第12話
《登場人物》
デリック・フォックス X市警 警部補
アラン ・・・30代、数学教師
ビル ・・・50代、弁護士
キャサリン・・・30代、デザイナー
エリカ ・・・20代、大学生
フランク ・・・40代、医者
ハリー ・・・70代、元軍人
イザベラ ・・・30代、国語教師
ジェームズ・・・30代、新聞記者
ケリー ・・・30代、女優
ジェラルド・・・60代、ホテルジャッカル支配人
ローラ ・・・60代、ホテルジャッカルシェフ
デリックは、目を開いた。寝ていたのか・・・モニター初日からこんなことになってしまうとは到底考えていなかったから、どっと疲れが出てしまった。既に時間は、午前9時を過ぎていた。ずっと部屋のドアの振動みたいなが鳴っている。
ドンドンとドアを叩く音と同時に、誰かの怒鳴り声が聞こえる。
デリックは、ゆっくりとベッドから起き上がり、ドアの方へと近づく。
「おい! デリック。俺だ、フランクだ。開けてくれ! 大変だ!」
フランクの声だと分かり、デリックはロックを外してドアを開けた。
「何だ? どうした一体、何があったんだ? 教えてくれ」
フランクは、急いで来たのか、ゼーゼーと息をつく。フランクはなんとか自分の息を落ち着かせながらデリックに話す。
「・・・ハー・・・ハー・・・大変だ。ハリーが死んだ」
「なんだと? ハリー・・・が、死んだ?」
デリックは、急いでハリーの部屋へと向かう。ハリーの部屋は、東館4階の一番左奥の部屋で番号は401号室だった。そのまま東館の非常階段から4階に上がった。階段を駆け上がり、すぐ隣の廊下に入ると目の前には、ジェラルドやアランが立っており、ハリーの居る部屋である401号室は、ドアが開いている。
デリックはアランとジェラルドにどういう事が起きたか訊こうとする。するとすぐさまアランはデリックに答える。
「何が、あったんだ? ハリーさんが死んだって・・・?」
「私が、ジェラルドさんと一緒に、ハリーさんを呼びに来たんだが、返事が帰ってこなくておかしいと思ってドアを押したら、部屋に鍵が掛かっていて、ジェラルドさんにマスターキーで部屋を開けてもらって入ったら、ベッドでハリーさんが・・・」
デリックは、アランの話を聞いた後で、すぐさま部屋に入った。するとそこには、ベッドに息絶えたハリーがいる。ベッドは、ハリーの鮮血で赤く染まっていた。デリックは、あまりの光景になんとも言えないくらいの苦痛が頭を襲う。
「これで、被害者は4人か・・・ますます分からなくなってきたな・・・」
フランクは、すぐ後に来て、ハリーの部屋に入る。
「デリック、奴の死因は、ナイフによる凶器で何回も刺されてることからの失血死だ。奴は睡眠薬で眠らされてから胸を刺されたんだろう。そして、何回も何回も刺して殺したんだろうな・・・酷い事をしやがる」
「ああ、そうだな。ベッドが赤く染まるほどに刺したようだな。時間は分かるか?」
「えっ? ああ、時間は、午前3時から4時の間だな・・・テーブルのウィスキーに睡眠薬が入ってあるのが分かった」
デリックは、フランクに言われるがままにすぐテーブルを見た。
テーブルには、年代物のウィスキーが置かれており、グラスが二つ置かれていた。その上、ウィスキーは封が切られたばかりらしくウィスキーの香りが部屋にたち込めている。一つのグラスには、微量のウィスキーが飲み残されているのが分かる。しかし片方のグラスは、余り飲んでいないのか、微量に残っているウィスキーのグラスよりも、ウィスキーが残っている。
フランクは、そのまま続ける。
「これで、4人も出ちまったな・・・」
「ああ、そうだな・・・・・・」
デリックは、ハリーの亡骸の周りを見てみる。するとベランダにの手すりに薄らと黒い跡がついているのを発見した。デリックはベランダの手すりに近づいて見てみる。
フランクもデリックの後ろについて、ベランダを凝視する。
「おい、これ・・・」
「ああ、おそらく足跡だろうな」
黒いあとは、微妙に薄れていたが、場所によって二つある。デリックは、ある推測が思い浮かんだ。デリックは、ジェラルドにある事を訊いた。
「ジェラルドさん。一つ質問があるんだが」
「なんでしょうか?」
「この部屋の真下は誰も使っていないのか?」
「・・・・・・えっと、ちょっと待ってください・・・・ああ、あったあった。これが部屋のリストです」
ジェラルドは、スーツの内ポケットから一つのA4用紙を取り出してデリックに渡す。そこにはそれぞれのモニターが利用している部屋のリストだった。名前と、その部屋番号、ワープロで書き連ねられていた。デリックはそのリストを見る。
リストには、名前順で分けられていた。
《モニター利用部屋リスト》
アラン、イザベラ・・・206号室
ビル ・・・404号室
キャサリン ・・・301号室
デリック ・・・303号室
エリカ ・・・205号室
フランク ・・・503号室
ハリー ・・・401号室
ジェームズ ・・・203号室
ケリー ・・・502号室
デリックは、リストを見てからすぐに、ベランダの手すりから上半身を身を出して、下の部屋を見る。
下の部屋は、窓が開いていた。
デリックは、急いで401号室の部屋を出る。
「おい、どこへ行くんだ?」
フランクもデリックの後を追いかける。デリックは、401号室を出て非常階段から下の3階フロアに向かう。デリックはフロアに着いたあと、すぐさまキャサリンの部屋だった301号室のドアを開ける。
すると、部屋のドアは開いた。デリックは、すぐさま部屋に入り、部屋中を確認する。フランクも後を追って部屋に入る。
デリックは、すぐにベランダを確認する。デリックはベランダの手すりを見て黒い跡があるかを確認した。
ベランダには、うっすらと黒い跡がついてあり、真上の部屋と同じ箇所についている。そのうえ少しすった跡もあった。
「これは・・・?」
フランクも跡を凝視する。
「おそらくだが、靴の後だよ。犯人のな・・・」
「犯人の?」
「ああ、ハリーを殺した後で、ハリーの部屋のドアをロックしてからベランダから下の部屋に降りたんだ。下の部屋はキャサリンの部屋だろう。おそらくキャサリンが死んだ後で誰かが鍵を盗みハリーを殺してから下に脱出できるようにしたんだろう」
「そうか、そうすれば、誰もハリーが死んでいる事を確認するまでに時間を稼ぐことができるはず・・・」
デリックは、一つ考えを思いつき、フランクに提案する。
「フランク」
「何だ?」
「提案があるんだ・・・」
「何?」
デリックは、フランクにある提案をする。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「それは、本気か? そんな事をして、大丈夫なのか?」
「分からん。分からんが、やってみて犯人の動向を見てみるしかない」
「・・・分かった。手伝うよ。協力させてくれ」
デリックは、すぐさま行動を移す。
「ならば、すぐやらないとな・・・頼みがある全員を夜にバルコニーに集めて欲しい」
「バルコニーか?」
「ああ、話をする。 そして自分で決着をつける。犯人を見つけてやるさ・・・」
下手くそが書きました。
超展開になる事をお許しください。
誤字脱字がございましたら、指摘もよろしくお願いします。
会話の使い方がまだ下手です表現も上手くないですが頑張ります。
話はまだまだ続きます!!
この作品を読んで頂いている方、ありがとうございます。




