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4 か、 5 か

  今回は魔法構成要素(おおっ、すげーファンタジーっぽい)のお話です。


 一般的に、西洋風ファンタジーの魔法は、四大元素 『地』『火』『風』『水』です。


 もともとは、中世ヨーロッパの『科学』で考えられた、『空気』『火』『土』『水』に『エーテル』をくわえたものをベースにしているようです。


 日本において、この四大元素を取り入れた作品はゲームをはじめ、山ほどあります。


 ひかわ玲子先生の「三剣物語」などは、もろ直球。

(しかし、この本、すでに絶版のようで……古い人間でごめんなさい)



 対して陰陽道の五行説は、『木』『火』『土』『金』『水』。

 これは四大と違って、当時、中国で、見つかっていた五つの惑星がもとになっているらしいです。

 とにかく、総合的な理屈がいっぱいあります。

 五行はそれぞれ、『相生』『相剋』など(ホントはもっと種類がいっぱいあるけど割愛)影響しあいます。


 四大にしろ、五行にしろ、もともとは『科学』であったものですから、突き詰めると、相当に理屈っぽいお話になります。

 正直、難しすぎて、私の理解を越えていきます。

 普通に、ただ魔法のジャンルとして組み込む程度であれば、そんな細かいことまで突き詰める必要はないかと思います。

 話に必然もなく、掘り下げれば、間違いなく、物語の邪魔になるにちがいないでしょう。(必然があれば、もちろん良いのですが)


 さて。

 私は、五行が好きで、自分の作品に使用します。

 とにかく、「木が火を生み、火は、土となり、土は金をうみ、金は水を生じ、水は木を育てる」というような、ぐるぐると回る、この理屈が好きなのであります。


 『魔法』という言葉は、『魔』を操る『方法』だと説明していたのは、安田均先生だったかな?


 ファンタジーでも、ゲーム出身者、ゲームマニアの書いた小説の魔法は、やたら体系化が細かいのは、この理屈を突き詰めてしまうからでしょう。

 私は数字に弱い(自慢にならん)ので、わりと効果とかに関してはイージーですが、使う魔法はなんとなく体系化したい気分になるのは、やはりゲーマー出身だからかもしれません。


 話は変わりますが、四大は、エレメントの妖精がいたりするけど、五行は、『妖精』という発想はないようです。

 そのかわり五行は、とにかくありとあらゆるものを五つに分類します。


 そもそも。東洋には『妖精』という言葉がないです。

 たとえば、大木なんかでも、『精霊』が宿る前に、『カミサマ』が宿っちゃいますからね……。妖精より、妖怪ですし。


 結論的には、四つでも五つでもいいわけですが、どっちの思想を取り入れるかで、作品の雰囲気が決まってくるのは間違いないわけです。

 もちろん、両方ちゃんぽんという考え方も、アリだとは思います。


 ただ、安易な考えで始めると、ドツボにハマったりします。

 自作で、『西洋風』の世界で『五大元素』を使ったら、メチャ、きつかった……。

 モンスターを西洋風にしていたので、違和感半端ない感じになって、ストーリーが五行に引っ張られる(笑)

 ご利用は計画的に、であります。


追記:西洋の精霊とは別の意味で、木の精霊は、東洋にもいるなあ、と思い直しました。ただ、そのニュアンス的な違いを説明できるだけの知識と文章力が私にはなくて、すみません。

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