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財宝

いつもありがとうございます。

 冒険の目的の定番といえば、『宝さがし』。

 TRPGのシナリオでは、いわゆる『財宝』を目指して、遺跡や魔物退治をするシナリオが非常に多いです。

 

 物語で一番有名どころは、やはりスティーヴンソンの『宝島』でしょうか。

 しかしまあ、私だけかもしれませんが、『宝島』って、宝物、見つかったはずなのに、その印象は物凄く少ないのであります。一生懸命に地図を見たり、海賊と戦ったりした話の方が印象的です。


 逆に、見つけた宝が強烈な印象を残しているのは『ルパン三世カリオストロの城』(1979年宮崎駿監督)、それから、『カルラ舞う!』永久保 貴一先生の瀬戸内編の藤原純友の財宝かな。

 あとインディ・ジョーンズか。


 宝を巡る話というのは、『いかに手に入れるか』という過程を描く作品と、『宝』が何をもたらすかという作品に分かれると思うのです。

 『宝島』は完全に前者。

 反対に、『指輪物語』の一つの指輪は、後者の変形だと思います。見つけるのではなく捨てるという話ですけど。


 ちなみに、昔話の冒険譚なんかは圧倒的に前者が多いですね。

 一寸法師とか桃太郎とか。

 例外は、浦島太郎。これは玉手箱が本当に宝なのだろうか? という疑問は残るものの、それがもたらすものが物語のオチになっています。

 

 昨今、秘境らしい秘境がないせいで、いわゆる秘境冒険小説というのは全くなくなり、海賊の宝とか、そういうものをとりあつかう作品、あまり見なくなりました。

 日本でも、帰り雲城伝説とか徳川埋蔵金伝説とか、いちおう話はあるけど、誰も信じてはいないというか、信じたくてもリアリティがなさすぎるというか。

 それを小説にしたところで、ワクワクできる話に仕上がるかどうか、謎ですし。


 今では、宝探しの冒険というと、ファンタジーの専売特許といった感じですが、実際、ファンタジーでも単純な宝探しは、ほとんどみません。特に、なろうでは、ほぼ見ないですね。

 なんというか、『宝』というよりは、『チート』?

 転生/転移で手に入れた『能力的なもの』によって何がもたらされるか、と言う作品はあるけど、人に譲渡できないから、奪い合いはおこらないというか、まあ、そもそもジャンルが違うというか。

 

 ものに頼る時代は終わったのかなあ?


 余談。肉食生物の未消化物から高価なアイテムを手に入れるって、ゲームではあるけど……。

 リアルに考えると、スゲー嫌な話です。


転生するならモノより、能力くれ! な時代なのかなあ(笑)

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