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89/100

構成

いつもありがとうございます。

 おかげさまで89話めです。

 一応、100話ゴールということに決めたので、あともう少しで終わらねばなあ……と自分で思いながら、では、この残り少ない中で何を書いていこうかと、ふと、悩み……結局、やっぱり構成をするのはやめました。

 行き当たりばったりで書いてきたので、もともと考察テーマに共通項がなんとなくファンタジーっぽいということ以外に、まとまりがなく、これといって総論を語るべきものが何もないという……困ったものです。

 そもそも、内容はほとんど、ファンタジー好きの人間が酒の肴にくっちゃべっているというような体でございます。おかげさまで、感想欄は本文より、高尚な内容になっておりますが、それは私の功績ではありませんしね。

(読者様の方が、博識なんですもの)


 それで、今回はファンタジーからちょいとそれますが、構成のお話です。

 これまでの様式美や、冒頭の項で少しかぶるかもしれません。


 構成というのは、非常に大切でありまして、構成力のある作家さんというのは、ある意味、文章力があるより、素晴らしいと私は思います。といいますのも、物語のドラマ性を演出するのは、文章力より、構成力に比するところが大きいからであります。

 思うに、構成の上手い作家さんというのは、小説に『無駄』がないのです。

 なんてことのない、「日常の積み重ね」エピソードにしたところで、後から回想すると、宝物のような日々であったというような、『必要な』シーンに仕上げられていたりします。

 

 素人作家と、玄人作家(特に商業小説作家さん)の一番の違いは、この『構成力』ではないかと、私は思います。

 私のような素人の場合、なかなか『思いついたエピソード』を『削る』ことができません。

 削る技術がないのに、肝心な場面の描写は少ないという困った状態。この辺のバランス感覚というのは、なかなか磨くことのできぬ、それこそいわゆる『才能』なのかなあと思うわけです。文章が下手でも、構成の上手い作家さんの作品は、先が気になって読みたくなりますからね。

 『構成』の次に必要なのは『演出』。もっとも小説において、演出は、文章表現能力と重なりますので、結局は文章力に落ち着くわけですが。


 で、アイデアは? という話ですが。

 もちろん、ヒトと違う斬新なアイデアというのは、小説の『売り』でございますし、商業作家さんなら一番必要な部分かもしれませんね。

 しかし、前にも書きましたが『オリジナリティ』のある作品というのは、ある意味で『疲れ』ます。

 オリジナリティに溢れた作品は、冒頭勝負という気もしますね。

 

 結局、構成にしろ、冒頭にしろ、いつまでたっても難しいシロモノであります。

 

 ところで。

このエッセイ、残り10回。何か『このネタをとりあげてほしい』というようなものがある奇特な読者様がいらっしゃいましたら、感想欄の方にお願いいたします(もっとも、浅学ゆえ、お応えできるとは限りませんけれども)


まあ、100話にこだわらず、やめるにしろ、続けるにしろ、自己満足の世界ではありますが。

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