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返り咲け!世界樹の再生。

 世界樹は急速回復したことで世界樹の木に不思議な実がなっていた。

 それはピンクだったり、赤だったり、青だったり、紫だったりと様々な色の実がたくさんできていた。


「きれい……」

「カラフルな実って異世界あるあるかしら…?」


 私はこの不思議な光景に目を奪われていた。妖精 は皆、涙を流し、喜んでいた。


 世界樹は皆んなの声に応えるように実を開かせると中から妖精が誕生する瞬間を私は目撃した。


「えっ……妖精!?」

「世界樹って妖精が生まれるとは流石に思いもしなかったわ…ちょっと衝撃かも。」


「我々、妖精族は神秘の木である世界樹より生まれ落ちます。しかし、年々……」


 言葉を詰まらせながら妖精王ジルは妖精の成り立ちを私に話して聞かせてくれた。


「実を付ける数が減少傾向にありましたのじゃ…」

「つまり、種族絶滅の危機……」

「そんな状況だったの!?ジルさん…」


 他の種族には弱みになるような重要案件を私みたいな人間に伝えるのは信用に値するって認められたようで嬉しい気持ちになった。


「覚悟はしておったのじゃがな…いざ、危機が迫るとやはり怖い……滅ぼしてしまう無念が胸を苦しめておったのじゃよ。」


 私……もしかして……妖精もだけど……世界丸ごと救ったんじゃないでしょうか……?

 世界樹は世界の生命エネルギーの源のようなものだとしたら……目立っちゃってない!?


「妖精の皆さんを救えて良かったです!」

「それに…この世界はまだまだ元気でいてもらわないと困りますしね!」


「確かにな!元気でいてもわねばな♪」

「そうでしょ〜♪」


「そうじゃ、ネムに褒美を出したいのだが…」

「何か望むものはあるかのう?」


 望むもの……褒美と言われてもパッと思い付くものがない。

 さすがに『世界地図』は貴重な物かもしれないから望み薄かもだけど……。


「なら……世界地図とかありますか?」

「旅をするのにあったら助かるのですが……。」


 妖精王ジルは少し沈黙が続いた後に頷いて応えると側近らしい女の子の妖精に耳打ちするとその妖精は奥の妖精王の部屋に入って行く。


「少し待ってくれ。」

「古い物だが、世界は数百年周期でしか変化しないから地図も変わらないはずじゃよ。」


 数百年したら地形が変化する世界か…どんな風に変化して行くのかに興味はあるかも!?


「ジル様……ありました。」

「良く見つけてくれたぞロレイ。それをネルに…」

「はい。」


 あの子はロレイさんね……可愛らしいピンクの髪と大人しそうな仕草がカワイイ…かも。


「ネル様…こちらをどうぞ!」

「ありがとう……ロレイさん。」


 地図を見つめてみると…ザックリ言えば半分くらいの場所に亀裂が入ったように真っ二つに大陸が両断されているみたいな変わった地形をしていた。


「こんな風になっているんだね!」

「この亀裂は……」


「それは神の怒りと呼ばれている海溝じゃな!」

「なら、人間の住むエリアは……」

「その海溝の先じゃよ。」


 人間の暮らすエリアは今いる場所の反対側が人間エリアだと知り、僕はホッとしたような…

 でも、どうやって向かうべきかを考える必要が出てきたのだった。

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