表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
FOX  作者: 井鷹 冬樹
21/22

第21話 ~ 真相 6 ~

《登場人物》

デリック・フォックス X市警 警部補

アラン  ・・・30代、数学教師

ビル   ・・・50代、弁護士

キャサリン・・・30代、デザイナー

エリカ  ・・・20代、大学生

フランク ・・・40代、医者

ハリー  ・・・70代、元軍人

イザベラ ・・・30代、国語教師

ジェームズ・・・30代、新聞記者

ケリー  ・・・30代、女優

ジェラルド・・・60代、ホテルジャッカル支配人

ローラ  ・・・60代、ホテルジャッカルシェフ

 デリックのいる303号室は異様な空気が漂っており、緊迫した雰囲気と恐怖がエリカとデリックを襲った。

 フランクは冷静な面持ちでデリックに向かって言った。

「やれやれ、デリック。全てはあの女に罪を被せれば、俺の仕事は終わっていたのに・・・」

 デリックは、フランクに訊いた。

「じゃあ、まさかお前が? ジェームズを・・・・?」

 フランクはニヤニヤしながらデリックの質問に答えた。

「正解だよ。デリック、俺が奴を撲殺したのさ。あいつは三人の秘密を知っていたし、何より俺の事も調べていたからな。やつには消えてもらったってわけ。後はあそこの女が三人を殺してくれて、その後でジェームズがやったように女を殺せば、終わりだったが、まさかデリック! あんたが現れるとはな・・・」

「自分の秘密を破られないようにジェームズを殺したのか?」

「ああ、まぁ、今更どう言おうが構わないさ。なんせあの三人はあの世だし、今でも二人ほど増えそうだしな」

「えっ?」

「悪いが、その猟銃は撃てないようにしてある」

 デリックが引き金をカチカチと何度も引いたが、猟銃の銃口から弾丸は出てこなかった。

 フランクは笑顔をデリックに見せて言った。

「いいか。人を撃つ銃は、自分の部屋の隅っこに置いておくのではなく、常に持っておくものさ。さぁ、銃を下に置け!」

 デリックは使用不可能になった猟銃を自分の足元に置き、フランクはその猟銃を右足で後ろに蹴り飛ばした。猟銃は部屋の入口付近に滑り込んでいった。

 フランクは二人の顔を見てニヤニヤと笑みを浮かべた。

「さて、俺も聞きたい事がいろいろあってね。まずお前だ・・・」

 フランクは拳銃をエリカに構えた。エリカは後ずさりするが後ろはベランダであり、もう後ろに進むことができなくなっていた。

「あんたを前からマークしてたけど、まさか三人もやっちまうとはな・・・」

「・・・・・・・・・」

 フランクの言動を耳にしたエリカは、沈黙したままだが、驚きを隠せなかった。フランクはデリックに向かって言った。

「予想外だったのは、あんただよ。デリック・・・まさか、ここまでしてくれるとはね。思ってもなかったよ」

 デリックは、フランクを礼を言った。

「そりゃどうも。だが、どうしてだ?」

「何がだ?」

「お前は、何故エリカさんを狙ってたんだ? 狙うなら他にいっぱいいるだろう?」

「ああ、それか・・・それは一番危険な奴から消そうと思ってね。一番はジェームズ、二番目はこの女、三番目はあんたさ。 あんたはジェームズが消えたのを察知して捜査を始めたからね。よくよくは女を消して、あんたを消せば、仕事は完了する。しかしそうはできなかった」

 デリックは、フランクに言った。

「お前の依頼主達の死か・・・・」

「正解だよ! この女、俺の依頼主達を次々と殺ってくれたから、報酬がパーだ。もっと早く殺しておくんだったよ」

 エリカは、そっぽを向いた。

 フランクは続けた。

「デリック、あんたはビルが死んだ後に真っ先に推理ごっこに走ってくれたが、それが目障りで、目障りで・・・本当ならビルが発見された現場で殺しとけばよかったが、部外者がいたのでしょうがない。だが、今、ここで殺せれるな・・・・」

 フランクはデリックの体に銃弾を当てれるように拳銃を構えた。フランクは不敵な笑みをデリックに向けて一言訊いた。

「何か言いたい事は・・・?」

 デリックは、察知した。これが絶体絶命というやつだと・・・・どうするのか? 武器はやつに渡ってしまった。

「そうだな。一ついいかな?」

「ああ、何だ?」

「10年前の事件、お前は何に関わっていたんだ?」

「いや、俺はただの証拠隠滅係だよ・・・」

 フランクは、デリックに向けて一発の弾丸を放った。デリックはその瞬間目をつぶった。大きな音を立てて弾丸が放たれる。

「俺は、死んだのか・・・・? あれっ? 痛くない・・・」

 デリックは、目を開けた。目の前にはエリカが立っていた。

「エリカさん・・・」

 エリカはゆっくりと横に倒れていった。

 デリックは、急いでフランクに飛び掛り、拳銃の奪い合いになった。デリックはフランクの右手をつかみ上にあげて拳銃の銃弾が、自分に当たらないように動く。

 フランクはデリックに向けて発泡しようとするが、手を掴まれ、拳銃をデリックに向ける事ができない状態だった。

 フランクはデリックに放った。

「貴様ぁ!!」

「もう諦めろ! お前は終わりだ!」

 デリックも負けじと腕の力で拳銃を奪う。お互い、部屋の壁にぶつけ合ったり、物やクローゼットドレッサーなどに体をぶつけた。

 その間にも、拳銃は色んなところに発泡しており、弾丸の焦げ跡が増えていった。そうこうしているうちに拳銃に装填している銃弾も無くなり引き金を引いても弾丸は出てこなくなっていた。

 2人の攻防は、激しく、拳銃は投げ飛ばされ、フランクはデリックをベランダ付近に殴り飛ばした。

 デリックは殴り飛ばされた後で、ベランダの手すりにもたれかかった。

 フランクは自分の顔を左手で触って異変に気づき、確認した。自分の口から血が出ていた。

「ちっ・・煩わせるな・・・お前がここで何もせずにいればこんなことしなくて済んだのに・・・・」

 フランクは別のポケットからもう一丁、拳銃を取り出し、よろよろともたれかかっているデリックの頭に突き付けた。

「一丁の拳銃だけだと思ったか? 悪いが、こういう時のことを考えて俺は常に2丁所持しているのでね」

「さぁ、これでお別れだ・・・・」

 デリックは、とうとう目をつぶった。フランクが、引き金を引こうとした次の瞬間、フランクに異変が起こった。

「・・・・・・ぐふっ! ・・・・・・何っ!?」

 デリックは目を開けて確認した。するとフランクの背後にエリカがよろよろとしながらも立っていた。両手でフランクの背中にナイフを突き刺していた。

「この女ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 フランクは、右手でナイフを抜き取りその場に落とした。エリカの方に振り返って一発の銃弾を放った。銃弾はエリカの胸を貫いた。エリカはデリックに微笑を浮かべながら後ろへと倒れていく。

 デリックは落ちたナイフを拾った。フランクは口から出てきた鮮血を手で拭きながら、デリックに振り向く。

「散々、てこづらせやがって・・・」

「その言葉、そっくり返すよ」

 デリックは、フランクの左胸に向けてナイフを突き刺した。

「・・・・・・ゴフッ」

 フランクは左胸を見た。白いシャツが赤くなっていた。デリックは、ナイフから手を離した。

「ナイフを外に捨てておくべきだったな」

 フランクは、そのままデリックにもたれかかるように倒れた。

 デリックはフランクを横に倒して、ヨロヨロと歩き、息絶えたエリカの下に近づいて横に座り込んだ。

「終わったのか・・・・・・」

 デリックはベランダから吹いている風の音を聞きながら静かに目をつむった・・・・・・


FOX 第21話 真相 6です。


だいぶ遅れてしまいました。申し訳ないです。


下手くそが書いてます。

超展開や誤字脱字があるかもしれません先に謝っておきます。


すいません。


誤字脱字やアドバイスの指摘がございましたらよろしくお願いします。


話は続きます。 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ