?俺、テントなんて持ってきてないぞ?」

「ふっふーん。まぁ見てなさい!」

そう言うと、ポケットから片手サイズの板を取り出した。そして、その板を少しいじると、その板から丸いたまをとりだし、地面に向かって投げた。すると、煙をあげた。

「うわっ!」

思わず目をつぶってしまったアラン。おそるおそる目を開けると、そこには小さな家があった。

「ハア!?え、何で?だって、えぇ!」

驚いて、口をパクパクさしているアランを見ながら、ミリアは楽しそうに笑った。

「これはね、このタブレットで、どんな家にしたいかを選択して、それを現実にする道具なの。冒険家とか探検家に人気なんだって。」

と、自慢げに言っている。よくわからない、そう言うと、

「うーーん。まぁ、テントの進化版ってことね。......まぁ私は近くにある果物だとかをとってくるわ。」

そう言いながら、近くの森に消えていった。俺は、暇だったから、取り合えず、いえのなかに入った。


「うぉおお!!スッゲー!なんだこりゃ!」

入ったとたん、アランは声をあげた。玄関からでも見えるリビングは、とてもきれいで、高級ホテルのようだった。

「スッゲー!スッゲー!!」

と、声をあげながら、一つ一つ部屋を見に行った。

「あんたは猫か何かなの?」

と、帰ってきたミリアが言った。

「おぉ!ミリアおかえり!スッゲーぞここ!ホテルみてーだ!」

小さい子供のようにはしゃいでいる。そんなアランにため息をつきながら、部屋に入った。部屋にはソファーやベッド生活には欠かせないものがきちんとある。寝室に荷物をおいて、夕食を作ることにした。


「夕食できたよー。」

夕食は、パスタと採ってきた果物とずいぶんあっさりなものだった。

「いただきます。」

「いっただっきまーす!」

アランはガツガツと食べている。昼が遅かったのによく食べれるものだ。

「そうだ。明日はかなり早くにここを出るから、早く寝るようにね。わかった?」

「ん?あぁ、おう!わかった!」

「そう。それじゃあお先にごちそうさま。」

「?もういいのか?」

「えぇ。お腹減ってなかったから。いらなかったら置いといたんでいいわ。先に寝るね。おやすみ。」

「おやー。」

ふわぁ~とあくびをしながら居なくなってしまった。かなりの距離を歩いてきたのだから疲れたのも当然だろう。

「うっし!ごちそうさん!」

食器を流しに持っていくと、靴を履いて外へ出た。


「ふぁあああ~~。今何時?」

手元にあった時計に目をやると、5時をさしていた。まだこんな時間かと思ったがここで寝てしまうと起きれなくなってしまうと思い、布団から抜けた。

「アラン~、アラン起きてる?」

返事がない。部屋を一つずつ確めたがいない。玄関を見ると靴がない。

(外に行ったのかしら?)

そう思って、外へ出た。

読んでいただきありがとうございます。誤字脱字があったら教えていただけるとありがたいです。感想も書いていただけるとかなり喜びます!これからもよろしくお願いしますm(__)m

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