プロローグ
気が付いたらそこはゲームの世界でした。
うん、よくあるよね?
あるある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ねーよ!
思わず突っ込みを自分に入れてしまったのはしょうがないと思います。
間違ってないです。
はい
人間怒りが突き抜けると冷静になると言われておりますが、あまりに混乱しても冷静になるらしく、何故こうなった!
と今の状況を改めて考えてみてる自分がいるよ・・・
まずその1
気が付く前は何をしていたのか。
・・・
あー、山登りにいってて足踏み外したとこまで覚えてるよね。
アレ・・・詰んだ?
こ・れ・は!
死んでないですか?私。
落ちたー!!!って浮遊感しか残ってないからわかんないけど、あの高さから落ちたらまず無理だろう。
平日は仕事して家に帰ったらゲーム三昧なのだけれど、それの反動か休日はキャンプとか山登りとか自然と戯れたくなる性質らしくて、今日もリュック背負って日帰りで山へ来てたんだった。
一緒に来てた友人は大丈夫だったんだろうか、ちょっと気になる。
むしろ、後のこと全部押し付けた形になってしまってごめんなさい。
その2
ここはどこでしょう?
何故か見慣れた部屋の中。
1年ほど前にリリースされた、ファンタジー系のMMOで「コミュティーン オンライン」というゲームがあるのだが、その中に家を買うことが出来るコンテンツが存在する。
「イル」と呼ばれるお金を一生懸命貯めて買ったのだが、ここはどう見ても私の家の中。余談だが、家を売る場合払ったお金は、解約した際に2割引かれて却ってくるという世知辛い仕様だ。
家の中の鏡をみると、小さい女の子映っていた。
「うっわー、子供キャラとか製作者狙いすぎ!やるしか!」
と選んだ小人族・・・
こんなことになるなら、普通に人間やっとくんだった・・・
はて・・・?
ということは、なんだ?
死んでゲームの中に入った?
ないわー・・・・・・・・・
とりあえず、自己逃避をするべく、ベッドに潜った私を誰も責められないと思う。
高級綿毛で作った布団と、鳥の胸毛だけを使用して作った枕の寝心地はとてもよかったです。