桜
いつもありがとうございます。
桜の季節になりました。
と、いうわけで、桜でございます。
桜というのは、北半球の温帯域に広く分布しており、果実「さくらんぼ」は世界中で食用とされております。
しかして。日本において、桜は特別でございます。
もともと、桜というのは、稲作と非常に関わり合いが強く、穀物の神が宿ると言われておりました。
曰く。冬の間に山に登った神が里に下りてきたという指標であり、その神を迎えるための行事が農村における花見だというようなお話を聞いたことがございます。
西洋ファンタジーであまり桜を見ることはございませんが、桜はヨーロッパにもしっかりと育つ植物でありますので、物語に登場したところで、それほど違和感はないのかもしれませんが、日本人には思い入れが強すぎる植物でありますから、作品に登場させると「?」と思われる読者も多いかもしれませんね。
反対に、現代伝奇オカルトなどでは、桜は大定番。『桜の下には死体が埋まっている』などというイメージもありまして、漆黒の暗闇に桜が舞い散るという文だけで、私などはゾワゾワ、ワクワクしてくるという、もう、外せない風景なのでございます。もちろん、青空の下、美しい桜吹雪というのも幻想的な光景ですよね。
もっとも、東洋ファンタジー、で、中華というと、桜より、桃となってくるわけですけれども。
桜というのは、とにかく日本の春の不安定な気候の為に、花の咲く時期が非常に短く、その『儚さ』がまた、日本人の心をとらえて離さないのでしょう。
花も、愛でるのみならず、塩漬けにして茶にして飲んだり、樹皮を細工物に使ったり、燻製のチップにしたりと、桜の品種にあわせて、すみずみまで日本人は桜を愛しているわけでございます。
ちなみに。カラオケなどで、桜の歌を調べると、本当に多いですよね。
タイトルに入っているだけでも多いのですから、歌詞に出てくるとなると、ものすごいことになりそうです。
また、桜の季節になると、俳句や和歌に触れる機会も多く、自分の詩の才能のなさを痛感する季節でもあります。
言葉のセンスというもののなさを、なんとなく見せつけられる気分になるのでありました。
気温差も激しい時期でございます。
みなさま、お花見もいいですけど、お身体、ご自愛なさってくださいませ。
(最近、友人と酒を飲むとウコンの話題がのぼるようになりました……年ですねえ)




