引き際
いつもありがとうございます。
今回のテーマは『引き際』です。
ファンタジーというのは、もちろん短編で良作というのもありますが、とにかく長い話が多いです。
一から百まで世界を練り上げ、登場人物を作り上げると、世界に愛着がわいてしまうし、歴史そのものがテーマだったりしたら、長くなって当然です。
かの『指輪物語』も、『指輪』そのものも長いケド、シリーズとして見ると、さらに長い!
日本でも未完で終わり、別の作家さんが引き付ぐことになった『グインサーガ』。『ハリーポッター』『ナルニア物語』など、とにかく、長い話が多いのです。
ひとたび読者として、愛着をもった作品は、やはり離れがたく、いつまでも続いてほしい……と願うのも、また人情ではあります。主人公が幸せになっても、他の登場人物の行く末を見届けたいこともあるし、ゆっくりと変わっていく人間関係や世界を楽しみたいという気持ち、読者なら誰でも持つ感想ではないでしょうか。
ちなみに。
いまだ、執筆を迷っていらっしゃるような、初心者の方に、一応、キャリアだけは長い私が言えることは、 ファンタジー作品というのは、世界を書きたいと思って始めると、長編確定です。
下手すると、死ぬまで書き続けねばなりません。初心者が安易に手を出すと『エタる』もとです。
できるだけ、長編を回避(この場合の長編は、文庫本十冊を超えるような超大作)することを、初心者の方にはお勧めしたい。そうでなければ『完結』の喜びを得る機会がはるか地平の遠くになるからです。
そのためには、書くべき事件、書くべき人物は絞るべきだと思います。
偉そうに語っておりますが、実をいえば、私は、長編小説を読むことは好きですが、大長編というのを書くことはたぶんできません。
と、いうのは、大長編のつもりで書いていても、気が付くと風呂敷をたたみ始める自分がいるからです。
まあ、私の場合は、ネタの厚みの問題とただのヘタレということもあります。
ただね、やはり物語は『引き際』というのも大切なのではないかと思うのです。
事件を中途でぶった切って終わればいい、というものではありません。書きたいことがどんどん湧いてくるのであれば、それは、そういう物語ですから、引いてよいものではないです。
でも、なんとなく終われない、終わり方が見つからずに、ズルズル続くというのは、やっぱり物語そのものに対しての印象がぼやけてしまう……そんな風に感じます。
とか、書きながら。このエッセイの引き際が見つからない……ズルズル書き続けているというこの現状の自己矛盾。
理想と現実の折り合いは、なかなかに難しいのでした。
そして……やっぱり、完結に出来ない私でありました。




