神話
いつもありがとうございます。
今回のテーマは『神話』です。
最近、私は、子供に神話を読み聞かせをしようとして、気が付きました。
『神話』って、『大人むけ』です。
もちろん、まあるく、やんわりとした表現で、R指定入っちゃうわけじゃないのですが。
(ついでに言っておくと、このエッセイはR指定入れておりませんので、つっこんで書くことはいたしません)
子供時代に読んだ神話の本は、ずいぶんとまあるくなっていて、気が付かなかったけれど(私が鈍かったというのも大いにあるが)、こんなに恋愛話が多かったのかと、愕然としている今日この頃。
例えば、一番有名どころの、『ギリシャ神話』のゼウスは、そこら中の女を孕ませます。
神々を束ねる神様であるところのゼウスが、そんなに女癖が悪くていいのかと、子供のころから思っておりました。ゼウスの妻、女神ヘラは嫉妬深い、怖い女神と言われておりますが、ゼウスの女癖の悪さを考えたら、当たり前の反応です。とにかく、ゼウスは、美人を見つけたら、勝手に部屋に忍び込んで夜這いするわけです。手当たり次第です。権力乱用でございます(笑)
この前、子供に読んでやろうと思って、やめたのは『エジプト』神話。
エジプト神話は、ギリシャのようにオブラートにくるまれておりません。
一番は、最初の神のアトゥムの子生みですが、これは……興味がある方は、ご自身でお調べください。
いや、ホント、ダメでしょう、という感じなのです。
今回はぬるいところを。
いろいろありまして、地の神と天の神が生まれました。二人は仲のよい兄妹で、夫婦になりまして(ここで、引いてはいけない。神話の兄妹の婚姻はよくある話です)、四六時中、くっついていて、大気の神の入る隙間がありませんでした。それで、怒った大気の神にひっぺがされたものの、天の神は、必死で地の神の手足をつかみ、天と地が出来、天が丸くなったそうです。
さりげに、エロい、と思います。
エジプト神話ほど露骨じゃないにしろ、日本神話も『うーん』と思うものがあります。
『アマツヒコヒコホノニニギノミコト』は、『コノハナサクヤビメ』を娶ろうとした時、抱き合わせで、『イハナガヒメ』を差し出されております。美人と醜女の抱き合わせ婚姻は、昔ならあったかもしれないけれども、『イハナガヒメ』的にはどうよ? しかも、ご返却されるし……。現代女性から見れば、正直、返されて恥ずかしい、以前の問題です。セットで、渡すなよ、父親、です。
ご返却する『アマツヒコヒコホノニニギノミコト』、現代的に考えれば、至極まっとうであります。もともと『コノハナサクヤビメ』と結婚したかったのですから。今なら、お姉さんがひとりサービスでついてくる、と言われてもねえ、という気がします。
しかし、ここで男を上げた? ホノニニギでありますが、『コノハナサクヤビメ』が身ごもった時、「一夜で身ごもったなんて信じられない」と疑って、ヒドイ暴言を吐くわけです。
ここで、つい思ってしまうのは、『コノハナサクヤビメ』は、処女ではなかったのかよ? という邪推。
いや、古事記には、そこまで書いてありませんよ。私が勝手にほざいているだけです。
なんにしても天津神ともあろう男が、欲しいと思った女を嫁にして、そのセリフはねーだろうーが、と。
自分の子じゃないかも……なんて、妊婦に言ったらバツなセリフです。
書いていて……なんだか、腹が立ってきた(笑)
とにかく、古事記なんか読んでいても、結構、どこそこの女を見初めて妻にする、みたいな話がいっぱいです。
いずれにしろ、この手の土着の神話って、宗教的な経典のお話に比べて、説教臭い部分が少ないぶん、下品な泥臭さがあります。
私もいろいろ読みましたが、ファンタジーの創世神話として使うには、神話の神代はなんというか人間臭いです。
それがまた、面白さではありますけれども。




