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学校

いつもありがとうございます。


リクエスト企画 学校でございます。

 今回は学校。

 ファンタジーの学園ものというのは、ライトノベルでは非常に多いです。

 『魔法』を学ぶというスタイルの『魔法学校』タイプの筆頭は、もちろん『ハリーポッター』。

 古い漫画では、中山星香先生のアーサー・ロビンのシリーズでも魔法学校が登場します。

 変化球といえば、上橋菜穂子先生の『獣の奏者』。これは、『王獣保護場』の学舎であって、魔法を学ぶわけではありません。

 そもそも、この獣の奏者、魔法が溢れているタイプのファンタジーではなく、幻獣と人の関わり方が大きなテーマですから、ファンタジージャンルではありますが、視点が非常に科学的と申しましょうか。そのあたりが異色といえば、異色であります。

 いずれにしても、このタイプのお話というのは、


1)主人公が下層階級出身(孤児のことが多い)

2)主人公がとても優秀である。


 というパターンが多いですね。

 しかも、学校内は貴賤を問わず、という『建前』があっても、厳密には『差別』的なものがあったり。たいていは、まだ自立が難しい年代で身寄りのない(もしくは身内を頼れない)子供が、衣食住を確保しながら学ぶなかで、友人を手に入れたりしながら成長していくというのが、このタイプの代表的なストーリーラインだと思います。


 もっとも。異世界学園ものというのは、前にも書いたことがありますが、ファンタジーかなあ? と、首をひねる作品もちらほらあるわけでございます。まあ、それについてはおいておくとして。

 現代学園もので、ちょっとだけ不思議系のローファンタジーも、昔から人気ジャンル。

 いわゆる魔女っ子アニメは、たいてい学園ものですね。

 

 思うに学園ファンタジーというのは、ファンタジーでは入門編に位置していると、思うのです。(もちろん本格派ファンタジーといえる作品は数多くありますが)

 まだまだ社会というものに出たことがない若い人たちにとって、王宮で政争しているお話よりも、学校で勉強したり、友情したり、恋愛したりするほうが、身近に感じやすいのは当たり前。

 ファンタジーという『不思議な世界』の中にある『リアル』を楽しめるのかな、と思います。


 ところで。なろうの乙女ゲーム系の学園設定は、最初驚きました。

 たぶん、パブリックスクール系を元ネタにしているのでしょうけど。お貴族様が男女そろって、同じ学校に通うってちょっとすごいなあと思いました。(しかも国内に一校しかないようにみえる)

 そういえば、ファンタジーではありませんが、三谷幸喜氏がシャーロック・ホームズを学園ドラマに変えた人形劇をNHKで放映しておりましたね。 ベーカー街が、ベーカー寮に変わっていて、実家の階級によって寮が違っていたりしていて面白かったです。殺人事件など血なまぐさい事件を学園ドラマに置き換えながら、ホームズの世界の面白さを教える、そんな新しいシャーロック・ホームズでした。


 完全に余談になりますが。

 

 SFの名作ダニエル・キイス氏『アルジャーノンに花束を』を読むと知性や教育にともなう、周りの環境変化の縮図というものが感じられます。最後の一文の悲哀は何とも言えません。

 

 知識は、ある意味で社会で戦うための武装です。学生の方は、ぜひ、知識を吸収できる時を満喫し、社会の荒波へと出航してほしいと、オバハンは思うわけでございます。


勉強すれば、もう少しマトモな人生が待っていたかも? とか、思ったり。


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