ダサカッコイイ世界
いつもありがとうございます。
今回は『ダサカッコイイ』でございます。
実はファンタジーではありませぬが。
このたび、野田昌弘先生の『銀河乞食軍団』の合本本を購入いたしました!
いえ、若い方には、どんな話かも分かりませんね。私の興奮が空回りしている自覚はあります。
銀河乞食軍団、というのは、もうこれは古き良きスペースオペラ。
しかも、『ダサカッコイイ!』世界でございます。
星海企業という一企業が、おんぼろロケット+凄腕技術者という組み合わせで、権力者を敵にまわして、弱きを助けるという、もう、実にシビレル、由緒正しき作品でございます。
この作品、女性がメチャ強い。自立していて、カッコイイ。しかし、です。この世界の女性は、たぶん女性には書けないし、例えば私が真似をして書いたら、ただの嫌な奴になるでしょう。
なぜか。
乞食軍団に出てくる『女性』は、結構下品であります。
男性と混じって下ネタ話をし、下心のあるような男ははたき倒すような、カラカラとした女性です。でも、時折、純白のウエディングドレスにアコガレたりする、可愛らしさも持っている。
いや、これ、さじ加減が非常にムズイのですよ。
そもそも、「いざっ!」というときは、警官の急所を平気で蹴り飛ばし『おとといおいで!』などと言い放つ女性を、可愛らしく書くというのは、おそらく男性作家でも難しいのではないのでしょうか。
しかも お七とねんねって女の子のネーミング、ダサいのかカッコイイのかよくわからない(笑)
そして、この乞食軍団のロケットはすべて、年代物。
ポンコツロケットを一流の技術者たちが、丁寧にメンテナンスをし、ある意味でだましだまし、超一流のパイロットたちが飛ばしている。それこそ中古のテレビをななめ45度でチョップするような感覚です(昨今の液晶テレビ世代にはわからん例えかも)
ピカピカのすごい性能の宇宙船で悪漢を圧倒的に倒す、なんて『スマートなかっこよさ』は皆無です。
しかし、カッコイイんだなあ。
男のロマンだねえ、と思ってしまうのであります(私は女ですが)
もちろん、この世界にも、一応『美形』は出ますが、正直、顔なんてどうだっていいのです。
中年(壮年?)のオッサンであるロケ松さんが、とにかくイイ!
顔の良さなんて、この世界では二の次でございますよ。男は行動と言動であります。
思うに、ライトノベルって、SFもファンタジーも非常に『お上品』かつ『綺麗』だと思うのですね。
もっとも、下品なだけではダメです。ダサくてもやっぱりカッコよくなければ!
いつか、ダサくてカッコイイ、そんなキャラが活躍するお話、書いてみたいですねえ。
今回は、ただのファン語録でありました。ごめんなさい。
合本本以前に文庫本は持っているのですが(手に入らなかった本があって)……全巻通して読んだことがなかったので、大興奮中。すみません。




