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怨霊

いつもありがとうございます。

 私の勝手な思い込みかもしれないけれど。

 『怨霊』って概念は、日本独特の感覚なのかなあと思います。

 もちろん『死霊・悪霊』という概念は、世界各地にあるものであります。

 ただ、感覚的に、怨霊って、『祟る』けど、死霊とかは『呪う』イメージがあります。

 まあ、大差はないといえばないのですが。


 イメージの問題ですが、『怨霊』というのは、とにかく非業な死をとげた人物がなるものであります。

 菅原道真や平将門、崇徳天皇は、日本三大怨霊であります。オカルト小説の定番の方々ですね。


 余談ですが、日本人は、三大ナントカというのが大好きで、なんでもかんでも三つ選ぶ傾向があります。

 日本三大と、ウイキで引くと、ものすごい量の三大ナントカが出てきて、ちょっと笑えます。三大花粉症なる項目まであって、誰が決めたねん、的な感じです。しかも、たいてい、この三つで優劣をつけるわけではなく、代表三名、って感じでどれが一番というものでもありません。昔、旅行観光系の本を読んでいた時、とにかく三大ナントカ名所の多い事! おそらく競馬で言うところの『本命』『対抗』『大穴』という選び方なのでしょうか。(ただし、それだと優劣が付いてしまいますが)

 まあ、三大怨霊で、ランキングつけても仕方がないですけれども。


 怨霊さんは、とにかく『ひたすらお祀り』するのが定番です。

 とにかく、祟られたら困りますので、なだめて、ご機嫌がなおるように『神』としてお祀りします。日本ではこうして、怨霊さんを神へと昇格させて、おまつりしてきたわけです。

 ちなみに。神道系ではない死霊、悪霊の場合、祓う、滅する、封印のほかには、いわゆる『供養』という方法がとられるわけですが、『供養』と、『祀り』は、やっぱり違うのであります。供養されちゃった死霊は、神さまにはなりません。


 ちなみに。怨霊を和英辞典で引いてみたけど、なかなかピンと来るものがなかったです。

 

 やっぱり、怨霊を神として祀り上げる御霊信仰は、日本独特なものなのかなあと思ったりします。

 もっとも、昨今のエンタメ物語では、悪霊を神様にして祀っちゃう的なオチはさすがに地味? すぎてありませんね。


 それに。最近の日本人はだいぶ西洋的な価値観に感化されましたので、神道的な、荒魂、和魂のように、神は力であって、良くも悪くもあるという感覚は、だんだんに薄れてきたのもしれません。


次回、ラストです。(というほどのものは何もないですが)

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