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8草 森の中で黒い犬を保護!?

〔村に先に行って出迎えの準備をするから待っていてもらう間は暇だと思うので……

 だからネムは採取でもしてて下さい。〕


 どうやら本格的な歓迎会ムードに巻き込まれそうな予感が徐々に現実(リアル)感を増して来ていた。


「そうね…じゃあ、楽しみにしてるよ!」


 それから別行動をすることになったワタシは森の中をドンドンと進み素材を採取していた。


「本当にこのインベントリは便利よね♪」

「……ん?なんか変な気配を感じる。」


 恐怖心は不思議となくて、どちらかと言えば好奇心がワタシに行動させていた。


「妖精さんに感じた気配とは少し違うけど…」

「それにしても…気配察知のスキルとか聞いてないのだけど…女神様はヌケているのやら狙いなのかがわからないな。」


 気配の方向に進んでいくと崖の下に人為的に掘ったような穴が見えて来ると中で何かが動いた気がした。


「デカッ……黒い……犬?」


 全身が傷だらけで血が大量に出血している状態で気を失っているようだった。


「こんな大きさの犬は見るの初めてかも…」

「そんな場合じゃない…どうにかしないと……」


 4メートルを超える大きな黒い犬を助けるためにワタシは考えていた…錬金……錬金術でどうにかならないかな……?


「錬金スキルを発動!」

「あ……画面が出てきた…これならできる」


「えっと…どれが、イイんだろ……回復…」

「あった!回復ポーション…コレだッ!」


 調べてみると『カイフク草』と『水』が配合に必要らしく、カイフク草は大量に手に入れていたけど、水は入手していなかった。


「急いで水を見つけ…池なら近くにあるじゃん!」

「生きていてよ…黒のワンコ。」


 走って池に着くとインベントリを使って水を収納することに成功する。

 その場で錬金術を使ってインベントリから直接、素材をセットして配合を押すと数秒で完成した。


 さらに便利機能に【複合・複製】の機能で材料の個数に応じて回復ポーションを量産することができることを知った。


「コレをチートスキルって言うんだろうな…」

「それより急いで戻ろう!」


 戻ると早速、黒い犬の体全体に回復ポーションをぶちまけてみると直ぐに反応が現れた。


「すごい……傷が消えていく……」

「外傷は今みたいな方法でイイとして問題は内臓かもしれないな…何かと戦って負けたのかも。」


 犬のやり方で口をガバッと開かせて中にこの回復ポーションを飲ませれば中も良くなるはず…

 ワタシは躊躇なく、尖った歯の間に手を入れて口を引かせると3本の回復ポーションを注ぎ入れた。


「ゴク…………ゴク……ゴク…ゴク。」

「飲んでくれた…よかった。」


 それでも黒い犬は眠り続けていた為、心配だったからそのまま横で起きるのを待つことにした。

 少しして目を覚ますと気付いたのか、ワタシに近づくと伏せをして尻尾をフリフリしながらこちらをジッと見つめて来たのだった。


 

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