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男性向け 女性向け

いつもありがとうございます。

 今回は『男むけ』『女むけ』の違いについて。


 何度も書いたような気がするけれど、私は少年漫画で育ち、男性作家のSF、ファンタジー、伝奇バイオレンスを読み漁ってきたため、『女向け』という作品をあまり読んだことがありません。

 そんな私でありますので、すでに応募するのは諦めたのですが、アリアンやMFの、『女性』部門『男性』部門に分かれている応募規定を見ると、ふぅっと思わずため息が出てしまうのであります。


 ……自分、どっちに応募するよ?


 いや、そもそも、この公募のキーワードでストーリー創るの、すげー、大変(苦笑)

 アイリスさんに応募した作品も、自分的にかなり無理をしました。

 女性向けということで、美形がいっぱい出てきて、仕事のできる女の子がモテる、そんなお話を書こうと思って設定を作ったのに、恋愛関係を書くのはムズかしく、話はガンガン別方向に流れて行ってしまった……。


 さて。女性なら恋愛多め、男性ならアクション多めという、このお仕着せ路線って、どうなのかなあ。私など、中学から少年漫画を買うたびに、書店の店員の視線が少し気になるという(今にして思えば、書店の店員は何とも思っていないとは思うけど)体験をいたしました。

 そもそも、一般書籍は『男性』コーナー『女性』コーナーなどはないです。作家さんの作風によって、もちろん、読者の男女比率は自然と変わっていくものではあるとは思うのですが、いわゆる大御所の作品ほど、その比率はイーブンになっていくと思うのです。


 もちろん、ジャンルによる男女比率の違いというのは、もともとあるのは事実です。

 私はSFやゲームのイベントに若き日はよく出かけましたが、正直、女性は少数派でありました。『女はダメだ』などという、女性蔑視発言を聞いたこともございます。(逆に、私のようなオタク地味女でも、『女の子がいると嬉しい』などと言うおべっかも聞きましたが)


 現在、なろうのファンタジーは、ランキングで見る限り、完全に作家も読者も男性率が高く、女性作家と読者は恋愛ジャンルでファンタジー欲を満たしているようです。ジャンル編成で恋愛ジャンルにファンタジー部門がつくのは、これが原因ではないかと思います。

 しかし、男女が分化していくこのシステム、ある意味、もったいないかもしれません。

 面白い作品というのは誰が読んでも面白いのです。恋愛が多かろうが、アクションが多かろうが、男女を越えて愛される作品というものはあるわけです。

 そして、成功する作品は大抵、そういう作品だと思うのです。


 なろう男性作家さんの作品から、女性読者が逃げる一番の原因は『ハーレム』でしょう。

 これは、ひとさまのエッセイでいろいろみてきましたが、男性は『ハーレム』がリアルかどうかは論議しても、『ハーレム』というものの、女性読者のアレルギーを語っているものはほとんどないですね(苦笑)

 女性がハーレムものを嫌悪するのは、リアルとか、そういう問題は二の次なのです。

 私のような変わり者ですら、軽く引きますので、純愛大好きな夢見る乙女は『不潔っ! 見たくない!』と言ってもおかしくないのであります。これは理屈ではありません。ほぼ、本能的な嫌悪なのです。

 

 さて。私も腐っても女性でありますので、男性読者が女性作品から逃げる原因はちょっとわかりません。

 たぶん、女のご都合主義というのが、どこかにあって、アレルギーを感じるエピや設定はきっとあるとは思うので、ぜひ、男性の方にお伺いしたいところでございます。


 前に読者層のことは少し書きましたが、時々、自分の作品の読者の男女比率ってどうなのだろうと疑問に思うことがあります。私の作品は、女性向きとしては正当派とは言い難く(苦笑)、かといって、男性が読んだらやっぱりアクションなどは物足りないだろうなあと思うわけです。わかったところで、どうというものでもないのですけれども。


 なろうのファンタジーも、男女別ブックマーク比率なんてのがわかったら、ハーレム系はごっそり減るかもなあと思います。だって、女の子にモテる小説書いている作家さん、主人公がモテればモテるほど、自分の作品から女性読者が逃げていくのがわかったらショックじゃないかな、なんて。


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