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いつもありがとうございます。

  今回は『敵』です。

 悪役とは、ちょいニュアンスが違います。


 ファンタジーではないし、世代がもろにばれますが、私は『ファーストガンダム』エイジなので、カッコイイ敵といえば、いまだに『シャア・アズナブル』の名が筆頭に浮かんでしまいます。

 二枚目、元王子様、しかも登場当時は主人公より強く、そして、従来の悪役と違って、非道ではありません。

 いや、もう、当時は革命的なキャラでした。

 そして、このガンダムの中にはもうひとり、私が大好きな敵がおりまして、『ランバ・ラル』であります。

 オッサンです。渋いです。主人公アムロにとって、尊敬すべき男の背中を敵なのに見せた男です。

 今ならともかく、ラルを小学生の頃に『カッコイイ!』と思った自分、変だと思う(笑)


 さてさて。物語にはやはり敵役というものが必要だと思うのです。

 悪役ではありません。敵役です。


 成長を伴う物語に必要なライバル。これは敵とかいて友と呼ぶ。もう、定番でございます。

 そうでない物語でも、障害となる敵は必要です。恋敵をはじめ、主人公の行く手を阻む要因をもつ人物ですね。

 もちろん、敵イコール悪役という作品も多いとは思います。

 そもそも、悪役というのは、勧善懲悪の価値観を持った作品に適応されるものです。

 『悪役令嬢』さんは、言葉の定義を考えますと、恋のライバルというよりは、悪いということをしまくる令嬢さんなのですね(笑)


 価値観が多様化している戦記物などの場合は、敵がいても、悪がいない、そんな構図でも全然おかしくはありません。

 もちろん、主人公の陣営は、読み手としては『善』であってほしいという思いもありますから、それをにおわすエピソードが多いですが、戦記物の場合、戦争が始まってしまえば、どうしても強者=正義という構図になりがちではあります。

 ファンタジー系の戦記物の場合、敵軍を『魔王』と絡ませたりすることにより、敵=悪とする作品も多いです。

 『指輪物語』も戦乱シーンはありますが、『サウロン』軍は徹底した悪として描かれておりますね。


 昨今、ライトノベルには、魅力的な敵役など要らないなどという考え方もあるようでございます。

 曰く、主人公を食うからだそうで。


 しかし、魅力的な敵役というのは、主人公を輝かせるためのものだと思うのですよね。

 極悪非道な敵は、主人公の正義を際立たせます。


 個人的に敵を上手く描けなかった作品は、やっぱり主人公が上手く描けなかったという反省がございます。


 魅力的な敵は、魅力的な主人公につながる、大切なファクターだと思います。


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