カレーの想い出 ~週に一回の習慣~
なんかカレーのエッセイがひそかなブームみたいなので……便乗して書いてみました。
こんにちは。
あるいは、こんばんは。
エッセイ大好き水産加工食品たらこくちびる毛です。
今回はカレーのエッセイについて書いてみようかと思います。
何気に思い入れのある料理なのです。
というのも、カレーはたらこが初めて一人で作った料理なのです。
たらこは幼いころプロテスタントの教会に住んでいました。
父親が牧師だったのです。
幼いころから寄り添うようにキリスト教と聖書の思想があったので、人とはちょっと考え方が違っているかもしれませんね。
でもまぁ、生活スタイルは他の方とあまり変わりないかもですが。
ご存じの通り、キリスト教にとって日曜日は特別な日です。
日曜には礼拝が行われます。
たらこが住んでいた教会には自分たちが生活する家庭としてのスペースと、礼拝堂などの教会としてのスペースがありました。
なので普段は生活スペースで過ごして、日曜や集会などを行う時だけ教会スペースを使う感じですね。
礼拝堂はそこそこ大きく、20~30人は収容できる広さがありました。
最大で40人くらいは入れたんじゃないでしょうか?
信者の方はそこそこ人数がいて、毎週20人前後は礼拝に来ていた気がします。
なので、日曜になると我が家はとても賑やかでした。
とまぁ、そんな感じで日曜には大勢の人が教会へ来るわけですが、お昼になると信者の方たちにカレーがふるまわれます。
むろんですが、カレーは我が家で作ります。
母親が作っていたのですが……ある頃から、たらこが作るようになりました。
もともと料理に興味があって母親と一緒に調理をしていたのですが、日曜日に出すカレーを作ってみなよということで、一人で作ることになりました。
と言っても最初のほうは色々と教わったと思います。
玉ねぎは涙をこらえながら皮をむいてザクザクと切り、ジャガイモと人参の皮をピーラーで剥いたらゴロゴロカット。
肉は確かコマ切れの豚肉を使っていたような気がします。
炒めた具材と水を分量通りに投入したら、ぐつぐつ煮込んでルーを溶かします。
幼いたらこでも簡単に作れました。
味付けは変なことをせず、ルーを入れるだけ。
量はあらかじめ指定されていたので、パッケージに書いてある通りに材料を入れるだけでよかったのです。
たらこが作ったカレーを、教会に来てくれた人達がおいしい、おいしいと言って食べてくれました。
とても嬉しく感じたのを覚えています。
毎週カレーを作るのが当たり前になり、1年、2年と月日が経って行きました。
たらこは高校生になります。
ふと、ある変化に気づきました。
玉ねぎを切るのがチョーうまくなっていたのです。
1~2センチ幅でザクザク切っていたのが、薄く素早く切れるようになっただけなんですけどね。
それでも、たらこにとっては驚くべき成長でした。
毎週、一回カレーを作っていただけなのですが、最初の頃と比べてとんでもなく包丁の扱い方が上達しているのが分かります。
これが継続の力……!
たらこは続けることの大切さを、カレー作りを通して実感しました。
続けることで確実に実力が磨かれていくのです。
それから本格的に料理を始め、ムラサキイモを味噌汁に溶かして魔女のスープを作ったりしました(過去のエッセイ参照
継続は力なりと言いますが、続けることは口で言うよりも難しい。
途中でやめたくなっちゃう時もあると思うのです。
でも、習慣にして繰り返し長いあいだ続ければ、気づいたら元居た場所よりもずっと遠くまで歩いてきていると思うのです。
ゆっくり、ゆっくりでもいいのです。
目的の場所が決まってなくてもいいのです。
一歩、また一歩と確実に歩いて行けば、数年後に見違えるほど成長した自分と出会えるかもしれません。
過去を振り返って、まだまだ青かった自分を可愛く思えるかもしれません。
続けましょう。
週に一回でもいいので。
その週に一回の習慣が、未来のあなたを作るのです。